出版関連労組交流会議11・19秋季シンポジウム

出版関連労組交流会議11・19秋季シンポジウム  
「〝社会派〟の向こうへ」
中小出版社・現場の実像と労働運動の課題
報告・提起  連帯労働者組合・不二出版
       東京・中部地域労働者組合・論創社
               出版労連三一書房労働組合(予定) 
              「明石書店の出版を考える著者の会」 絓 秀実 氏
 
  出版業界は実質12年連続のマイナス成長となり、総売り上げが2兆円を切る曲がり角を迎えて出版自体が限界産業になりつつあるとの声も聞かれる深刻な不況の中で、ドラスティックな業界再編が進行しています。その出版業界は一部の大手出版社と圧倒的多数の中小規模の出版社で構成されています。後者の場合、その多くで低賃金・長時間労働などの劣悪な労働条件、定期採用がない、労働者の使い捨て・入れ替えが常態化している、オーナー社長がワンマン経営をしている、社長の親族が経営に参加し会社の私物化が進行している、などの実態があります。
 「学術系」、あるいは「社会派」などといわれ、良心的小出版社などと賞賛される会社は、表向きは、日の目を見ないマイナーな学術分野の発掘や民間学者による研究成果の公表などを支えてきたという評価がなされますが、社内は出している出版物の内容とは正反対の労働者への犠牲の強要と使い捨て、抑圧的な労務管理がなされている例が少なくありません。そうした中、三一書房、論創社、不二出版、明石書店、藤原書店など、民衆運動・労働運動、社会思想史、現代思想などの評論、学術・研究書、等の発行で名高い出版社で、経営による組合潰しや解雇争議などが続いています。
 出版関連労組交流会議は、70年代の光文社闘争(勝利)を源流として闘う出版労組の交流・共闘の集まりを作ってきましたが、60年代後半から続いた中小出版の争議での経験や、産別を超えた所でも、生協理念を看板に労働者弾圧を行う経営との闘いなどへの連帯・共闘を含め、労働組合としての向き合い方を捉え返しながら蓄積を重ね、今日に至っています。
 いま流動と転換の時を迎えて飛躍を求められている私たちは、このかん、「メディア 翼賛化と可能性」「激化する出版業界再編と労働組合の課題」「新世代へ繋ぐ言葉を求めて」等のテーマで秋季シンポを開催し、提起と討論・交流を行ってきました。これらも踏まえながら、あらためて上記の人文・社会科学系出版社での労使攻防の場での現在的課題と方向性につき視点を深め、共に考えていきたいと思います。
 経営のしわ寄せ策・犠牲強要をはね返して闘う仲間からリアルな報告を受け、闘争の強化・発展へ向けて交流と討論を深めていきます。併せて、明石書店の著者の会のメンバーである絓秀実氏から執筆者の立場からの発言も受け、この問題を共に議論していく予定です。
 多くの皆さんの参加を呼びかけます。

とき  11月19日(金)   18:30~21:00   (18:15開場)
ばしょ 東京しごとセンター 5階セミナー室 入場無料
                (千代田区飯田橋3-10-3)http://www.tokyoshigoto.jp/shisetsu.php?page_id=150
 
                                出版関連労組交流会議
                                        東京都新宿区東五軒町3-28  双葉社労組気付
                                                                      問い合わせ 080-3023-2375