劇団阿彌 GEKIDAN AMI 『青いクレンザーの函』-シベリアの空から

著者: 岡村洋次郎 : 劇団阿彌、主宰、東京バビロン、企画プロデューサー

====== 阿彌 AMI 公演情報 =======

東京バビロン演劇フェスタ#02『神なき夜に・・・』-戦争が残したもの 参加作

2010年7月15日(木)~7月18日(日)
劇団阿彌 GEKIDAN AMI
『青いクレンザーの函』-シベリアの空から
http://www.h7.dion.ne.jp/~babylon/ami_8archives12.htm
 
台本/演出 岡村洋次郎
[キャスト] 吉村ひろの・森川みなみ・嶋津和子・中島理乃・首くくり栲象・岡村洋次郎 
[スタッフ] 照明 河合直樹(有)アンビル・音楽/音響 落合敏行・舞台監督 川俣勝人・衣装 櫻井基順・制作 坂本康郎
予約・お問い合せ
■03-3927-5482 begin_of_the_skype_highlighting              03-3927-5482      end_of_the_skype_highlighting(東京バビロン) ■t.babylon@r5.dion.ne.jp ■http://www.k5.dion.ne.jp/~ami/

会場:シアター・バビロンの流れのほとりにて
(東京都北区豊島 7-26-19 東京メトロ南北線王子神谷駅徒歩12分)
 
前売 2,800円 / 当日 3,300円
ペア 5,000円 (要予約)
学生 1,800円 (要予約・学生証提示)

■日時
7/15(木)19:30
7/16(金)19:30
7/17(土)19:30
7/18(日)19:30
※開場は開演の30分前

<沈黙を味わう> 阿彌・鑑賞の手引き
 
阿彌の今回の舞台は、かつてシベリア抑留体験をした、詩人石原吉郎の凄惨な晩年に焦点をあてました。
戦争がもたらす、想像を絶する人間の心の崩壊に向き合うことで、国が敗れること、人間が破れるとはどういうことか、皆さんと共に深めて、それを通して、現代人の心の闇に光をあててゆけたらと思っています。
 
演劇体験は決して議論したり、哲学することではありません。そういうことを誘発するかもしれませんが、まずは頭をからっぽにして、虚心になって、全身の毛穴をひらくようにして、五感で感じて貰いたいと思っています。特に阿彌の舞台においては、静かな時空間の中で沈黙を味わうという姿勢が、想像力の源泉となり、舞台を共に創造するという、ほんとうの演劇体験となるはずです。
 
なお観劇後も皆様と交流の場を設け、しばし歓談できればと思っております。
皆様のご来場心よりお待ちしております。
 
阿彌一同

■題材・石原吉郎について
1915年生まれ、1977年没。詩人。静岡県生まれ。1939年、応召。41年、関東軍のハルビン特務機関へ配属。敗戦後、ソ連の収容所に。
49年2 月、反ソ・スパイ行為の罪で、重労働25年の判決。スターリン死去後の特赦で、53年12月、帰国。54年、詩作を開始。
アウシュヴィッツのノンフィクションとして、フランクルの「夜と霧」があるが、それに匹敵するソ連の捕虜強制収容所(ラーゲリ)
体験を記した著作「望郷と海」がある。

 
劇団紹介:1994年結成。能楽の様式性・身体性と同時にその厳しい即興性をも取り入れ、さらに現代における仮面の可能性を追求するなど、現代の詩劇として再構築した前衛的舞台を実現している。またその求心的舞台構築のため、観客の無意識層に揺らぎを与え、そこから立ち上がってくる観客の想像力において顕現してくるダイナミックな原初的舞台を目指している。その前衛と伝統の鬩ぎ合いの舞台は、日本において最も能楽に近い舞台と定評がある。

<上演に寄せて>
おそらく、戦争における悲惨は、戦没者にとっても遺族にとっても、受容し難いその一人一人の死でありますが、もうひとつの目に見えない悲惨は、戦闘やあるいは強制収容所での体験による、心の荒廃であります。
 今回の舞台は、<人間が決して体験してはいけないことを体験した人間の、際限のない心の荒廃>を扱っています。しかも、このことを、詩や記録的エッセイ、ノート、日記等に書き残した稀有な詩人がいます。その詩人が石原吉郎です。そういった貴重な資料とともに、さらに、もう15年位昔になりますが、かつて石原さんと同じ同人誌「ロシナンテ」にいらした詩人の小柳玲子さんから、「サンチョパンサの行方」という表題で雑誌(「言語」?)に連載されたコピーを「本に出来なかったの・・・」ということで、直接渡して戴きました。この参考資料があることで今回の舞台は実現できたようなものですが、ここには、小柳さんが敬愛してやまない石原さんの惨憺たる晩年が描かれていました。
 以上のような資料との15年間の対話や推敲、私自身の受容力が少しは養われてきたのでしょうか?劇団員と共に世に問う舞台にしようと決心致しました。
 ここから、見えてきたことは、あの大戦において、国が敗れたということ、そして人間が破れたということは、今もなお未解決のままだと言うことでした。
また、教育の荒廃が叫ばれる現在、私たちは、国の精神文化もまた崩壊することがあるということに気づいてきました。
このような時にこそ、今回の舞台に是非立ち会って戴きたくお願い申し上げます。舞台に立ち会うそのことがそのまま、少しずつの文化の再生に繋がると信じております。

阿彌 主宰  岡村洋次郎

 

青いクレンザーの函

劇団阿彌 第十二回公演
青いクレンザーの函 ―シベリアの空から…
 
7月15日(木) 19時30分
7月16日(金) 19時30分
7月17日(土) 19時30分
7月18日(日) 19時30分  
※開場は開演の30分前

 
会場:シアター・バビロンの流れのほとりにて
(東京都北区豊島 7-26-19/
マップを見る
 
前売 2,800円 / 当日 3,300円
ペア 5,000円
(要予約)
学生 1,800円
(要予約・学生証提示)
 
※シベリア抑留経験者の方は無料とさせて頂きます。

 
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東京バビロン演劇フェスタ#02
『神なき夜に…』―戦争が残したもの 参加作品
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■お問合せ
(東京バビロン)
TEL…03-3927-5482 begin_of_the_skype_highlighting              03-3927-5482      end_of_the_skype_highlighting
MAIL…t.babylon@r5.dion.ne.jp
 

※全席自由席になります。開演直後は演出の都合上、
入場をお待ち頂く場合がございます。
※駅から12分ほど歩きますので、時間に余裕を持ってご来場下さい。
※終演後にドリンクを用意させて頂きます。是非ご歓談下さい。

チケットのお取り扱い (前日締切)
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東京バビロン
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※『東京バビロン演劇フェスタ#02』
フェスティバル通し券 (5,000円) 6/13 発売開始

 

台本・演出
岡村洋次郎
 

出演
吉村ひろの
森川みなみ
嶋津和子
中島理乃
首くくり栲象
岡村洋次郎
 
スタッフ
照明/河合直樹
(有限会社アンビル)
音楽・音響/落合敏行
舞台監督/川俣勝人
衣装/櫻井基順
(MEME)
舞台美術/脇谷紘・岡村洋次郎
字幕制作/宗方勝
bug-depayse
映像記録/たきしまひろよし
(PLASTIC RAINS)
スチール記録/阿波根治
(スタッフ・テス)
制作/坂本康郎

<沈黙を味わう> 阿彌・鑑賞の手引き
 
阿彌の今回の舞台は、かつてシベリア抑留体験をした、詩人石原吉郎の凄惨な晩年に焦点をあてました。
戦争がもたらす、想像を絶する人間の心の崩壊に向き合うことで、国が敗れること、人間が破れるとはどういうことか、皆さんと共に深めて、それを通して、現代人の心の闇に光をあててゆけたらと思っています。
 
演劇体験は決して議論したり、哲学することではありません。そういうことを誘発するかもしれませんが、まずは
頭をからっぽにして、虚心になって、全身の毛穴をひらくようにして、五感で感じて貰いたいと思っています。特に阿彌の舞台においては、静かな時空間の中で沈黙を味わうという姿勢が、想像力の源泉となり、舞台を共に創造するという、ほんとうの演劇体験となるはずです。
 
なお観劇後も皆様と交流の場を設け、しばし歓談できればと思っております。
皆様のご来場心よりお待ちしております。
 
阿彌一同

題材・石原吉郎について

1915年生まれ、1977年没。詩人。静岡県生まれ。1939年、応召。41年、関東軍のハルビン特務機関へ配属。敗戦後、ソ連の収容所に。
49年2 月、反ソ・スパイ行為の罪で、重労働25年の判決。スターリン死去後の特赦で、53年12月、帰国。54年、詩作を開始。
アウシュヴィッツのノンフィクションとして、フランクルの「夜と霧」があるが、それに匹敵するソ連の捕虜強制収容所(ラーゲリ)
体験を記した著作「望郷と海」がある。
 
劇団阿彌 GEKIDAN AMI

1994結成。能楽の身体性と同時にその厳しい即興性をも取り入れ、現代劇の解体とその再構築による前衛的舞台を実現している。その求心的舞台構築の為、観客の無意識層に揺らぎを与え、そこから立ち上がる想像力において顕現するダイナミックな原初的舞台を目指している。その前衛と伝統のせめぎ合いの舞台は、日本において最も能楽に近い舞台と定評がある。
 
岡村洋次郎

劇団阿彌,主宰、東京バビロン,企画プロデューサー。1948年生。竹内演劇研究所(故・竹内敏晴,主宰)において、<からだとことば>のレッスンを通して、舞台創造の根源に触れる。その後、故・観世栄夫(観世流能楽師)に師事という、能楽が現代演劇界と断絶している中にあって特殊な経歴の持ち主である。