2016年最初のイベントは、南京探訪第28回として南京古生物博物館の参観を行いました。南京古生物博物館は鶏鳴寺の隣に位置しており、開館してから10年以上経っている博物館です。鶏鳴寺前の桜並木通りにあると言えばお分かりの方も多いのではないでしょうか。
南京古生物博物館には中国科学院南京地質古生物研究所が併設されており、当日はそこの研究員である伊藤剛会員に解説をしていただきました。伊藤さんは先カンブリア時代の放散虫の化石の研究をしている方です。伊藤さんは、先日の忘年会の偽武藤敬司なんですが(忘年会の記事参照)、実はすごい人なんです。
館内の展示は、恐竜の骨格模型から始まって、時代順に植物や動物の化石を展示してあります。実は以前にも見学したことがあったのですが、専門家の解説があるのとないのとでは全然理解度が違いました。
特に日本と中国の違いを解説していただきました。例えば、日本ではプレートなどの関係から、古い時代の地層の化石はなかなか見つからないのですが、中国ではそれがたくさん出てくるので、日本で貴重な化石も、中国ではあまり大切に保存されずに放置されていることもあるそうです。また、わからないことがあったときにもすぐ質問して、それに答えていただきましたので、よくわかりました。
館内は改修中のところもあったせいか、展示物があるのに電気がつかない真っ暗な部屋があったり、壊れたままの展示物がそのままだったりと、中国っぽさも全開でした。ただ、当日は春節前ということもあってか、比較的空いていてゆっくりと見ることができました。
交通のアクセスは、地下鉄3号線鶏鳴寺駅から徒歩5分。入館料は大人20元です。
初出:「南京日本人会事務局だより」2016.02.13より許可を得て転載
http://nanjing-ribenren.blog.so-net.ne.jp/2016-02-13
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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