孫崎享氏のTwitterより“TPP&TPP&TPP、中央紙、国民医療、日米関係、”など

   

■2011年11月10日(木)

嘘や詭弁ではなく
・TPP:野田首相、民主党チームが、「PTの議論では『時期尚早・表明すべきではない』の立場に立つ発言が多かった」、「慎重に判断することを提言する」の提言を受けた以上、交渉参加表明するなら、民主党内反対多数にかかわらず決定した理由を真摯に述べる必要ある。嘘や、詭弁は止めて戴きたい
(11月10日 posted at 00:02:54)

従米を貫く必要とは
・TPPと政局:野田総理は民主党の経済連携チームが「慎重の立場に立つ発言が多く慎重を求める」と報告し、自公社等がTPP交渉参加表明反対、決議案提出の動きを見せる中、それでも強行し参加表明して自分の政権が安定と思っているのか、政権を不安定にしてまで従米を貫ぬく必要が迫ってるのか
(11月10日 posted at 00:38:43)

ポチの思惑
・TPP:読売さん正直。野田政権は米国と財界配慮で成立を記述10日「 TPP参加表明が”有言実行”の形となり”米国からも経済界からも『野田首相は信頼できる』と評価され、政権が安定する」(首相周辺)と自賛する声が上がっている」、そんな単純な図式か。党内、野党反対勢力、今後どう動く
(11月10日 posted at 08:49:51)

成長を取り込むという嘘
・10日読売社説批判(TPP):読売さん、もう嘘で社説書くのを止めないか。余りに醜い「アジアの新興国などの成長を取り込むことが、日本の成長戦略に欠かせない」TPPではタイ、インドネシア、フィリピン、中国、韓国、台湾は入っていない。それでどうして「成長を取り込む」ことになる。
(11月10日 posted at 09:04:55)

正しい情勢判断
・TPP: 正しい情勢判断です。10日読売「”TPPを慎重に考える会”には、衆院比例単独議員や選挙地盤の弱い若手議員も多い。このまま民主党に残っても先はない。いっそのこと、TPPや消費増税に反対する新党をつくった方が、次期衆院選で当選する可能性が高くなるのではないか」脱原発も加えて。
(11月10日 posted at 09:23:46)

中央紙の堕落は極限に
・TPP(混合医療):多くの人は中央が地方より優れていると思っている。東大教授が地方大や私立大より優秀と思ってきた。しかし原発事故は無残に実態を暴露した。小手先に優れた人、学者は中央に多い。しかし本質論では歪められるか逃げる。同じ現象が新聞に起きている。中央紙の堕落は極限に来た。
他方地方紙に頑張ってる所がある。一〇日東奧日報「いいかげんにも程がある。TPP交渉のテーブルに着けば、医療分野の“混合診療”の全面解禁が議論になる可能性があると外務省が明かした。議論の対象になっていないと説明してきたのにころっと変わった。病院や製薬会社が診察料、薬価を自由に決めていい診療が広がれば、金持ちだけが高度な治療を受けることができ、そうでない人との格差が生じるとの批判が絶えない。8日になって今度は、米国が医薬品分野の規制改革を重点要求していることを明かした。今日にも首相が交渉参加を表明するという間際に重要情報を出す。しかも小出しにする。随分国民をなめたやり方ではないか。将来、交渉の議題に上って政治問題化したときに、みなさんには事前にちゃんと伝えていましたよという言い訳に使うのだろう。少ない負担で誰もが良質の医療を受けることのできる国民皆保険制度の土台が揺らぎかねない。それほどの大問題だ。メリットとデメリットをよく考えた上で決断しないと、後でこんなはずじゃなかったとほぞをかむことにもなる。スケジュールありき、熟議なき政治を憂える。)中央紙の方々、初心に戻り何故新聞記者になったか自問して欲しい。
(11月10日 posted at 12:28:49)

変梃な理由で反対に水
・TPP(共産党):自民、公明、社民、新党日本の各党は野田首相がTPP交渉参加をAPEC首脳会議で表明への反対決議案を衆院に提出。議運は午後採決、民主、共産両党の反対多数で上程しないと決定。共産党「内容に賛同可、決議は全会一致を目指すべき」。変梃な理由。反対に水。結果野田に+。
(11月10日 posted at 14:46:41)

何がここまで必死にさせる
・TPP(反対決議案を衆院に提出、民主党、議運委員の差し替え):何がここまで必死にさせるか。10日WSJ「交渉参加表明決議案、民主、共産両党の反対で見送られた。民主党は、本会議への上程の可否を決する衆院議院運営委員会での採決で、否決に万全を期すため、一部の委員を差し替えた。」
(11月10日 posted at 15:07:12)

国民健康保険破壊
・TPP(混合診療導入で国民健康保険破壊と米国保険会社);混合診療をいれ、国民健康保険破壊すれば米国保険会社が活動出来るのだ。日経の記事が逆説的に教えてくれている.9日「老後の医療の説明」(日本には公的医療制度があるので)「医療保険に入らないといけない等と早まる必要はないようだ」。
(11月10日 posted at 16:15:57)

国民を売る
・TPP(米保険会社)なるほど、米国保険会社が医療保険売ろうとしても、公的医療制度で売れないんだ。だから公的医療制度を壊す必要があるんだ。自分で書いていて恐ろしくなる。そこまで米国は日本社会をしゃぶりに来たか。TPP賛成者は国民を米国保険会社に売る荷担をしていることになる。
(11月10日 posted at 16:16:20)

反対派頑張る
・TPP;NHK速報中。民主党TPP反対派頑張る。民主党内合意取れず、本日総理が予定していた交渉参加の表明できず。少なくとも明日へ延期。頑張れ、頑張れ。期待してます。
(11月10日 posted at 16:51:43)

頭でっかち
・TPP(共産党):頭でっかちになり、人々の気持ちが読めない。屁理屈は捨てて国民が何を望んでいるかで行動すべし。人は信用しない(Dz†p:衆院の共産党事務局は”今TPP表明反対決議採択を行うと否決される可能性が極めて高い。否決される=議会OKになる。これは危険なので採決に反対)
(11月10日 posted at 17:39:39)

アジアの成長力はどこに
・TPP:もし明日、野田首相が「TPPに入りアジアの成長力を取り込み、日本経済の活性力をつけたい」といったら、それは嘘・詭弁。全く信用できない人。嘘言う人。ASEAN諸国で参加のマレーシア(0.2兆ドル)シンガポール(0.2)ブルネイ(0.01) ベトナム(0.1)計 0.5兆ドル、不参加の比(0.2)、タイ(0.3)、ネシア(0.8)で計1.3兆ドル。更に東アジアでは中国(7.0)、韓国(1)、台湾(0.4)。現在不参加の国は米国化を警戒。これらの国の方が大国。マレーシア、シンガポール、ブルネイ、ベトナムの参加に左右されることはない。
(11月10日 posted at 21:01:43)

厚生労働省の沈黙
・TPP:混合診療の強制によって、国民健康保険が崩壊するかもしれないのに、厚生労働省は何故沈黙していると思ったら大臣が小宮山。前原グループ10日「前原会長、仙谷顧問、枝野が幹事長、小宮山と古川が副会長」を決定(10日読売)。並ぶとパズルが次々解ける。危機感持つ厚労省OBいないのか。
(11月10日 posted at 21:23:25)
   

■2011年11月09日(水)

露骨な日本隷属化の動き
・TPP:野田首相の交渉参加表明は新たな論議の出発点。今後、米国の露骨な日本隷属化の動きが次第に明らかになる。野田首相の道険しくなる。米国に対する疑念が拡大する。どこまでも日本を貪る米国、長期的に本当に米国益に合致かは疑問。8日読売「民主、TPP提言案策定…首相、交渉参加表明へ」。
(11月09日 posted at 00:08:42)

米軍の趣味
・イラク:米軍の趣味、極めて悪い。8日星条旗新聞「米軍バグダッドの最大基地から撤退。ただしサダム・フセインが逮捕後拘留されていた時に使用したトイレを米国内軍博物館用に持ち帰る。」
(11月09日 posted at 00:20:50)

米軍が日本を守るとは限らない
・TPPと米国:「はい、私達米側一行は野田首相に圧力をかけに来ました.我々みれば野田首相は怖じ気づくでしょう。どじょう程度の心意気ですから」それにしてもよくもまあ、TPP参加発表か否かが問われる日(10日)直前という露骨な時期に来たもんだ。8日産経ニュース「野田佳彦首相は8日、ペリー元米国防長官やハムレ米戦略研究所所長(CSIS)ら米国有力知日派識者と官邸で会談し、”日米同盟強化は私にとって最も重要な責務だ”と伝えた。会談にはシーファー前駐日大使やアーミテージ元国務副長官らも同席」最も重要ですよ。CSISは従来より対日工作の拠点、賛成論者は「TPPに入ったら何の利益があるか、ほとんど、具体的に、経済的に、説明できない。そして、最後の逃げ場は「中国は危険。これを守るには米国の軍事力が必要。そのため同盟維持」。こうした論への反論。近く『日本の論点2012』(文藝春秋)販売開始。私の論評「日米同盟を絶対視すべからずー米軍が日本を守るとは限らない理由」。「北方領土と竹島は安保条約の対象外」「尖閣も安保の対象外になる仕掛けがある」「米国の核に守られているというのは幻想」「現行の条約でも米軍を助けられる」これら論点は過去twitter済み。核心の一つ:安保条約第五条は「日本の管轄地に適用される」と述べており、現在日本が尖閣を管轄。従って第五条は尖閣諸島に適用。これで多くの人は米軍が尖閣諸島に出ると判断。しかし今、日米の役割・任務が規定され、日本の役割は「島嶼部への侵攻への対応」。つまり尖閣諸島へ中国が攻めてきた時は自衛隊が対処。ここで自衛隊が守れば問題ない。しかし守りきれなければ、管轄地は中国に渡る。その時には安保条約の対象でなくなる。つまり米軍には尖閣諸島で戦う条約上の義務はない。この点を明らかにしたのがアーミテージ元国務省副長官。彼は著書で「日本が自ら尖閣を守らなければ(日本の施政下ではなくなり)我々も尖閣を守ることが出来なくなるのですよ」と記述。純軍事的にみても、「80の中・短弾道弾、350のクルーズ・ミサイルで在日米軍基地(嘉手納、横田、三沢)を破壊できる」状況。在日米軍機が戦闘に参加すれば、中国は在日中国米軍基地の攻撃可能。如何に優秀な戦闘機を持っていても基地の滑走路が破壊されれば、戦闘機は機能しない。この状況下、米軍が最早簡単に尖閣諸島に軍事的介入できない。 条約、軍事両面で米軍が尖閣諸島にでてくることは自明ではない。それをあたかも自明のように洗脳し、TPP参加への根拠にしている。
(11月09日 posted at 08:36:44)

先生方教えて
・TPP:民主党の先生方教えて下さい。朝日等「経済連携プロジェクトチームPTは、野田首相に最終判断を委ねる内容の提言をまとめた」とありますが、自称「どじょう脳」の野田首相に委ねると、何故素晴らしい判断出来るのですか。何故自分達で判断を示し提言するという作業を止めるのが正しいのですか。
(11月09日 posted at 08:48:21)

政権の御用新聞化
・TPP:共同・地方紙が正論。中央紙は喜々としてとして政権の御用新聞化。47news「TPP問題」大半の国民は政府の説明不足を感じている-国民に背を向け、将来に禍根を残す形で参加を決めてはならない」中央紙、これに反論出来るならやってみて。
(11月09日 posted at 09:11:57)

東北復興債と欧州救済債
・金融:日本はお金がないから東北の復興債を発行する。将来の世代も負担する。では、お金がないこの今、何故、欧州救済債を買えるのだろう。野田首相が欧州にいい顔するため?。8日WSJ「日本は欧州の救済債を買い続ける」
(11月09日 posted at 09:43:26)

デ ジャ ビュー
・TPP(通知):沖縄タイムスの読者へ。多分明日、文化欄に「TPP」掲載予定。担当者「野田首相が交渉参加を表明する日の朝にぶつけます」。出だし「De・ja vu」、「TPP論議で、まさにこの感覚に襲われる。これは普天間基地の辺野古移転の動きと同じではないか」
(11月09日 at 17:45:43)

見ざる、言わざる、聞かざる
・原子力(福井県):9日朝日「日本一幸せ」なのは福井県民。不思議だなー。敦賀原発等あれだけ抱えて、幸せ度一番といわれても。”金が入って潤えばいいのだ”か。(原発の危険は)見ざる、言わざる、聞かざる。皆で統一行動している所が福井県民の優れた所なのだろう。
(11月09日 posted at 22:37:05)

韓国から学べは酷か、ISD条項
・TPP(韓国FTA)9日読売「米韓FTA批准めぐり韓国国会が紛糾」「野党側は、国家と投資者の紛争を国際仲裁に委ねる手続きが韓国側に不利と主張」同じ問題はTPPで起こる。問題はISD条項(Investor State Dispute)「国家と投資家の間の紛争解決手続き」)。この裁判は仲裁裁判。仲裁人構成で判決が左右される。プロ・ボクシング判定のジャッジ構成を考えればよい。日本に好都合な構成に絶対ならない、ということは裁判になれば日本政府は負けの運命。裁判基準はTPPの精神の「政府の政策が投資家にどれ位の被害を与えたか」という点、「その政策が公共の利益のために必要なものかどうか」の考慮は裁判の管轄外。 日本は韓国の動きから学べるか。自分の過ち(原発事故)から学べぬ与党に韓国から学べは酷な願いか。
(11月09日 posted at 23:05:17)

決議案提出
・TPP:私は安全保障を中心に自公連合に反対してきたが、TPPでは彼らの動きを支持せざるをえない。9日読売「TPP交渉参加表明反対、決議案提出へ…自公社」「決議案に”現段階で説明は決定的に不足”の内容を盛り込む。10日の衆院本会議での採決を目指すが、民主党は採決に応じない方針」
(11月09日 posted at 23:15:14)
   

■2011年11月08日(火)

日本は世界でも特異な国
・米軍:米国イラクに軍を来年度も最低1万人駐留させようとしたが、イラク拒否。よって最低四千名でもクウェートに転用しようと増強予定。7日AP「クウェート高官(国防省)、四千名の増強拒否」。イラクの占領を救って貰ったクウェートすら増強拒否。米軍基地有り難がってる日本は世界でも特異な国だ。
(11月08日 posted at 00:14:26)

順序が逆
・8日読売社説批判(増税):読売得意の論法。国際と約束やらを振りかざし国内実施迫る。順序が逆だ。野田首相が国会の合意なしに国際約束する責任を何故追及しない。「 首相が”2010年代半ばまでに消費税率を10%まで引き上げる”と国際公約したことを、国会は重く受け止める必要がある。」
(11月08日 posted at 07:42:27)

米国隷属が利益
・TPP(東京:8日東京新聞”正論”の社説。推進派は米国隷属が利益という論法以外論なし「TPP 党内で反対派指摘問題点に、推進派は説得力ある反論ができず、説得に苦心」「政府は保険適用の診療と適用外の自由診療を併用する”混合診療”の全面解禁で”議論の対象にはなっていない” としつつも「(今後)議論される可能性は排除されない」との見解を明らかにした。 反対派は混合診療が解禁されれば国民皆保険の崩壊につながると指摘。政府は「議論された場合でも、国民皆保険制度は維持する」というだけで、具体的にどう維持するのかは説明しない。]
(11月08日 posted at 08:06:52)

イデオロギー
・TPP(NHKでの岡本氏論):「TPPは中国につくか、米国につくかだ」は乱暴な議論。米国すら経済では中国と関係強化。問題は我が国の輸出市場を何処に求めるかだ。日本の輸出は中国・韓国・台湾・香港は米国の2・5倍。経済分野に つまらないイデオロギーを入れるべきでない。BRICSも重要
(11月08日 posted at 08:24:37)

財界主張受け入れが正義
・TPP/毎日:この新聞、個々いい記事出る。社説等、上に行けば行くほど堕落。今日のTPP論「経済界に”自民党こそTPP参加に前向きで、民主党不得手の経済成長戦略を打ち出すべし”と期待強い。ところが自民党も亀裂を恐れ」と、財界主張を受け入れるのが正義の論調。往年の毎日フアンには淋しい
(11月08日 posted at 08:49:34)

米国の大前提は明確
・TPP・8日朝日社説批判:何故TPP参加が必要かをほとんど説かずに、「改めて主張したい。まず交渉に参加すべきだ」はない。米国交渉官は”明確に参加の意思のない者は入るな”と言っている。「(入らなければ)新たなルールに日本の主張を反映できない」。そもそも大きな方針”医療、知的財産等サービス分野に米国社会ルールを適用させるという米国の大前提は明確だ。交渉でどうこうなる問題ではない。かつ、それこそ日本社会にマイナスであり、TPPに参加すべきでない理由だ。この大前提を”交渉で変えられる”という幻想を抱かせる論は展開すべきでない。
(11月08日 posted at 09:19:07)
   

孫崎享氏のツイットhttp://twitter.com/magosaki_ukeru
を許可を得て転載。孫崎享氏は元外交官・元防衛大学校

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔eye1707:111111〕