小笠原みどりの「データと監視と私」 マイナンバーというゾンビ 新型コロナで義務化を仕掛ける政府が隠す過去

著者: 小笠原みどり おがさわらみどり : ジャーナリスト・社会学者
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新型コロナウィルス対策として支払われる1人10万円の給付金申請手続きで、マイナンバーがもたらした混乱が止まらない。原因は、人口の16%にしか普及していないマイナンバー・カード(個人番号カード)を政府がオンライン申請に必要としたからだが、オンライン申請を中止・終了したり、「郵送申請の方が早い」と呼びかけたりする自治体は増え続けている。オンラインの方が早いという政府の宣伝を信じ、混雑する役所で長時間待たされた挙げ句、あまりの手続きの煩雑さに断念した人も多い。緊急事態の最中で「三密」と不必要な負担を生み出した政府への不信は高まっている。
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