第281回現代史研究会
日時:1月18日(土)1:00~5:00
場所:明治大学駿河台校舎リバティタワー1064号(6階)
テーマ:「経済学の展開はどのように資本主義の発展を反映したか―イギリスを中心にして」
講師:和田重司(中央大学名誉教授)
コメンテーター:星野彰男(関東学院大学名誉教授)
内田 弘(専修大学名誉教授)
参考文献:和田重司著『資本主義観の経済思想史』(中央大学出版部)
参加費:500円
「スミスに始まる経済学の体系はJ.S.ミル,マーシャルなどを経て,資本主義の自由市場論の体系としては,ケインズによって終息していると考えられます.本報告はその経過をイギリス資本主義の発展と重ねて見てゆきます.しかしこの観点からその後のアメリカの政策理論的な経済理論の展開をどのように意味づけたらいいか,若干の試論を提供し,会場の皆さんのご意見をお聞きしてみたいと思います.」
「…経済学の母国といわれるイギリスの経済学史をとおして、資本主義の歴史的性質を、著名な経済学者たちがどのように評価してきたか、その移り変わりを追ってみようとする」「細部の個別研究(や)…全体的な構造(の)分析…(が、)私たちの住んでいる資本主義の全体的な理解にとってどのような意義をもつかという点は、必ずしも深刻に問われていないことが多い。」「若い世代の人たちだけでなく多くの人たちが、自分たちの住んでいる資本主義が歴史的にどのような位置や意義をもつものかが分からないままで、先行き不安定な不確実性に押し流されている。」「こうした社会に対する不安定な感覚の根源を、経済思想史を振り返ることによってえぐりだしてみようと試みた(い)」(『資本主義観の経済思想史』まえがき抜粋)
現代史研究会顧問:岩田昌征、内田弘、生方卓、岡本磐男、塩川喜信、田中正司、(廣松渉、栗木安延、岩田弘)
*なお、今年は哲学者・廣松渉の没後20年目にあたります。先生は現代史研究会の提唱者でもありました。4月か5月ごろに、廣松渉の思想をテーマにした研究会を催したいと考えています。