終わらない「テロとの戦い」の根源にあるのは、パレスチナ問題。
だから、イスラエルの進路は、世界の運命にかかわる。
きびしい国際世論にさらされるイスラエル。
すこしまえまで、イスラエルを批判的に見ると、反ユダヤ主義だといわれた。
だが最近は、世界的にユダヤ人がイスラエル批判の声をあげる。
そこで、イスラエル国家は「ユダヤ国家」のタテマエにいっそうしがみつく。
この隘路の行く末は?
パレスチナ人の、そして人類の、運命は?
米国・イスラエルとならぶ植民地主義の伝統をかかえる日本という視座から
まず問題を提起し、
参加者があらゆる角度から異なる意見を交錯させる、
自由闊達な議論の場をつくりだしたい。
日時: 2011年1月15日(土) 13:30~17:45 (開場13:00) 第1部 講演 13:30~15:30 第2部 参加者討論 15:45~17:45 場所: 明治大学リバティタワー11階1113教室 講師: 板垣雄三氏 (東京大学名誉教授) 参加費: 1000円 |
主催: 板垣雄三講演会実行委員会 現代史研究会
問合せ先: TEL/FAX 03-3739-1368
携帯 090-9137-2437
参加される方には、可能であれば図書館などで以下を読んで来ていただけますならば幸いです。できれば(A)を。また、できるだけ(B)のなかのいずれか1冊を。(C)は読まれたら参考になる書物です。(D)は板垣先生の考えを知るための書物です。
(A)
板垣雄三「世界の未来を透視する」、『現代思想』(青土社)2009年3月号、108~119頁。
ヤコブ・M・ラブキン(会田弘継訳)「国家の正当性が揺らぐイスラエルの新たなる可能性」、『中央公論』2010年9月号、142~149頁。
臼杵陽『イスラエル』、岩波書店、2009.
(B)
イェホシャファト・ハルカビ(奈良本英佑訳)『イスラエル・運命の刻』、第三書館、1990.
シュロモー・サンド(高橋武智監訳)『ユダヤ人の起源』、浩気社、2010.
ヤコブ・ラブキン(菅野賢治訳)『トーラーの名において』、平凡社、2010.
ノーマン・フィンケルスタイン(立木勝訳)『ホロコースト産業』および『イスラエル擁護論批判』、いずれも三交社、2004および2007.
(C)
早尾貴紀『ユダヤとイスラエルのあいだ 民族/国民のアポリア』、青土社、2008.
市川・臼杵・大塚・手島共編『ユダヤ人と国民国家』、岩波書店、2008.
奥山真知『イスラエルの政治文化とシチズンシップ』、東信社、2002.
アラン・ダーショウィッツ(滝川義人訳)『ケース・フォー・イスラエル』、ミルトス、2010.
ドナ・ローゼンタール(中丸薫監修・井上訳)『イスラエル人とは何か』、徳間書店、2008.
立山良司『揺れるユダヤ人国家』、文春新書、2000.
ロジェ・ガロディ(木村愛二訳)『偽イスラエル政治神話』、れんが書房新社、1998.
田浪亜央江『〈不在者〉たちのイスラエル 占領文化とパレスチナ』、インパクト出版会、2008.
サラ・ロイ(岡・小田切・早尾編訳)『ホロコーストからガザへ』、青土社、2009.
森まり子『シオニズムとアラブ ジャボティンスキーとイスラエル右派』、講談社新書メチエ、2008.
奈良本英佑『パレスチナの歴史』、明石書店、2005.
M・ギルバート(千本健一郎訳)『イスラエル全史』上・下、朝日新聞出版、2008~09.
ジミー・カーター(北丸・中野訳)『カーター、パレスチナを語る アパルトヘイトではなく平和を』、晶文社、2008.
宮田光雄『ホロコースト〈以後〉を生きる』、岩波書店、2009.
臼杵陽監修、赤尾光春・早尾貴紀編『ディアスポラから世界を読む』、明石書店、2009.
(D)
板垣雄三「パレスチナ問題は国家の枠組みをつき抜ける」、ミーダーン編『〈鏡〉としてのパレスチナ――ナクバから同時代を問う』、現代企画室、2010.
板垣雄三「「反テロ戦争」論の現在」、木村朗編『9.11事件の省察』、凱旋社、2007.
テッサ・モーリス・スズキ&板垣雄三『響きあうパレスチナとアイヌ』、パレスチナ連帯・札幌、2006.
板垣雄三『イスラーム誤認』、岩波書店、2003.
板垣雄三『歴史の現在と地域学』、岩波書店、1992.〔ことに、Ⅳ―二〕
板垣雄三『石の叫びに耳を澄ます』、平凡社、1992.
板垣雄三・吉田悟郎共編『パレスチナ人とユダヤ人』、三省堂、1984.
板垣雄三編『アラブの解放』、平凡社[ドキュメント現代史13]、1974.