桜美林大学環境研究所:シリーズ原発問題を考える-第3回公開講演会(講師:早野龍五 氏)のご案内

◆ 激しい揺れに、津波に、そして見えない放射線におののいた東日本大震災から3月11日で3年。東京電力福島第一原発事故は、私たちの暮らしがいかに危険で脆い文明の上に築かれていたかを曝け出した黙示録的な事件でした。私たちはこうした文明に未来の命と希望を託せるのだろうか、大学と学問はこの問いにどう答えるのかとの問題意識から、桜美林大学 環境研究所では、これまで「原発問題を考える」をテーマにシリーズ形式で公開講演を開催して参りました。

第1回目は「原子力と人類は共存できるのか―核エネルギー利用と倫理を問う」をテーマに、元東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)委員の田中三彦先生をお招き致しました。第2回目には「日本はチェルノブイリから何を学んだのか―未来を創る子どもたちのために」をテーマに、『放射能下の日本で暮らすには?』、『子どもたちの未来を創るエネルギー』の著者であり、市民活動家でもある田中優先生から講演を賜りました。

 

◆ 第3回を数える今回は、講師としてジュネーブに滞在され国際共同プロジェクトに参画されておられます第一線の研究者、早野龍五先生をお招きすることとなりました。先生はこれまで、ドイツ・オランダ・日本などの国際舞台でも活発な講演活動、啓蒙活動をなさっておられる他、東京大学大学院教授(理学部 物理学科)という要職の傍ら、「赤ちゃん用内部被曝検査機BABYSCAN」を福島に設置されておられます(「ベビースキャン」とキーワードで検索して下さい)。  高名な先生をお迎えし、皆様とともに原発問題について考え意見交換の機会を持つことができますことは、本学にとって望外の喜びとするところです。早野先生からは、① BABYSCAについてのみならず、② チェルノブイリ事故の災禍に見舞われた欧州と、福島事故を経験した日本とのパブリック・アクセプタンスの相違、③ 欧州に位置する国際機関・研究所・政府の取組姿勢、④ さらにはスイスとの研究分野での相互交流についてもお話が伺えるのではないかと期待しております。

◆ 3.11から3年が経過した現在では早くも、まるで原発事故などなかったかのような日常と危機意識の希薄化がはびこり始め、原発事故の風化が進んでいるのではないでしょうか。研究所では、この過酷事故が私たちに突きつけている問題を忘れることなく、今後ともさまざまな立場からこの問題に関わっている方々を招聘して参りたいと考えております。諸事ご多忙とは存じますが、お誘い合わせの上、多数の方々のご参加をお待ち致しております。

 

・日時 2014年4月25日(金曜日)4時限(14:30-16:00 講演終了後の質疑応答を含む)

・会場 桜美林大学町田キャンパス:太平館A200教室(当日の掲示にご注意ください)

・費用 参加無料(事前申し込み不要)

・主催 桜美林大学 環境研究所、共催 産業研究所

・問合せ先 【環境研究所】西村隆夫(ビジネスマネジメント学群)TEL:042-797-9412

中島吉弘(リベラルアーツ学群)TEL:042-797-9624

清水竹人(リベラルアーツ学群)TEL:042-797-9245

【産業研究所】藤田晃 (ビジネスマネジメント学群)TEL:042-797-9697

【総合研究機構事務室】TEL:042-797-9799