棄民政策を続ける政治と東電、御用学者はいらない!自分たちの生命を守るためにはどうすべきか?

昨日起こった4号機の爆発の写真を今日になってやっと発表し、その間の避難準備やその他を意図的に遅らせる(「人体には安全だ」と嘘の報道を繰り返している)関係者。昨夜のNHKテレビで福島の爆心地10キロ以内の住民代表が、いみじくも言っていたが、安全だから待機しろと言われ続けて、それ以外のニュースすら入らない状態に捨て置かれた揚句、支援物資が届いても危険だからそこまでは届けられないといわれ、取りに来いと言われた、この無念さ。これを棄民政策といわずに何と表現すべきであろうか。20万人から30万人を犠牲者として捨てようというシュミレーションができているのではないだろうか?

もうこんなやつらに任せておけないのではないのか。原発はただちに廃棄処分にすべし。ドイツでは現メルケル保守政権までもが、この日本の原発事故を教訓にして、原発廃止方向にかじ取りを変えたという。以下、ドイツの『ディ・ツアイト』誌(3.16)のネットから衝撃的な記事をピックアップして掲載する。

■「福島の爆発―日本でスーパーガウSuper-GAUとの格闘」

*GAUとは:(原子力発電所における)予想される最大事故:炉心が溶融し放射線物質が飛散する場合をいう。

日本の4基の核反応炉はひどく破損している。技術者たちは必死に(絶望的にverzweifelt)炉心を冷やし、炎を消そうと試みている。

破損した福島原発の数回の爆発によって、東京で放射線物質が測定されている。

技術者たちは、未だ制御できない破損した福島原発の状況と戦っている。6基の原子炉ブロックのうちの4基は、数回の爆発によってひどく破損している。4基の壊れた核反応炉の内の3基はメルトダウン(炉心溶融=Kernschmelze)の可能性がある。

しかし、福島の破損した原子炉の正確な状態については、相変わらず粗雑な説明しかなされていない。福島の周辺地域の放射能物質が恐るべき危険な値に達したこと、また時々は、約230キロメーター離れた東京でも高い数値が計測されていることは確かである。

北部日本の破損した福島第一原発周囲の放射能負荷が、1時間当たり400ミリシーベルトにまで達したと日本政府は伝えた。しかしながら50人の原発従業員は、本来なら退避させられるべきコントロール室で高濃度の放射線負荷に耐えていると原発会社の東電は告示した。

(*これらの人たちは、その後の報道によれば、一時的に退避させられたようである)

■「東京からの大量脱出」

次々に飛行機が日本の主要都市を飛び立っている。三千万人の東京住民(通勤者を含む)が取り残される。余震、福島、そして空っぽなスーパーマーケットが彼らに負担を強いている。

〈東京の空っぽな商品棚〉

インフラがもはや十分に機能しなくなった時、巨大首都はどのように管理されるのだろうか?人々は生活必需品と飲料水をどのように調達するのだろうか?このことは実存的な疑問と同様に、ここ数日間、東京の多くの人たちを不安に駆りたてている陳腐な(ありふれた)問いである。

今まで長い間パニックに見舞われることはなかったのではあるが、供給が急速に悪化するのではないかという心配が、東京では急速に増幅している。

スーパーでは商品が欠乏し、基本の栄養食品まで買うことができなくなっている。また、ガソリンも底をついてきている。人々は周辺の地域に分散させられている。

地震は金曜日で終わったと思われていたが、火曜日になってまた大きな余震に襲われた。不安で夜も眠れない。そのため、東京からの大脱出が始まっている。すべてのヨーロッパ大使館は彼らの国の人々に日本を離れるよう告げている。フランスは特別機を仕立て、羽田から飛び立った。フォルクスワーゲン社とダイムラー社で働く人たちも同じく飛行機で脱出した。日本を去る人々は皆、回復にはかなりの時間がかかるだろうと思っている。

ひょっとして政治家や財界人や上級官僚などの家族もまた国外避難、あるいは国内の安全な場所(皮肉なことに急に沖縄の安全がクローズアップされてきたようだ)への避難を始めているのではないのか?あるいは、政府や高官や、財界人までが、まさか都を離れて遠隔操作しようとするのではないだろう?大いに監視すべきだ。一方での「棄民」、他方での「安全」。フランス革命は、ルイ16世の都落ち(移転)から始まったことを忘れてはならない。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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