2012年2月10日 連帯・共同ニュース第225号
■ お伝えした通りに2月8日(水)8回目の意見聴聞会が経産省別館で開かれた。これは傍聴人締め出し、疑念の高まっている委員(企業から多額の寄付を得て利益誘導のおそれのある御仁)を残したままの開催である。関西電力から出されていた大飯原発の安全に関する審査を保安院が評価し、専門家の意見聴聞を受けて例のストレステスト(第一次)の合格を出すものである。結論ははじめから決まっていて、専門家など審査を経たという形式を満たすためのものである。日本の政府などが国民の同意を得た、合意がなったという形を取る委員会であり、悪名高い「やらせ」の一種である。僕らは原発再稼働という戦略から導かれたこうしたレールに反対であることを表明し、抗議してきた。注目すべきはこれまでなら何の異議も申し立てられたこの種の会議も人々の視線を意識せざるをえなくなっていることだ。官僚主導のいうなら官製の国民同意方法が批判にさらされていることであり、民主主義の実際が問われてきていることだ。僕らは結論ありきの原発再稼働に対決しながらこの過程で官製的な「法治主義」や「民主主義」を暴き、真の民主主義を開示して行く。脱原発の運動が変えて行くべき日本の政治(権力)形態であるのだから。
■ 2月8日には国民代表(?)を名乗る在特会の面々が経産省で「テントの撤去をしてもらいたい。やらないならこちらが行うぞ」と通告してきた。以前に街宣車の右翼も同じような主張をしていたが、今回は経産省の立会(?)合法性を得ようとしたのかもしれない。経産省が1月31日に「弁明書」でテントが特定の団体で運営されていると批判していることに対応するものである。経緯は分からないが、経産省側の別働隊動きと見なしてもいいのであり、これもある意味で官製的な「やらせ」である。僕らはテントへの妨害工作が巧妙さも含めて増す中で防衛を強化したい。この在特会の動きをテントの撤去工作が一段階高まったものと認識し防衛体制も強めたい。テントに参加の時間を増やし詰めてもらいたいと思う。今度は警戒心を強めて欲しい。
■ 2月11日(土)に「さよなら原発1000万人署名」が渋谷の代々木公園ケヤキ並木で集会とデモ(13時30分から集会、14時30分からデモ)、同じ場所で11時~12時で前段集会「再稼働阻止、テントを守ろう」がある。経産省前テントひろば・たんぽぽ舎・東電前アクション・9条改憲阻止の会・明大土曜会などの多くのグループの開催である。当然にもここには経産省前テント前広場に参加している人々が参加するが、多くの人々に呼び掛けて欲しいと思う。 (文責三上治)