殺戮

著者: 山端伸英 やまはたのぶひで : メキシコ在住
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最近のアメリカの「戦争」なるものには「敵の正規軍」というものは存在しない。ベトナム戦争以降、アメリカの敵は見えざる民衆テロやレジスタンスの人々で、アメリカやその同盟国の敵は普通の市民の子供だったり女性だったりしている。それは「殺戮であり戦争ではない」のだ。オバマやヒラリーがISをでっち上げた時点で、それは殺戮のための殺戮による殺戮の論理になってしまった。そういう意味ではトランプの就任演説で言った「他国の紛争に参加する無駄」どころではなく、アメリカは他国で殺戮を行なうための策略をさえたてる国になってしまっていたのだ。

日本国憲法は国家の武装を禁じている。それを何回でも現実に照らして反芻するのが憲法の期待する国民だった。