流砂23号の案内

流砂23号を発刊しました。前号が昨年の8月ですから半年ぶりになります。前号はロシアのウクライナ侵攻をどう見るかが、全体の主題であったのですが、今回はウクライナ戦争を契機にその動向が注目される中国特集を組みました。やはり、中国の動向をどう見るか(認識するか)は現在の重要な思想的課題だと考えました。日本では中国の動きを対象にして、それは直接には言われないにしても、国防強化論や軍拡の動きになってきています。

その中国では昨年の10月に共産党大会があり、習近平の第三期目が承認されまました。憲法よりも重大な共産党規約では首領(共産党総書記)の任期の規定はないのですが、2期10年というのが不分律ですがありました。これを変更して権力の座にとどまることは異例であり、一強体制とか、極権とかの確立と称されています。独裁的体制が強まつたことは疑いありません。独裁的権力は何をするかわからないという不安を周辺の人々にもたらすのですが、」そういう事態を生んでいます。習近平の中国はどこへ行くのか、その探究を試みました。

 

三上治の「ウクライナ戦争と中国-習近平はどこへ」をはじめ、3本の論考がこの号には掲載されています。中村礼治「「帝国」の資本主義」、高岡健「太宰治”惜別”と中国-日本」、橋本克彦「人類・断層」です。なかなかの力作です。それに関連するものとして、土岐直彦「大軍拡 日本は戦争をするのか」、脇田愉治「安倍銃撃”政治テロ”と今日的な”超国家主義”の位相」もあります。この他にもにも現在の状況に迫る論考がそろっています。

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