この間何度かにわたり、テレビ（NHKでも民放でも）で、南相馬市の市長、桜井勝延さんの悲痛な、かつ真にもっともな訴えを聞いてきた。その都度、無責任な政府、東電、県の責任者に対してはらわたが煮えくりかえるような怒りを感じてきた。
すでに周知の事実だと思われるが、敢えてここで繰り返す。
南相馬市は福島原発第1から10～20㎞の周囲にある。当初、政府側からの指令で、その場にとどまるように言われたそうである。そのため、市の関係者（特に行政の責任者である市長）としては、住民にその旨を通達し、家の中にとどまるように指示したそうだ。ところが、その後、国、県、東電からはなんの状況報告や指示もないまま、放射能の危険地域として10㎞、20㎞圏が一方的に定められた。そのため、必要物資すら運び込まれないまま、こちらから取りに行かなければ、タクシーすら危険がってこないあり様の、まさに「棄民地域」にされてしまっている。
櫻井さんの自責の念に堪えないような（実際には彼には全く責任はない）悲痛な訴えは、政府、東電、県の無責任ぶりに対する怒りとともに、我々の胸を強く揺さぶらざるをえない。
一刻も早く何とかしなくてはならない。彼は言う。10～20キロ圏の危険宣言を外せ、と。あるいは、どんなことをしても支援物資を届けることをしなければならない。これは全く政府、東電、県の責任である。
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