2月4日に開催された日本学術会議の公開フォーラムでは、発言や会場討論の双方で、軍事研究の容認に反対する声が圧倒しました。事前に行われたアピール行動には約100人が参加し、「学術会議は非戦を貫け」の声をあげました。
軍事研究どう扱う 研究者らからは反対の声が多数(2月4日、テレビ朝日)
http://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000093664.html
軍事的な研究と大学の関わり 公開討論会(2月4日、NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170204/k10010865021000.html
※映像では「意見が分かれました」とミスリードしています。
大学と軍事研究のあり方、日本学術会議で討論会(2月4日、TBS)
http://cgi.tbs.co.jp/n/CUCY
大学が軍事研究、反対意見相次ぐ 日本学術会議シンポ(2月4日、朝日)
http://www.asahi.com/articles/ASK245RHZK24ULBJ002.html
日本学術会議が軍事研究めぐりシンポ
「世界中から不信感持たれる」「平和哲学ない科学技術は凶器だ」と
反対意見が大勢占め…(2月4日、産経)
http://www.sankei.com/life/news/170204/lif1702040034-n1.html
こうした中で、政府の科学技術政策の「司令塔」とされる「総合科学技術・イノベーション会議」が、軍民両用技術の開発を推進するため、月内にも「研究会」を開催し、議論を加速させていくことが明らかになりました。防衛省の軍事研究推進制度の予算案を、今年度の18倍の110億円に激増させるのみならず、まさに国家ぐるみで「民生技術の軍事への横取り」を企てるものです。安倍政権は、遂に日本版「軍産学複合体」の形成に本格的に踏み出そうとしています。
総合科技会議 軍民両用研究を推進 政府、月内に検討会(2月3日、毎日)
http://mainichi.jp/articles/20170203/k00/00m/010/157000c
軍学共同 防衛省以外も推進 技術開発へ「研究会」 内閣府、月内にも設置(2月5日、東京新聞)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201702/CK2017020502000121.html
ただ、毎日新聞など各紙に報道されたことによって、内定したとされる委員の中に動揺が生まれているとの指摘もあります。日本学術会議がまさに現在、軍事研究にどのような態度をとるべきかを真剣に議論している最中に、頭越しに「科学の軍事化」を図ろうとする暴挙を見過ごすわけにはいけません。
まずは、研究会委員に内定していると報じられている角南篤・政策研究大学院大学教授に「危険な軍学共同、科学の軍事化を推進する委員を辞退してほしい」とのメッセージを至急届けてください。
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<委員を辞退するようにメッセージを届けてください!>
(短くても構いませんので、ていねいな言葉でお願いします)
★角南篤(すなみ・あつし/政策研究大学院大学教授・副学長)→ メールアドレス(大学ホームページで公開)
sunami-atsushi@grips.ac.jp
http://www.grips.ac.jp/list/jp/facultyinfo/sunami_atsushi/
※2015年11月より内閣府参与(科学技術・イノベーション政策担当)。
内閣府総合科学技術・イノベーション会議基本計画専門調査会委員、等。防衛装備庁技術シンポジウム2015で、「デュアルユース政策 デュアルユース・イノベーションシステムの構築に向けて」と題して講演。月刊誌『外交』2016年11月号に「米中が開発競う『デュアルユース技術』」を寄稿。
<参考>
デュアルユース技術の推進がイノベーションを起こす~防衛装備庁シンポジウムで講演
http://www.huffingtonpost.jp/katsue-nagakura/innovation_b_8726510.html
防衛装備・技術政策の方向性に係る講演会を開催 – 日本航空宇宙工業会
http://www.sjac.or.jp/common/pdf/kaihou/201607/20160705.pdf
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔opinion6494:170206〕