場所 河合塾 池袋校西館4A教室
https://www.kawai-juku.ac.jp/school/scl-map.php?ks=314
日時 3月18日(土) 午後1時—5時
テーマ 価値論と文化人類学-マルクスとグレーバー
講師 古賀暹(元「情況」編集長)
内容
マルクスの価値論は労働価値説と言われているが、その形態論は難解なものとして知られている。資本論の形態論は、従来は、商品が如何にして貨幣に発展してきたかということを主眼として分析されてきたが、如何にして、ある財貨が商品として誕生したのかということの分析にはあまり注意が払われてこなかった。つまり、商品は商品として歴史的に存在していたものとして自明の前提にしていたのである。
それに対して、文化人類学の知見が明らかにしようとしてきたのは、商品の発生そのものとその論理である。マリノフスキー、モース、グレーバー、サーリンスなどのその問題意識を明らかにしつつ、商品の発生の問題とマルクスの価値形態論との関連を問おうというのがこの講演の主題である。これは、金貨幣から、紙幣への転化の問題と連なり、ドルの金との兌換性停止に始まる現在のドル本位制の問題の本質へと重なっていく。
連絡先 古賀暹 メール noboru.koga@nifty.com 080-4550-5211