秋深まりの中でテント張る人や座り込む人たちに合流を!
2011年10月22日 連帯・共同ニュース第174号
9条改憲阻止の会
■ テントの背後にそびえているのは経産省の本館である。斜め前が外務省であり、横が農林水産省である。財務省は対面である。この霞ヵ関ビルでは深夜まで灯がともっている。日本を代表する官僚たちは遅くまで働いている。彼らは自分たちこそが日本社会を支えているのであり、さほど賢明とは思えない永田町の政治家たちを俺達が支えていると密かに自負しているだろう。世に高まる官僚批判なんて心外だと思っているのかもしれない。確かに彼らは良く働いていると思う。けれども、今、本当に日本社会が必要なことをやっているのかと言えば疑問もある。そんなのは政党や政治家の仕事であっていうかもしれないが、口だけは一人前だがたいしたことが出来ない政党や政治家しか生み出せなかったのは君らのせいである。政党や政治家にそれらしい仕事をさせず、彼らを背後で操縦してきたのは紛れもなく君ら官僚だからである。政権交代で一時旗色の悪かった君らは、今、また、民主党の面々をたらしこんでいろいろの活動を開始している。増税、沖縄普天間基地移設、TTP交渉参加、原発再稼働等、急展開を見せる野田内閣の尻叩きをしているのは君たちであろう。それは東日本大震災や原発震災の反省のうえにたった今後の日本の道なのだろうか。僕らはこうした動きに疑念を抱いているが、とりわけ、その中心には原発再稼働がある。菅内閣から野田内閣に後退の中で原発についての政治方針は変わった。そして僕らはそれを準備しているのは君らであり、何の反省もないまま原発再稼働→原発保持に舵を切った君たちの所業を許さないであろう。僕らにも脱原発への執着心はある。
■ 来週には経産省前に「原発いらない福島の女たち」(10月27日~29日)がやってくる。さらに10月30日~11月5日までは「原発いらない全国の女たち」も登場する。これは生活あるいは生存の深部からの声が登場することだ。日常生活の中で原発存在を受け止めている人たちの声を最も鋭く表現するものである。なるべき気にせず、時の中で忘れさせようとする政府や権力、あるいはメディアへの異議となる。政府やメディアを隠れ蓑にしている官僚たちにもこの声は届くはずである。10日間に渡る女性中心の座り込みは脱原発運動の新しい形態の出発になるかもしれない。権力とメディアで権幕が張られ遮られてきた国民の意志《声》が本格的に登場する皮切りになる。僕らが見えない壁も含めて金縛りのような状態に押し込められている事態の突破があるかもしれない。経産省前に来るという第一歩の行動を呼び掛けたい。 (文責 三上治)