経産省前テントひろば日誌11月10日版

経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年11月10日は、座り込み4,080日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

◎ 昨日は国会前で大集会(憲法集会)があった 11月4日(金)

今日は飛び石連休の谷間、経産省前の人通りも、いつもの金曜日とは違い、若干少ないようだ。座り込みのメンバーも、やや少なめだ。昨日は国会周辺で大きな集会が開かれたようだ。座り込みのメンバーもやや少なめだ。昨日は国会周辺で大きな集会が開かれたように聞くが、今日は何もなく静かである。風がやや冷たく、夕方には寒く感じるかもしれない。

開沼博東大教授がour planet tvの白石草さんを訴えた訴訟の傍聴に駆けつけた姉妹が行ってみたら、「裁判は延期になっていた」とのことで、しばらく座り込みに参加してくれた。その後、東京西部ユニオンの二人も参加し、また、久しぶりに川内大地さん、Eさん、Iさんが座り込みに参加してくれ、午後2時くらいには参加者は12名くらいになった。

午後4時になったので、文科省前抗議に参加した。今日は韓国から韓国訪日団(ウリハッキョと子どもたちを守る市民の会)19名と、朝鮮大学生10数名と、栃木や大阪から参加した支援者が総勢100名が結集し、朝鮮学校差別を許さない熱気に溢れた空間となった。昨日、訪朝団が来日したのだが、成田空港で韓国訪日団の団長のソン・ミヒさんだけ4時間も成田で足止めを受けるなど入管の妨害がありましたが、それらの弾圧をはねのけ、文科省前は熱い連帯の空間となった。(S・S)

◎福島を忘れるな、運転期間延長を許すな、核武装の為の原発反対  11月4日(金)

午後5時から脱原発のコールと共に経産省抗議行動を開始。K.Mから11月2日に原子力規制委員会が老朽原発の60年超え運転期間延長容認をまたまた一歩進めたことへの怒り。Inさんが、経産省の前の財務省に向かって、東電福島第一原発事故被害者の住宅支援打ち切りや家賃の2倍請求を糾弾し、住宅支援を続けるように訴え、続けて、皆で経産省へも「住宅支援打ち切りを撤回しろ」と抗議コール。

Urさんが、現在17歳の福島原発事故被災者の治療や裁判の説明をして、東京電力に損害賠償を訴える311子ども甲状腺がん裁判(9日)と「脱被ばく実現ネット」新宿デモ(12日)を案内。田中一郎さんが、山中伸介規制委員長を糾弾するとともに、<「黒い雨」訴訟>(小山美砂、集英社新書)を紹介して、米軍の被害軽視に追従した国の怠慢、非科学的な態度、戦後70年以上を経てようやく語られ始めた真実、被害の立証責任を被害者に押しつける矛盾を糾弾。T・Iさんが経産省前テントひろば請願・申入行動として、経産省への抗議申入書を書いたことを説明し、「福島を忘れるな」私たちの命を大事にする闘いの原点であると訴えた。

Moさんが、父親が広島で被爆し姉さんが発がんした怒りと、なぜ被害者が原因を証明しないといけないのか怒り、「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う、「汚染水を海に流すな」のコールも。Yoさんが、落合恵子さんのクレヨンハウス「朝の教室」から金聖雄さんのオンライン講演会「冤罪から考える<国の犯罪>」(11月26日)の案内とクレヨンハウスの移転のお話。

Hoさんが、無農薬野菜の大切さと食料自給率のアップを訴え「武蔵野はらっぱ祭り」を紹介。Miさんが、山中伸介新原子力規制委員長が、国会の最低限の合意事項(炉規法の40年+20年)を、何の議論もせずに、ないがしろにしようとすることを怒り、メディアを糾弾。乱鬼龍さんが、今の日本の状況を憂い、運転延長も原発新増設もナンセンス、原発・環境・人口問題から文明そのものの問題で資本主義の終り、新しい社会を創るのは私たち、軍国主義復活を許すな、核武装の為の原発を止めよう、共に闘おう。

最後に、脱原発、再稼働反対、運転期間延長、…のコール。(K.M)

◎ 看板の書き換えなんかで、だまされない  11月5日(土)

・看板をかえてもお見通しです

「相手領域内で弾道ミサイル等を阻止する能力」改め「敵基地攻撃能力」改め「反撃能力」、自民党は先制攻撃も視野に入れているとしか思えない。名称を変更することで、「先制攻撃ではない」と主張しているが、あまりに見え見えで説得力はない。ミサイル等のハードウェアの話ばかりで、外交・情報戦略は置き去り、ストリートファイターじゃあるまいし、危いったらない。「武力を誇示して相手を恫喝するのが、平和のための抑止力」というのなら、行きつく先は核武装だ。より強く、より多くと際限のない軍拡が続くことになる。

先制攻撃で思い出すのが1981年6月7日のイスラエル空軍機によるイラク原子炉爆撃事件だ。建設中だった原子力発電所を空爆・破壊した。イラクが核兵器を持つ危険性があるとして、イスラエルは「先制的自衛」目的を理由にイラクに先制攻撃を行った。この攻撃に対して国際連合安全保障理事会決議487がなされ、イスラエルは非難された。常任理事国は中国・フランス・英国・米国・ソ連、非常任理事国は東ドイツ・アイルランド・日本・メキシコ・ニジェール・パナマ・フィリピン・スペイン・チュニジア・ウガンダ、計15か国全てがイスラエルを非難した。 (O・O)

◎ 集会の警備の中で見えたこと  11月6日(日)

https://twitter.com/keroppu8649/status/1589177700220305413

晴れ そろそろ紅葉の季節。今日は日比谷野音で集会(中核系)があるので警備すごい。至る所にかまぼこ(機動隊の大型車)がいるし、我々の座り込んでる目の前の交差点も「柵」を準備してある。この交差点はデモ隊の通るルートではないので、集会場のある日比谷公園に通ずる道を封鎖できるようにしている。

と、見ているまに警察の動きが慌ただしくなり、柵を伸ばして道路を封鎖、直後に右翼街宣車2台が国会方面から突っ込んできて、柵に触れそうな位置で停車、怒鳴り始めた。「駐車場に入れようとしているだけなのに、なぜ通らせないのだ」と怒鳴る。そこで矛先をかえ、我々の座り込みを、「あれは許可を取ってやっているのか」と警察に問いただしている。警官は「知らない」と答えたようで、彼らは怒って、数人が降りて来て、揉め始める。報道関係者がカメラを向ける。耳が潰れそうな大音響の音楽。しかし音が割れない。「いいPA持ってるなあ、あいつら金あるんだなあ」と毎度思う。警官が「公務執行妨害で取るぞ」と言ったらしく、右翼?は「おお取ってみろ」と、ますます、いきりたつ。偉そうな警官が、私のところに来て「撮影をやめて」という。しばらく揉めていたが、結局、警察が彼らをなだめ、去らせるために要求してきたのは、テーブルを片付け、横断幕の棒を花壇に直接、刺すのを止めること。

偉そうな警官「椅子は、ある程度仕方ないんだけど、机は置きっぱなし、それは指摘されれば、まずいってことになる。あなた達が、表現の自由を守るために、ずっと立ちっぱなしじゃ、大変だから椅子に座ってる。で、すぐにどけれる。それはわかるんだけど、(座り込み)することについては、我々は何も言わないです」とのこと。

テントがなくなってから6年、毎日の座り込みで我々が得たものは、表現の自由に関しての警察のまっとうな理解なのかも。また、街宣車が日比谷公園に近づけなくなったことで、野音で「スピーチの聞こえる」正常な集会が行われるようになった。ある意味すごい。

警察がなぜ変わったのかはわかりませんが、今日の警察の現場責任者は、穏やかな言葉遣いで、一味も二味も違いましたね。個人の考え方の問題なのでしょうか。全体として方針を変えたのでしょうか。

とにかく、左右が直接ぶつかって怪我人が出るような事態を避けるように一生懸命やっているというふうに見えました。  (はしゆき)

◎ 多くの裁判があった一日だった  11月7日(月)

きょうは午前中から二つの裁判があった。一つは、先週に引き続き、福島原発事故被害者を避難住宅から追い出そうとする裁判。もう一つは、リニア新幹線建設阻止裁判。「追い出し」裁判は、午前中に終わり、Yrさんが事務所に行く途中で、座り込み準備をしていたテントひろばに寄ってくれて、説明してくれた。次回裁判は来年の1月30日午前10時30分~。行方不明だったバナーが事務所内で見つかったので、Yrさんは、これから梱包して静岡へ送るために事務所に行かれた。

リニア新幹線裁判は、裁判ウオッチャーのOnさんが「午前中に2人の証人尋問を終えたところだ」と言って、午後1時過ぎに来て、報告してくれた。「午後も、4人の証人尋問が予定されていて、午後5時までかかり、そのあと院内集会も予定されている」とのこと。かなりの強行スケジュールである。その後も、二つの裁判を傍聴した人が寄ってくれました。午後3時半ごろには、リニア裁判を終えた傍聴人が「5時からの院内集会まで時間がある」と言って寄ってくれたので、椅子が一杯になりました。嬉しい悲鳴です。カンパまで頂きました。(保)

◎「テントひろばニュース」を出した  11月8日(火)

今日まで、体調不良で2週間、休んだが、ようやく経産省前の座り込みに参加する。他の参加者は、常連当番の4名に応援のYさんとBさん。昼に経産省前で座り込みを始めてから、事務所に戻ってテントひろばニュースの裏面を印刷した。天気は雲一つない快晴だったが、この日は、風も強くてバナーなどを下ろしてしまう。夜の東京の月は、6時半過ぎから、皆既月食が始まって8時半過ぎまで地球の影に隠れるという。(EO)

◎「子ども甲状腺がん裁判」は注目されている  11月 9日(水))

セッティングが終わるとすぐ、元東京都の教員で「君が代」不起立処分を受けたKさんが「こども甲状腺がん」裁判の傍聴を終え、これから裁判報告集会になるという昼休みの合間に座り込みの場に来てくれた。そしてKさんの「日の丸・君が代」との闘いの記録の冊子を数冊くれた。これはAさんやマリさんや当番のOkさんに渡した。子ども甲状腺がん裁判の傍聴に来た田中一郎さん、乾さん、Onさん、Nkさんらが寄ってくれた。

木村ゲタさんは「こども甲状腺がん」裁判傍聴で、ノーマ・フィールド(シカゴ大名誉教授、「自分の余生を、福島と切り離すことはできないだろう」)さんと「話をすることができた、ちょっと興奮する」と言っていた。彼は、規制庁前抗議行動のあと、アメリカ大使館前で「辺野古新基地建設反対」「米軍は沖縄から出ていけ」と叫んだら、今日は警察は一人しか出て来なかったので、追いかけてくることはなかったそうだ。

金曜日夕方の経産省前抗議行動に、いつも参加している視覚障碍者のHさんが、水曜日に登場。めずらしい。倉田さんは、いつものように経産省前で演説。いろいろなことをしゃべった。何と言っても国会議員・大臣たちのどうしようもない腐敗、水準の低さを批判していた。「50%程度の投票率で国会議員なり、自らの利権で動く。政治ではない。こういう社会の中で若い人が育つはずはない。戦後を生きぬいきた年寄りは、もっともっと発言した方がいい。自分の立ち位置を明確にすることが大事だ」と言った。保っちゃんは今日も半袖。(T・I)

◎ いつも差し入れやカンパありがとう  11月10日(木)

風は多少吹いていましたが、爽やかな一日でありました。経産省前に到着すると、既に八王子のKさんが待っていまして、「これから飯田橋に用事があるので、その前に寄りました」と、いつもの「あきらめないお煎餅」二袋と人形焼きを差し入れして頂きました。その差し入れを置いたら、直ぐに、こちらがセッティングをしている間に、そそくさと飯田橋のボランティアセンターに向かわれました。

その直後に中年の女性が立ち止まり、カンパの缶にお札を入れておりましたので、セッティングの手を止めて、慌てて、お礼とテントのチラシをお渡し致しました。その時、この女性の方は、「この経産省前を今日初めて通りました」と言っておられた(感謝)

後半は、「福島で頑張っておられるSさんの助人です」と月曜日・水曜日当番者の保さんが駆けつけて下さり、治療帰りのOさんも座り込みに参加してくれました。(Y・R)

 

=====案内です。転載====

【国会エネ調(準備会)】11/15(火)16:00~ 1F、ALPS処理水の今~海洋放出は断じて許されない~  事務局長 衆議院議員阿部知子

11月15日(火)の第99回国会エネルギー調査会(準備会);(ハイブリッド開催)のご案内です。資料は、前日までに改めて送付しますので、よろしくお願い致します。なお、新型コロナ対策のため、入館証をお持ちの方のみ現地参加可とさせていただきます。お持ちでない方は恐れ入りますが、zoomでのご参加をお願いいたします。

日時: 11月15日(火)16:00~18:00

場所:衆議院第1議員会館第5会議室(※ハイブリッド開催)

Zoom ミーティングID:870 9231 9861 パスコード:099438

https://us06web.zoom.us/j/87092319861?pwd=aHZwWll5S2JjNE1vbEh0SS9SMGhyQT09

主催:超党派議員連盟「原発ゼロ/再エネ100の会」/国会エネルギー調査会(準備会)有識者チーム

■ プログラム

報告;ショーン・バーニー(グリーンピース東アジアシニア核問題スペシャリスト)

  1. 説明;原子力規制庁、東京電力、(質疑対応のみ:資源エネルギー庁)
  2. 参加国会議員・有識者を交えた総合討議・質疑応答

■ 概要

東日本大震災、福島第一原発事故から11年半。事故後、我が国は原子力に依存しない方針が示されましたが、今年8月、政府のGX実行会議は、突如原発再稼働等の議論を進めていくと方針転換しました。一度、原子力発電所の事故が発生すれば、人体だけでなく、生態系への甚大な被害をもたらします。それは、チェルノブイリや福島の原発事故の経験からも明らかで、生命を脅かす政策転換は絶対に認められません。

そうした中で、今回は1F事故後から発生し続ける汚染水、ALPS処理水の海洋放出について議論を深めます。東京電力は、来春を目処に海洋放出を開始する予定で、10月には風評被害での賠償方針案の年内取りまとめを発表しました。このように、海洋放出に向けた体制が着々と整備されています。他方、放射性物質を含む汚染水処理のために他核種除去設備(ALPS)を用いていますが、人体への健康被害(生殖機能低下やがんを誘発する恐れ等)が指摘されるトリチウムは完全に除去できていません。さらに処理水を保管するタンク内の放射性物質の総量等正確な測定と海洋生態系への影響評価がなされてないことが、福島第一原子力発電所事故からの放射性冷却水の放出計画の科学的状況に関する会合及び専門家パネルで発表されました。まして地元並びに国民的合意形成のないままの海洋放出は断じて許されません。ALPS処理水の海洋放出について、徹底討論します。

 

=====デモ・集会のおしらせ====

★11月13日(日) 脱原発青空川柳句会 12時~

経産省前テントひろば 選者:乱鬼龍

★11月18日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)

★11月18日(金)原発いらない金曜行動(首相官邸前)18時30分

★11月27日(日)第18回廃炉デーに参加を!東海第二再稼働阻止

文京区民センター 3A室 18時15分 講演 河合弘之・山崎久隆

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4979:221114〕