経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2025年1月16日は、座り込み4,877日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。
◎1月10日(金) (S・S)
今日は朝から寒い。おまけに、風が強い。そのため、取り付けるバナーをいつもより低くし、吹き飛ばされるのを防いだ。風が強い時って、こんなにも手間取るのかと思った。今日はスタートからAさんが来てくれてセッティングを手伝ってくれた。また、早い時間にサンケン太郎さんがやって来た。 彼は、去年の秋に足の怪我に細菌が入り、化膿が進み一時期は大変な状態になったそうだ。ズボンの裾を上げて見せてもらった。大分状態が良くなったそうだが、紫色になっていて痛々しかった。ともかく、回復傾向なのでよかった。
空は青空ではあるのだが、昼頃でも冷え冷えとする。背中にホカロンを2枚貼って来たが、それにしても今日は寒い。暖かい飲み物を飲みたかったが、手袋をし、何とかしのいだ。午後3時になってKさんがやって来たので、暖かいコーヒーでも飲みに出かけたが、あいにくコーヒーショップが入っているビルが工事中で適当な場所が見つからない。そこで日土地ビルにある休憩室で暖を取った。知恵を出し合って、この寒さに打ち勝っていきたい。
◎1月10日(金) (K.M) エネ計パブコメ出そう、ネット署名に協力を、大浦湾埋立をやめ普天間閉鎖を
冷たい風に耐えて座り込んだあと経産省抗議行動。
杉崎さん:「原子力発電ノ-」、「原発じゃ明日が無い」を歌い、本館に向かって原発やめろと訴える。
K.M:エネルギー基本計画のパブコメを出そう。ネット署名「深刻な原発事故を起こした東京電力による柏崎刈羽原発の再稼動を許すな」への協力をよろしく。原子力資料情報室のエネ計の3日連続パブコメセミナー紹介。
堀江さん:関西電力の老朽原発稼働で事故が起こる心配があり監視しよう。二度と事故を起こしてはいけない。
白倉さん:経産省で働く皆さん、原子力発電所は私たちにとって必要でない、止めましょう。島崎邦彦さんの本を読んだ、福島第一原発は今も多大な危険、原子力発電の推進は嘘をつくこと、原発をやめて本当のことが言える社会に変えよう、第7次エネルギー基本計画へのパブコメを出そう。経産省の皆さん、考えてください、原発は要りません、抗議をし続けます。
K.M:エネルギー基本計画パブコメの案内資料を後ほど配布する。是非意見を提出してください。
平岡さん:この冬で最も寒い寒波。トランプ次期大統領がグリーンランドなどとんでもないことを言っている。情けないアメリカのリーダー、故カーターとは違う。石破首相はノーベル平和賞被団協の話を聞かず。野党もおぼつかない、この運動を粘り強くまた新しい運動の展開を。
守屋さん:チベットの大地震とカリフォルニアの大火事、地球を壊しているのは私たち人間、東電福島第一原発事故の為に助けられる命を助けられなかったと訴え、「座り込めここへ」と「水に流すな」を歌う。
奥内さん:青田恵子「スープのように飲んでみらね」を読み、「生き物が住めない場所を増やしたのは人間だ 放射能汚染水を海さ流すごんたら どうかその前にタンクのトリチウム水を スープのように飲んでみられ」と結んだ。
吉岡さん:AIだAIだと言って原発を動かす必要はない、ファシストの様なトランプは武力でなく関税と言っているからまだ良い、今の米国のインフレを招いたのはトランプ政権。
加瀬さん:大浦湾の本格的埋立がこの1月に始まる、米兵の少女暴行事件が絶えない。70%もの米軍が押しつけられている沖縄、1月24日18時半に辺野古実が首相官邸前で抗議行動をする、是非ご参加を。
K.M:辺野古を口実に普天間を使い続ける、再処理を口実に原発稼動し続ける、許せない。
坂東さん:去年の暮れにたんぽぽ舎が引越した、そろそろ学習会を始めた、ご参加を。16日に山田昭さん。
K.M:ネット署名への協力をよろしく。1月21日(火)に院内ヒアリング集会を予定。続いてコール「辺野古基地建設反対、普天間平和、脱原発、核ゴミ増やすな、再稼動反対、運転延長反対、NONUKES、NOWAR,殺すな、脱原発。(K.M)
◎1月11日 (土) (O・O)
◯座り込みの帰り道、池袋での出来事。
「ありがとう!おじさん!」と、若い男性が元気よく階段を昇っていった。その時、私は、白い杖を持った方を案内していた。私の右肘を掴んでもらい、ゆっくり歩いた。手摺りで3つに仕切られた階段の左端は二人分の幅しかなく、私たちの後ろの人たちは牛歩状態。苛立つ気配など微塵も無かったが、道を開けたら爽やかに「ありがとう!おじさん!」。
「い」抜きなのは気遣いだったのだろうか? こちらこそ「ありがとう」
◎ 1月12日(日)(M島)
11:55着。F原さんE藤さんで設営中、H江さん来る。K柳さん来る。H江さん、所用で帰る。12:30浪江出身の内装工風男性、「浪江には何もないよ」「頑張ってね」と声かけられる。12:35完成 幕7旗12 E藤さん記念撮影(彼のフェイスブックに載せるため)。F原さん持参の食物、本日はふかしサツマイモ、ゆでトウモロコシ、ゆで卵。今日の卵はLLサイズで、でかい。
曇り。日が差さず、冷え込み厳しいが、風弱く助かる。設営中も設営後に一息ついているときも、スズメ12-3羽が寄って来る。皆お腹の羽毛を膨らませている 来ては居なくなるを繰り返す。
13時、F原さん、経産省周辺の路上のゴミを拾う。「経産省の中のゴミは拾えないが、外のゴミは拾える」名言だ。中のゴミとは国民の声を聞かない官僚の事だろう。雲、次第に減り、薄日が差してきた。13:20、F原さんがテント事務所で休んでいるRさんに電話「ファン(K柳さん)が来てますよー」。しかし、Rさんは風邪とのことで、来られなかった。
13:25中国からの若い男性(留学生)なぜ原発反対かと。F原さんが答える「危険だから」。留学生「将来は安全になるのでは?」。F原さんは同意見だが、他の人は核のゴミ処分できないから反対。
留学生:ウシとトリの絵の意味は何ですか?
F原さん:フクシマの野良ウシ、あさこはうすのオンドリ 各絵にストーリーがあります。
留学生:なぜ経産前で抗議?
F原さん:経産省は、電力を管轄しているから。我々は毎日座り込みしています。
(事故当時は子供だったんだよね。原発事故を知らない世代だ。)
留学生:汚染水、日本政府と中国政府の見解、どちらが正しいのか?
F原:汚染水を薄めているが、水量に上限無い。放出せずに済む方法はあるが、金がかかるのでやらない。
(30分くらい話し込む)
13:35 T葉さん来る。F原さん食品渡し、レトルトカレー、お返しの差し入れ。T葉さんすぐ帰る。
K柳さんから「運動を知らない人の目線から見てどう見えるか」について意見:「日本の社会活動は正攻法で真面目過ぎる。一般の人や若い人は引いてしまう。韓国では歌ったり踊ったりライト振って応えたり。韓国のようにもっと楽しくならないものか?」
私(M島)から、「しかし、日本の風土では、有名人が運動に参加してくれない。一般人も政治の話は、職場ではしないとかあって、難しいと思う」と答えておいた。
14:30、F原さん、今日も縄跳び。14:45、Hゆきさん来る。遅い。「片付けのために来たの?」との問いには、「事務所のトイレ掃除もあるし」とのこと。K柳撤収まで座り込み。1450、撤収開始。1510完了。今日の座り込み参加者は7人でした。
藤原さんが幟のポールの底抜けを修理する時に、ガムテープの内側に1円玉を貼って修理していた。「ポールの中に入れてある幟の横棒がガムテープを突き破ってしまうのを防ぐために良い方法だ」と褒めたら、「こうしておいてもトントンと地面に打ち付けているうちに縁が切れて1円玉がプラプラぶらさがっている状態になってしまう、イマイチです」とのことでした。(はしゆき)
◎ 1月13日 (月) (保)
きょうの経産省前は天気は快晴だったが、強風が吹いていて、バナーとのぼり旗のセッティングに苦労した。植木を利用して低い位置に括り付けるのがやっと。引きちぎれないか監視しながらの座り込み。
セッティングを終えた後、いつものようにインスタントコーヒーを飲みながら反原発ソングを掛けた。三連休の最終日という事もあり、人通りは少なかった。
午後2時過ぎに乱さんが来てくれた。きのうの日誌では風邪を引いていて、知り合いがテントひろばに訪ねて来たが、行ける状況ではなく事務所で横になっているとのことだったので、心配していたのだ。気遣いの乱さんらしく、こんな時でも一口サイズのバームクーヘンを差入れしてくれた。とても甘くて美味しかった。
乱さんより少し前に、向かいの財務省前に日の丸と旭日旗を持った右翼の一行が歩いて来て、演説の準備をしていた。カメラで撮影していたので、ネットで中継でもしていたのであろう。午後2時から演説を始めた。珍しいので、財務省に向かって何を訴えるのか聞いてみた。
①物価高と低賃金に寄って国民は困窮している
②30年前の日本は世界第二位の生産高を誇っていた
③しかし大蔵官僚のノーパンシャブシャブスキャンダルで日本は一気に没落して今日に至っている
④勤勉な日本人と優秀な官僚の知恵があれば日本は復活できる、頑張ってほしい。
演説の最後に我々に向かって喚いた。「放射能なんか怖くない。レントゲン検査や飛行機に乗っている時でも我々は被曝しているのに大丈夫ではないか、お前さん方はこういうことは決して言わない」と。
こういう見解はよく聞く。しかし福島の被曝者は体内に入ってしまった放射線によって24時間、365日、被曝させられている。だから日が経つにつれてそれが原因で病気になっているのが現状。
◎1月14日(火)後番 / アルプス汚染水海洋放棄 (石上健二)
14時少し前に到着。Oogさん、Yamさん、Edさんが座り込み中。やがてAsさん到着。ご婦人がひとり、Oogさんと話していた。テントひろばニュースでも紹介されている第7次エネルギー基本計画案への意見募集に興味があるとのこと。やがて資源エネルギー庁側に行って、資料一式をもらって戻って来られた。郵送用の意見書様式まで用意されており、「1月26日必着に間に合うように、作成して提出します」とおっしゃってから帰られた。
14時半頃、此処に良く来られるご婦人、OOさんが浪江のお米で作ったせんべい(製作所岩手県となっている。500円)と反原発手ぬぐい(400円)と杉並区長岸本聡子氏の著書の購買パンフレットを持ってやってきた。私はせんべいを数週間前、手ぬぐいは数カ月前に購入したが、今日もまた買うように勧められた。杉並区長の本に関しては、パンフレットは内容の説明が全くに不十分。OOさんから私たちテントひろばにどんな関係があるのかの説明もなかった。そもそも、せんべいや手ぬぐいは私たち座り込み者たちに売るべき物なのか?
Yaさん、Oogさん帰路に。16時、Edさん、Asさんと片づけ、事務所に。
1月6日の新春抗議行動で、汚染水海洋放棄について述べさせていただいたが、この件に関しては曖昧な点が多すぎる。
《元は、トリチウム濃度がリットル当たり6万ベクレル以上のアルプス汚染水は海洋放棄できなかったところ(告示濃度限度)、年間放出量を22兆ベクレル以下にすることで、トリチウム濃度リットル当たり100万ベクレルまで放出できると変更し、今まで10回、トリチウム濃度リットル当たり14万から31万ベクレルのアルプス汚染水を合計7万8千トン、750倍の海水で薄めて、1kmの沖合に放出した》
テントひろばニュース305号に載せていただいた文である。先ず、海洋放棄できるトリチウム濃度をリットル当たり6万ベクレルから100万ベクレルまで、16,7倍に引き上げた。事故前の年間放出総量、22兆ベクレルに抑える条件で。そもそも危険だからタンクに貯められていた汚染水をそのように条件変更して、直ちに海に捨ててよいのか? 合理性に問題がある。また、海洋放棄されているのはタンクに貯蔵されていたもの以外にもある。メルトダウンを起こした原子炉の建屋下を通った地下水で海洋に流れ出たもの、あるいは大雨でオーバーフローした地下水を吸い上げてから排出溝から湾内に捨てられたものなど。それらを含めて年間22兆ベクレルを越えていないことの説明がされていない。
テントひろばニュース305号で、《排出6万ベクレル/トンを守るために750倍に薄めて放出している》との文が加えられているが、これは私の文ではない。6万ベクレル/トンは60ベクレル/リットル(Bq/L)だが、750倍に薄められる前の濃度は60 x 750=4万5千 Bq/Lで、トリチウム単独の告知濃度6万Bq/L以下であり、その他の放射線を含む対告知濃度限度の比の総和が1を越えないためには有効な目標値であると言える。しかし、実情は違う。
先ず、40倍に薄めたときの濃度、1500Bq/Lというのがあった。沖合に捨てるのではなく、河口や海岸に捨てる場合に局部的な溜まりを防ぎ、速やかに海水と混ざるように考えられたもので、告知濃度限度6万Bq/Lを越えていないことを放出直前で確認するためだった。つまり、40倍に薄めたときの1500Bq/Lは、希釈前濃度限度6万Bq/Lと同じことを意味していた。
ところが、最初の放出の時、タンクに貯められていた汚染水のトリチウムの濃度は14万Bq/Lだったので、100倍に薄めて1400Bq/Lを得て、1500Bq/L以下だから海洋放出できると、ごまかしが為された。(100倍に薄めて1400Bq/Lは14万Bq/Lなので海洋放出できない) その後、2台の大型ポンプを使って740倍に薄め、測定値は189Bq/Lとなるはずだが、同じ論理で、1500Bq/L以下だから海洋放出の条件を満たしているとされている。この論理では、111万Bq/L(1500Ⅹ740)まで捨てられることになる。さらに予備のポンプを使えば1110倍に薄められ、166万Bq/Lまで捨てられる。貯められた汚染水のトリチウム濃度は、最高で250万Bq/L、相乗平均で73万Bq/L。10基連結して攪拌して排出時の濃度を計測しているので、10基の選択次第で100万Bq/L以下にできるだろう。つまり、1000基余りのタンクに貯められているすべてを海洋放出できるということだ。
放出当初、「500倍に薄めても、500倍に薄めた全量を海に捨てれば同じことではないか」との指摘が各方面から為された。説得力のある説明は未だに為されていない。(石上健二)
◎1月15日(水) (IT)
「今日は、15℃にもなる暖かい日だ」という天気予報だった。実際、セッティングのときは暖かった。朝6時のNHKのニュースで原発などの世論調査の結果を言っていた。増やすべきが21%、今のままでよいが30%、減らすべきが31%、ゼロにすべきが8%と言っていた。原発ゼロまで座り込みは続く。
外国人がバナーなどに注目しているので「ノーニューク「と言うと、笑ってうなずいてくれた。たんたんと座り込みはつづく。米撒きおじさんが、今日はお米を持ってきて、ポストの前で撒いた。米撒きおじさんが去ってから雀は降りてきて、あっという間についばんで去った。Anさんが来てパンを撒くと、わっと飛んできた。雀の数30~40羽。鳩はここのところ見かけない。
Wさんが田舎に帰ったお土産のお饅頭を配ってくれた。美味しくいただく。陽が文科省の高いビルに隠れると一挙に温度はさがり、午後3時過ぎからは強い風がふいて寒くなったが、何事もなく座り込みを終えた。
◎1月16日(木) (M.U)
Inさん、Yoさんと3人で設営。曇り空で肌寒い。Inさんが先週同様おにぎりのご飯粒を歩道に撒くが、今日はなかなか雀が寄って来ない。やがてOkさんが到着、持参したクラッカーを砕いて歩道に撒くと、雀が一斉に舞い降りて来てついばんだ。いつも、通りかかる笑顔の素敵な男性が「雀はかわいいね。」と言って、通り過ぎて行った。Inさんが「イスラエルから日本の年金撤退を求める署名」を持参して回してくださったので署名した。日本の年金資金がイスラエルの戦争加担に使われているとはとんでもない話だ。12:30 Kaさんがいつもの「あきらめないせんべい」を持参して登場した。Kaさんは最近セアート報告の勧告内容を政府に認めさせる活動をしていて、国会議員訪問などにも取り組んでいるという話をしてくださった。13:15 Sugさん、Hiさんが参加。14:00に後半担当のSuさんが到着したのでバトンタッチした。
=====添付資料======
・原発週報2025.1.8-1.14.docx 編集:漆原牧久
・305号テントニュース.pdf
・請戸川河口テントひろば250118_第3号.pdf 杉山隆保 takayasusugi8888@gmail.com
=========デモ、集会==========
◆1月24日(金)経産省前抗議集会 17:00~18:00
<転送者追記>
【院内ヒアリング集会】東京電力に原発を動かす資格があるのか?〜柏崎刈羽原発の再稼動問題を考える〜
日時 2025年1月21日(火) 13時30分~17時00分
◇当日の動画
20250121 UPLAN【院内集会】東京電力に原発を動かす資格があるのか?~柏崎刈羽原発の再稼働問題を考える~
事前学習会(1時間)
https://www.youtube.com/watch?v=t0Mqqg-NO9wヒアリング(2時間余り)
https://www.youtube.com/watch?v=MxPHlgNIvME
◇配布資料など
以下でダウンロードできます。
データ便
https://datadeliver.net/receiver/file_boxes/eaa07fcfdb0b447a915f8cc01e44ead2/rc/0c6778240ca64c8c880e7443a49f18f5
◇ネット署名案内
まだの方は是非お願いします、また拡散を歓迎します。
【ネット署名】深刻な原発事故を起こした東京電力による柏崎刈羽原発の再稼動を許すな
https://chng.it/hdF9YZcPgG
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5886:250123〕