経産省前脱原発テント座り込み日誌3月27日版

著者: 木村 雅英 : 経産省前テント広場

多くの「国民」は原発の危険性を知っている(世論調査)3月21日(金) (Km)
 水曜昼の雪と雨の中の原子力規制委員会抗議行動が耐えがたい程寒かったが、今日はとても暖か、ゆっくり座り込こむ。それでも、午後4時前に文科省前から大音響が聞こえる。統一教会か? 更に財務省前にも、日の丸を掲げた人たちとともに財務省解体を訴えるアピールが聞こえる。面白いのは、竹中平蔵を厳しく非難する女性アピール。ただ、財務省行動のあおりを受けて、警察が、経産省前歩道を横ポールで仕切り、抗議しても「前の週に傷害事件があリ、今週も何が起こるか分からないから」と聞き入れない。 財務省の音響に負けじと経産省抗議を開始。
オープニングSkさん:「原子力発電NO」、「原発には明日が無い」の歌。
Km:脱原発コール。
Ogさん:万が一の事故を起こしてはいけない(伊方原発訴訟)にも拘らず、東電トップの刑事訴訟無罪を批判。東電株主代表訴訟の控訴審高裁判決は6月6日。
Hoさん:世界は危険な状況。ロシアとアメリカの交渉は不調、トランプのやり方が間違っている、昨日3月20日は30年前にサリン事件、オームが衆議院に立候補して駅前で踊るのを見た。赤軍派が負けたからか? ファシズムも起こる。粘り強く運動を創っていこう。コロナで家事をしていて、しばらく来られなかった。健康に気をつけて、有意義に頑張っていこう。
Km: オームの話で思い出した。霞ヶ関の駅で、ばたばた倒れている人を助けもせずに通り過ぎていく通行人を、辺見庸が批判。私も、その頃はそうだった。
Ouさん:青田恵子さんの「おおよその幸せ」を詠む。
<ミミズが土から這い出て来たよ、踏みつぶすかい、ミミズは土を耕してくれたんだよ、役割があったんだよ、人間はミミズに感謝しなくちゃ、感謝の気持ちは、人間をおおよそ幸せにしてくれるから。おおよそ、人間が幸せになることを考えていけば、おおよその物事が解決していくんだよ、…、例えば黒い雨裁判、線引きをして一定の人だけ認定する、…、すべての人を認定した方がよい。戦争で人間はおおよそ幸せになれない、けどウラン弾をたくさん作って撃ち込んで、大儲けしたヒトは、…、すでに人間じゃない、ミミズはそう呟いて、涙を流しながら、土を耕していたよ。>
Yoさん:放射能汚染ゆえに、すぐに殺されずに長らえた牛の話をし、浜岡原発が廃炉に向かって動き出した、核のゴミの行き場が無いのに原発再稼動するな。
Moさん:浜岡2号機の廃炉でえらそうに言うな、今ある原発すべて廃炉にしないといけないのに。財務省抗議が行われているが、減らすべきは防衛費・軍事費・原発に使うお金ではないか。「座込め、ここへ」と「ああ福島」を歌う。
Km:「ああ福島」を李政美と作詞した武藤類子さんがドイツ団体の「環境賞」を受賞した。
Skさん:14年間原発を止める為に経産省前で抗議行動を続けている。税制を変えるなら、原発に国費を使うな。元福井地裁判事の樋口英明さんのシンプルな「原発の本質」を知ろう。3.11を経験した日本は原発を止めよう。断水しても停電しても燃え上がる原発。3.11直後の「最悪のシナリオ」を繰り返してはならない。東海第二を止めよう。危険の百円ショップだ、砂地に建てた地震に弱い原発、全長1500kmの燃えるケーブルを使っている、燃えなくできるのは15%だけ。私たちは福島に頼っている、原発を動かさせない。樋口英明講演会を5月10日に亀有で開催。
Km:日本原電は、署名を送り返したことがあった。しかし、院内ヒアリング集会で、資源エネルギー庁に、日本原電を指導させたので、今は、本店ビルの袖で、申し入れ書を読上げできるようになった。一方、3.11前の世論調査の結果では、世論は、やはり原発の真実を知り、心配している。特に、「審査合格の原発も、事故が起こる可能性あり」が83%、「事故が起きた場合、安全に避難できない」が86%、「最終処分の計画は、安全と思わない」が73%、…。 => https://www.jca.apc.org/~kimum/METIno238.html
Km:経産省は嘘をつくなコール。終了後、首相官邸前で「原発いらない金曜行動」。

3月22日 (土)    (O・O)
◯商品拳
政治するなら、こういう具合にしやしゃんせ・・・アウトもセ-フ、世も末だ。
◯ガザ再び、そしてウクライナ
イスラエルが、ガザへの空爆と地上侵攻を再開した。空爆前にトランプはSNSでハマスに対し「今すぐ人質を開放しなければ地獄が訪れる」、「お前たちは終わりだ」などと発信してきた。だが、400人以上を殺戮した18日の空爆、19日の地上侵攻にもトランプの言及はなく、ロシアとウクライナ関連については連日のように投稿しているという。今更ながら、パレスチナの事はイスラエルに一任。そしてウクライナ。トランプは、停戦の条件としてロシアへの領土割譲をゼレンスキ-大統領に要求するだろう。その領土とは「ルガンスク州」「ドネツク州」「ザポロジェ州」「ヘルソン州」。平和は遥かに遠い。

3月23日 (日)  (S.E.)
12時より脱原発青空テント川柳句会が開催されました。先週と打って変わって気温も24℃まで上がり、暑いくらいの陽が射す一日でした。今回の川柳句会参加者は6名。席題は「人生」「商品券」。14時30分、投句締め切り。14時45分より、入選者の発表、披講となりました。
選者の乱鬼龍さんより入選句が読み上げられ、”原発は未完の技術” みかん、”こんな日本たたき売りに出したい” バナナ、”イカにも!” いかの缶詰、”活動のノリを良くしよう” 味付け海苔、雑誌「季節」2025年春号など、数々の賞品が入選者へ手渡されました。
句会の後には、日比谷公園にてお花見の会を行いました。桜の花の開花宣言前となりましたが、ちょっとだけ咲き初めた桜の下、9人でお花見をしてきました。
入選句は以下のとおりです。
「人生」の特選
・人生は 光と闇の せめぎあい - 海の民
「人生」の秀句
・甘い蜜 吸おうと思って 八十年 - 水蓮仏
・世襲議員 人生の辛さ 知ってるか - 幸柳
・フクシマの 子ら元服し 追う夢は - ふ64
・人生は 谷間ばかりを 歩いたよ - 原子力ガリレオ
・幸不幸 数えず過ぎて 半世紀 - 芒野
「商品券」の特選
・尽力と 言うなら皆に バラ撒いて - 芒野
「商品券」の秀句
・配ります 商品券で 人集め - 原子力ガリレオ
・金権政治 改めました 金券に - ふ64
・物価高 もらってみたいな 商品券 - 幸柳
・下野するしかない 自民の政治文化 商品券 - 海の民
・商品券 もらって返す アホ議員 - 水蓮仏
次回の脱原発青空テントひろば川柳句会は、4月27日(日)12時より開催いたします。是非ご参加ください。

3月24日 (月)   (保)
午前11時半に経産省前に着いたら、Miさんが待っていた。風も穏やかで暖かいので、セッティングは順調だった。牛、鶏、女の子4枚のバナー全て揃ったので壮観。通りかかった人が幾人もシャッターを切っていた。初めてらしくテントニュースは受け取とって貰えなかったのが残念だった。
12時過ぎに共産党系の全労連が、春闘として経産省に話し合いをするためにやってきて「演説したいので場所を借りたい」と言ってきたので「どうぞ」と言って、やって貰った。原発については、原発の危険性を指摘したのは良かったが、あとは「雇用を守れ」だけで、九州電力が原発を維持したいために自然エネルギーを買わずに捨てている現状に触れなかったのは残念であった。
午後1時半にHさんが来られた。3時からの裁判傍聴に参加するために、2時過ぎに裁判所へ行かれた。
Mさんが読んでいた新書を見せてくれた。「日米軍事化の現状」。似たような本は沢山出回っているが、トランプは在日米軍の縮小を計画しているという報道があった。果たしてどうなるであろうか?
気温は20℃を越えていたが、風が吹くと寒く感じた。来週はまた寒くなると報道されている。上着を一枚リュックの中に持っていくつもりである。

3月25日(火) (R・Y)
今日は、暑くて陽射しが強そうなので、パラソルを持って行ったが、正解でした。前半は、それで、しのげました。セッティング途中に、官庁街で一番早く開花する外務省角のソメイヨシノを見てみると、ここ一日二日で急に咲いたのか、満開でした。
座り込みを始めて間もなく、2011年10月から福島第一原発事故の終息作業に従事していた「あらかぶさん(ニックネーム)」が、2014年に急性骨髄性白血病になり、被ばく労働が原因であるとして、労働基準監督署が労災認定しましたが、東京電力は白血病を発症するほどの被ばくはさせていないなどとして、現在、裁判所で係争中です。
2025年1月29日、東京都労働委員会は「竹中工務店は、あらかぶさんが働いていた当時の被ばく労働管理などの作業環境に係る事項について、団体交渉に応じなければならない」と命令しましたが、いまだにユニオンとの団体交渉に応じていません。この裁判を当初より応援していたTaさんが参加、続いてHrさんが参加。この後、15時過ぎに「旧統一教会に、民法上の不法行為では初の解散命令が出たようだ」と、テントによく来て下さる男性が知らせに来てくれましたので、直ぐに東京地裁まえに行くと、報道陣がごった返していました。旧統一教会の代理人は、東京地裁の判断が下るや、すぐに地裁を飛び出して、数十社に及ぶ報道陣をかき分けて、待たせてあった車に乗り込み逃げ去ったようです。
この後は、浜岡原発に反対するグループが見えられて、後半の当番者と共に、経産省に向けての抗議行動を行ったとの事でした。

3月26日(水)  (TI)
先週とは打って変わって暑い。半袖の人もいる。セッティング時はブラウス。経産省内の桜も咲き始めた。今日も財務省前には機動隊のバス(マルキバスという)がいたが、終日抗議の人は来ず。
ヨーカンさんは寄ってくれたが、「用事がある」と、すぐ帰る。人が寄ってくれるのは、ありがたい。今日は、あぶくま会裁判。田村市都路町地区(旧緊急時避難準備区域)の移住者、居住者たちの控訴審。当番Wさん、田中さんなどが傍聴に行く。木村さんも規制庁抗議のあと、来る。アメリカ大使館前で「辺野古基地建設やめろ」などのシュプレヒコールをしたら、ずっと警官がついてきたそうだ。
「チラシありますか」と男性が声をかけてくれる。出張で東京に来たそうだ。「みなさん身体に気を付けてください」と励ましてくれた。

3月27日 (木) (IK)
数日暖かい日が続いたので、外務省前の桜が満開になっていた。先週はほとんど開いていなかった経産省の前の桜も8割くらい咲いていた。今日は、いつものUrさんがお休みで、午後当番のTkさんが事務所から荷物を運んでくれた。いつもと違ってちょっと戸惑ったが、たまたま参加していたArさんも手伝ってくれ、Kaさんと4人で、何とかセッティンが終わった。しばらくして「現役自衛官セクハラ国賠訴訟」の報告会に行くという方が寄ってくれた。Yaさんのお知り合いで、以前、原発現地にも行き、大間グロックにもご一緒していたそうで、色々、話が弾んだ。そしてカンパまでして下さって感謝です。午後1時半頃、Okさん、続いてTaさんも来て、にぎやかになった。午後2時過ぎ、Siさん登場。2時半からは月例のJKS47の祈祷会があり、最初に「被ばく労働を考えるネットワーク」のNaさんが経産省に向かって抗議の声を上げ、その後「般若心経」を上手に読み上げたのには驚いた。演芸の部でビクトル・ハラの「平和に生きる権利」を歌った後、テントから乱さんがスピーチをした。私は、その後、帰宅の途に着く。

=====添付資料======
・原発週報2025.3.19-3.25.docx 編集:漆原牧久
・富久亮輔さん訃報のお知らせ.docx

=====今後の集会・行動等==========
◆3月31日(月)冨久亮輔さん火葬 13時15分までに南多摩斎場一階ロビー 町田市上小山田2147
◆4月2日(水)原子力規制委員会前  12:00~13:00
◆4月2日(水)日本原電本店前抗議    17:00~17:45  東電本店前抗議 18:45~19:45
◆4月4日(金)経産省前抗議集会   17:00~18:00
◆4月9日(水)原子力規制委員会前  12:00~13:00
◆4月11日(金)経産省前抗議集会   17:00~18:00 主催:経産省前テントひろば 経産省正門前
◎ 経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月~木)、13~17時(金)、土・日・休日:12 ~15時

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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