経産省前脱原発テント座り込み日誌5月11日版

経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2023年5月11日は、座り込み4,261日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

◎ 今日はこどもの日、祭日でいつもの集会は、なしだが  5月5日(金)

5月5日は、こどもの日で祭日。そのため、金曜日恒例の夕方からの集会がなく、いつもより少ない数の椅子6脚、パラソル2個などを台車に載せ、女性3人で事務所を出発した。

ゴールデンウイーク後半のこの日も天気が良く、暑いくらいに感じられた。経産省の鯉のぼりがちょっと元気なく泳いでいるように見えたが、元気いっぱいに泳ぐのは風が強い証拠で、パラソルが壊れる回数が多くなり、また括り付けた椅子に人が座っていないと倒れたりするので、まぁ良いかと思う。

こどもの日ということで、柏餅の差し入れがあり、ありがたくご馳走になった。経産省前を通る人は少ないが、「経済産業省」と彫られた台座を写真撮影する人がいた。テレビなどのニュースでは、この台座が時々登場するからだろうか。

通りかかったご夫婦連れに、セットしたチラシをお渡しすると受け取っていただいた。座り込み人数は東京西部ユニオンのお二人も来られて、全部で7人となり、祭日としては、まあまあに思われた。

三人とはいえ、椅子等の事務所からの運び出し運搬は、年をとり、腰痛などが出て、だんだん大変になってきた。移動の途中で台車が動かなくなり、道ゆく人が手伝ってくれたことがあった。とてもありがたかった。運搬道具などもっと機能性のいいものはないのだろうかと思ってしまう。(S・S)

◎ なぜ日本人はもっと怒らないのだろう   5月6日  (土)

天気予報では「曇り」とのことだったが、快晴で暑いくらいだった。でも、風が強かったので、パラソルをつけるのをやめた。

O・Oさんがお休みで訪れるのは雀たちだけの3人の静かな座り込み。自転車で通りがかり「がんばって!」と声をかけてくれた人がいたのは嬉しいけど、一緒に頑張って欲しいものだ。

5月3日、有明防災公園での「2023憲法大集会」には2万5千人集まったと喜んでいるけど、フランスやイギリスのデモを思うと悲しい。「何で日本人はもっと怒らないのだろう!

岸田政権は、原発回帰に進んでいるし、憲法9条を無視して、軍拡に進もうとしているのに」との、ぼやきも出る。(I・K)

◎ 風雨で、早目の切り上げを判断。こんな日も  5月7日(日)

今日の座り込み参加者は累計7人。小雨、昨日と変わって風は穏やか…始めのうちは。霞が関の辺りはサツキが満開に近い。私が12時少し前に経産省に到着すると、すでに藤原節男さんと自転車のお2人(今日は車)で、座り込みの設営はほぼ終わっていた。アピール用に横断幕2枚とのぼり旗5本、雨除け用にパラソル3本を立てる。最近にしては控え目なグッズの数を、藤原さんは「雨の日バージョン」と説明。

人通りはまばら。周回する観光バスも客が少ない。いや、バスの本数自体が少ない気がする。E村さんが来る。「座り込みに来る人が少ないのでは、と心配した」とのことだ。ありがたい。

午後1時半過ぎから雨が強まり、風が出てきた。横なぐりの雨になる。パラソルの下に座っていられない。体も冷える。そんな中、短時間ながらN森さんが来て、お菓子を差し入れてくださった。

午後2時半過ぎ、藤原さんは座り込みの切り上げを判断。風雨が吹き付ける中、私と藤原さん、E村さんの3人で撤収作業。天気予報ではそんなに降らないはずだったのに。

事務所で濡れた横断幕や旗を干す。藤原さん提供の大型液晶テレビとBDプレーヤでドキュメンタリー「コズミックフロント太陽大移動」を鑑賞しながら一服。暖房で濡れた服と冷えた体を温めた。(M島)

◎ 岸田政権に一言いいたいと首相官邸に向かう人あり 5月8日(月)

前日から降っていた雨も午前10時頃には止んで良かったが、午後も晴れず曇っていて、風も出てきたので、少し寒く感じた。それを予想してMiさんがいつものようにお茶を用意してくれたので皆でご馳走になりました。お陰で体が温まりました。感謝です。

座り込み準備を終えて一服したところで、経産省の中で立っているガードマンがいつもかけているフェースガードを外していることに初めて気付いた。政府が「新型コロナについて感染法上の位置づけを2類から5類に移行したのでマスクを着けるも外すも個人の自由」と宣言したので、早速、実践したのだ。

そう言えば、経産省前を歩いている人々の中でマスクを外している割合が多いように思った。人々の意識も解放感に包まれているようだ。しかしゴールデンウイークということで観光地に出掛けた人々が増えたことでコロナ感染者数も増えてきているので、病気持ちの私は、人混みの中では、まだまだマスクを着けていくつもりである。もしも罹ってしまったら、軽かったとしても5日間ほど座り込みを休まなければならなくなり他の人に迷惑がかかるので。

嬉しかったこと。午後3時過ぎに通りかかった人が足を止めて「頑張ってください」と言ってカンパしてくださった。感激して「有り難う御座います」と言って、テントニュースをお渡しした。励まされました。

バナーを見ながらやってくる外国人に「ノーニュークス」と挨拶すると、笑顔で会釈してくれるので嬉しい。素知らぬふりの日本人との大きな違いである!

面白い人に出会った。男の人が金融庁ビルを指さして「あれが霞ヶ関ビルですか?」と聞いてきた。虎ノ門駅方面から来て、真新しくて高いビルが2棟も立っているので「これが霞ヶ関ビルなのだろう」と思って私に確認してきたのでしょう。私は「あれは金融庁と文科省のビルです。霞ヶ関ビルはあのビルの向こう側に建っています。虎ノ門駅の向こう側に行くと見えてきます」と説明してあげた。すると今度は、「東西南北が解らない」と言うので「北に行くと皇居があり、西に行くと国会議事堂と首相官邸があり15分程で着く」と説明したら「これから首相官邸に行って、ひと言言ってやります」と言って、潮見坂を上って行った。我々と同じく今の岸田内閣のデタラメなやり方に相当不満があるのでしょう。  (保)

◎「日章旗・君が代」永続闘争論なるパンフを頂いた     5月9日(火)

昼前に事務所に着くと、入口近くに「脱原発No

Nukes」焼酎4ケース(48本)が届いていて、ラベルは未貼付。それを棚に仕舞ってから、Yさんと経産省前に向かう。12時丁度に椅子などを並べ終え、多少の風はあったがYさん、Iさんと私の3人で座り込む。直ぐに、東京西部ユニオンのHさん,Sさんが地下鉄出口から上がってきて、総勢5人になる。ほどなくKさんが来て、6人になったところで食事に立つ。

戻ってくると、国会方向から来た男性が今年の4月3日に完成したばかりの、全50頁のA4判パンフレット「『日章旗・君が代』永続闘争論《抵抗の痕跡を残すために》」を座っていた私たちに一冊ずつ手渡して、その内容の説明を始めた。どうも、彼は学校の先生の様子。昼の食事で席を外しているYさん、Iさんのためにと、パンフレット2冊を余分に頂いた。

再度、国会方面に行動に出かけるKさんを見送ると、しばらくして、後半担当Aさん、水曜当番のTさんがやってきたので、それぞれ余分にもらった2冊のパンフレットを渡してしまう。

帰途、頂いたパンフレットを読む。第一章が国旗国歌法にビルトインされた職務命令-懲戒処分、第二章が蘇る戦争の記憶、そして第三章が進行する新たな戦前、という構成で、現在の日本の直面する課題を多面的に捉えて、行動を呼び掛けているものだった。(EO)

◎ 私たちは自公政権に負けてはいけない  5月10日(水)

セッティングし終る頃、自転車のYさんが来る。彼は、この間、月曜日には始終来てくれるようになっていたが、やっと水曜日にも参加。原発汚染水の放出のこと、G7広島サミットのこと、原爆のこと、岸田のこと等々いろいろと批判。Ymさんが来る。彼も、この間、月曜日に参加しているが、「月曜日に来られなかったので水曜日に来た」と言う。次に倉田さん演説。

倉田さん演説内容:汚染水批判。思い出してみれば「安倍のマスク」の件といい、経産省が果たしている悪行は、はかり知れない。経産省は「亡国の省」だ。西村大臣は、北海道のサミット関連会議で、「汚染水放出了解」で取りまとめようとしたが、そんなことはできなかった。

木村さんも規制庁抗議から回ってくる。三上さんが今川焼を持って寄ってくれる。「9条改憲阻止の会」の会議があるとのこと。Mさんも。裁判ウオッチャーのOさんも。常連もそろったので、今日は10数人。

G7広島サミットで岸田は「得意な顔」をしたいせいか、今国会の反動的戦争法案を通そうとするやり方はひどい。わたしたちは岸田・自公政権に負けてはいけない。(T・I)

◎ ここに座り込んでいると本当に色々の人に出会う 5月11日(木)

薄曇りで、心地よい風もあり、座り込みには絶好の日と思いきや、13時半過ぎには、ポツポツと雨が降りだし、時折、雷も鳴りだす始末、雨具の用意をしていなっかたので、パラソルの下で、終了の時間までジッと我慢の子であった。

セッティング終了後直ぐに高齢の男性が、「汚染水海洋放出に反対なのですか」と話しかけてきたので、つい反射的に「当たり前でしょう」と強い口調で言ったので、慌てて当番のIさんが、駆けつけてくれまして、やさしくその人に説明をしておりました。高齢の男性が帰る時にはテントのチラシ一式をお渡ししまして、よくお読み下さいと一言付け加えました。その後に来た、これまた高齢の男性は、さりげなくカンパ箱に入金してくださいました(感謝)ここに座り込んでいると色々な人との出会いあり、本当に面白い。

雨が降りだす前には、鹿児島川内テントより帰られたIさんが、久しぶりに参加されて川内テントの様子などを詳しく聞くことができました。

事務所に戻ると、一息入れる間もなくテント運営会議。終了後は例の如く、近くの札幌屋で懇親会でした。(Y・R)

 

========投稿=======

経産省・エネ庁は「今だけ、金だけ、自分だけ」の大嘘つき! その205

東電はサブドレイン汚染水で海を汚し続けているのではないか? 地震対策するつもり無いのか? ~「東電と共に脱原発をめざす会」の質問回答から~

2023年5月12日  木村雅英(経産省前テントひろば)

「東電と共に脱原発をめざす会」を隔月で開催、去る4月19日(水)午後にも東京電力広報部原子力センターの人たちと、事前質問・回答・話合いを持った。私からは、あれだけの事故を起こし、その収束も廃炉も賠償も復興も見えない中で、柏崎刈羽再稼動など原発推進をすることは許されない、止めるように訴えた。更に、放射能汚染水問題について追求した。

主として私の質問と回答から注目した部分を紹介・報告する。

事前の質問と回答は次をご覧願います。 http://www.jca.apc.org/~kimum/TEPCO230419.html

1. サブドレインから汲み上げた汚染水(300~1000立法メートル)で海を汚し続けている!?

東電福島第一原発(イチエフ)事故後12年。私は、去る3月20日にイチエフを見学し、福島が全く終わっていないことを実感・再確認した。

特に、海に面する1号機~4号機のすぐ近くの高台から見下ろして説明を受けているとピーピーと線量計が鳴り出す。その折に副所長から聞いた話に驚いた。サブドレイン汲み上げ水について、その量は一日300~1000立法メートルであり、放射能汚染しており、そのまま海に放出している、と。

一方、4月19日「東電と共に脱原発をめざす会」での東電回答は次のとおりです。皆さんはどちらを信じますか?

東電回答:

<地下水が原子炉建屋等に流れ込むことで増加する汚染水の量を減らすため、サブドレン(建屋近傍の井戸)を設置して、汚染源に「近づけない」取り組みを行っています。この取り組みでは、まず、山側から海側に流れている地下水を、原子炉建屋等の近くにある井戸から汲み上げます。汲み上げた地下水から海側に流れている地下水を、原子炉建屋等の近くにある井戸から汲み上げます。汲み上げた地下水は、浄化処理を行い、排水基準を満たしていることを確認後に、海洋へ排水することで、原子炉建屋等に近づく地下水の量を減少させております。>

私は見学時に聞いた副所長の話が真実だと思う。引き続きこの問題を追及していく。

2.「地震対策」を反省しない東電!?

見学時に案内された東京電力廃炉資料館で図のパネルを説明された。

不思議なことに、「安全は万全でなかった」項目に津波や過酷事故や事故対応準備不足を上げながら肝心の「地震対策」が無い!

国会事故調査委員会の報告を見るまでも無く、地震対策も非常に重要なのに、これを隠している東電。本当に反省し教訓を得ているとは思えない。また、現在のイチエフ1号機の状態を見ても東電の地震対策が、いかに甘いか明らかで、原子力規制委員会でさえ、早急に地震対策するように促している。

3.  過去12年間の放射性物質放出状況をマクロで説明しない東京電力 毎回放射性物質の「各年の気体・液体・固体の年間推定放出量」について質問しているが、何所どこの細かい図表を参照せよとの回答。

例えば、事故直後の放射性物質の放出量は、大気中だけで1.5×10の18乗で広島原発168発分だそう。その後、各年でどれくらいの放射性物質を大気・海・大地に流してしまったと推定しているかを明らかにしない東電。加害企業としての当然の責務を果たしていない。

 

稼働中の原発の状況(転載 たんぽぽ舎の原発情報より)

稼働中原発は8基…美浜3、大飯3,4、高浜3,4、川内1、玄海3,4(美浜、大飯、高浜は関西電力、川内、玄海は九州電力)

関電は再稼働した直近3基の全てでトラブル発生

2023年5月13日現在の原発稼働状況

山崎久隆(たんぽぽ舎共同代表)

 

電力会社 号 機 状 態 運転開始日  停止日 出力(万kW)

 

関西電力 美浜3 運転中 2022.09.03 82.6

大飯3 運転中 2022.12.18    118

大飯4 運転中 2022.07.17    118

高浜3 運転中 2022.07.26     87

高浜4 運転中 2023.03.24 87

四国電力 伊方3 点検停止中 2023.02.23 89

九州電力 玄海3 運転中 2022.12.12 118

玄海4 運転中 2023.02.07 118

川内1 運転中 2023.04.26 89

川内2 点検停止中 2023.05.13 89

合 計 10基 運転中8基  停止中2基    817.6/995.6

 

*運転開始日は営業運転開始の日なので原子炉起動の日とは一月程度違いがある。

*運転可能な10基の原発のうち稼働中は8基(80%)、その出力は995.6万kWに対して817.6万kW(82%)。

*関電は再稼働を計画した直近3基の全てで原子炉の起動前後でトラブルを発生させ、全てで遅れを出した。

*高浜4号機では、1月30日午後3時21分、原子炉中性子束急減の信号でスクラムした。原因は電源ケーブル異常による制御棒の落下。3月24日に原子炉を再起動した。

 

=====添付資料=====

原発週報2023.5.3-5.9 編集:漆原牧久

 

=========デモ、集会==========

・5月16日(火) 汚染水海洋放出反対集会

日比谷野音18:30~19:15 集会終了後銀座デモ

・5月19日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動  17時00分~18時00分

・5月19日(金)衆議院第二議員会館前(総がかり行動)      18時30分~19時30分

・5月21日(日)第18回新宿デモ「子ども被ばく裁判」十分な審理を(脱被ばく実現ネット)

アルタ前広場 13時アピール 14時デモ 参加を!

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5061:230516〕