経産省前脱原発テント座り込み日誌7月17日版

脱原発・核廃絶、ガザ虐殺をとめよう、排外主義糾弾 7月11日(金) (Km)
文科省前行動が終わる頃財務省前の抗議の声が強くなってきた。負けずに経産省本館前で抗議行動開始。
Km:イスラエルのガザ殺戮批判の行動が、ドイツに続いてフランスでも警官に暴行されている。イスラエルのパレスチナ殺戮を糾弾したアルバネーゼ国連特別報告者をトランプ政権のルビオ米国務長官が批判。イランへの不当攻撃をG7が容認。西欧による世界支配! 
経産省に対してコール<脱原発、核ゴミ増やすな、命を守れ、武器を売るな・武器を買うな…>
Ktさん:継続の力で頑張ろう、原発事故を無かったことにすることは許されない、今も原子力緊急事態宣言下、原発運転延長許されない。コール<経産省は恥を知れ、フクイチ事故はどうなった、再稼働反対、原子力は滅びの道だ、答えは一つ脱原発、…>
Yoさん:排外主義はいけない。日本は世界に門戸を開いた国に。トランプは戦争で一杯人が死んでいることを自覚しているのか?
Skさん:この集会に今日は9歳の子が参加して聞いている。民主党政権下で2030年に原発ゼロをめざしたのではないか。東海村の村上達也前村長の講演から、東海第二の燃えるケーブルは1400kmで東海村ー下関間の距離。脱原発・核廃絶しか人間の生きる道がない。
Heさん:イスラエルのやり方にアラブ諸国で怒りが沸騰。リビアへの強制移住絶対反対。クルド人への差別・排外主義に反対。Myさん:参政党の演説を聞いたが、あまりにひどい。日本で働く外国人も共に暮らす隣人だ。外国人を規制するなら米軍基地を規制するべき、毎年8千億円も使われている。すべての人々と一緒に生きていける社会にしよう。「座込め、ここへ」と「水に流すな」の歌。
Km:東電が柏崎刈羽を再稼動しようとしている、花角新潟県知事に反対の声を届けよう。<東電柏崎刈羽再稼動阻止新潟県「地元同意」しないで!行動>案内配布。
Hoさん:日本の電力事情の正しい情報が流れていない。トランプが王様になっている。自民党右派の票が参政党に流れるか、国民民主という変な党に流れるか。
Wkさん:7月19日(土)午後に東京農工大で田中正治さん「食料危機とサバイバル」の研究会開催。
Bdさん:7月12日(土)午後にたんぽぽ舎で山崎久隆さん「柏崎刈羽原発再稼動問題」学習会開催。
Rnさん:嘘八百の世界に抵抗の姿勢を示そう。7月20日(日)午後に青空川柳句会開催。
Km:コール<脱原発、再稼動反対、運転延長反対、NoNukes,NoWar,NoBase、ガザ虐殺止めろ、殺すな>

7月12日 (土)  (O・O)
◯参院選後のディストピア
大恐慌時代に「ア-リア人種ファ-スト」とも言うべき「ナチス」が暴力ではなく選挙によって台頭した。その一因はアメリカなどが自国の保護に走り、法外な賠償金に苦しむドイツを見捨てたからだとする説がある。80年前、いわば「アメリカファ-スト」と「日本ファ-スト」の戦争は日本の無条件降伏に至った。恐らく、多くの日本人は安堵したのだろうと思う。もう死ななくて、殺されなくてよいのだと。「加害者でもある」という自覚を欠いていたが、戦争はもう真っ平と思っただろうと想像する。
それから80年後の今「日本人ファ-スト」。ゾンビか。Firstとは1番だが、「日本人ファ-スト」とは努力して1番を目指すのではなくアプリオリに1番であり、外国人排斥を主張しているから、日本人優先、日本人以外はみな劣位ということなのだろう。(多分、欧米とイスラエルは別)
歴史をみれば、「◯◯ファ-スト」は「ワ-スト」を産んできた。歴史を知らぬ有権者、同じく歴史を知らぬ候補者と政党代表、あるいは歴史を少しは知るゆえに自分に都合よく納得のゆくように改竄した歴史を語る者の組合せは、参院選において何を産むか。ディストピアを産むか?
◯戦争が戦争を終わらせる
6月25日にトランプは言った。米軍によるイランの核施設攻撃は広島や長崎への原爆投下と同じで、イスラエルとイランの戦争を終わらせた。トランプは7月7日にも、ネタニアフ首相との会談冒頭にトル-マン元大統領にふれ、「多くの戦闘を止めた」と主張した。また昨年1月、トランプ大統領が在任中、トル-マン元大統領を引き合いにだし、自身が起訴されていた2021年の連邦議会襲撃事件で、大統領在任中の行為に免責特権が与えられるべきと主張した。
果たして自己正当化だけが目的だろうか。イスラエル軍によるガザ侵攻が始まってから、イスラエルの高官が「核兵器」使用を公言していた。イスラエルの「戦術核兵器」使用を擁護する布石ではないかと懸念するのだが、根拠はない。どうもナ-バスになっているようだ。

7月13日(日) (M島)
(参加者:藤原、千葉、峯島)
M島12:00着。F原さんがプラタナス日陰で待つ。E藤さんはお休み。設営開始する。昨日は涼しかったが、今日は晴れて暑い。それでも7月初頭の猛暑ほどではない。12:40設営完了。おうだん幕を車道側に3枚、歩道側に6枚。のぼり旗を歩道側に2本立てる。
F食は酢飯おにぎり、ふかしジャガイモ、バナナ、乳酸菌飲料。F原さんがふかしジャガイモを鳥にくれてやる。ハトが8羽、スズメが4羽集まる。
13:00大きな破裂音が鳴り渡る。元首相銃撃事件ではないが、辺りを見渡すと、自転車の2人が笑いながら歩道に上がり、自転車を押し歩いていく。どうやら、タイヤがパンクしたようだ。13:20ミンミン聞こえてきた。F原さん2度目の給餌。ハトが2羽、スズメが11羽集まる。13:30 T葉さん来る。F食セット渡すと、T葉さんは、お返しにカンパンと高たんぱくプレッツェルを差し入れ。T葉さん、すぐ日曜礼拝へ行く。M島、今日は蚊刺され無し。今年は経産前の蚊が少ないように感じる。空梅雨(からつゆ)の影響か。14:40少しずつ片付けはじめる。15:10撤収完了。座り込み参加者は3人。

7月14日 (月) (保)
 台風の影響で何が起こるか判らないので、それに備えて早めに家を出る。電車はちょうどラッシュアワーかと思われるほど込み合っていた。そのお陰で、いつもより30分ほど早く着くことが出来て、余裕を持って支度をする事が出来た。
 雨が本格的に強く降って来たので、午前11時前に事務所を出た。経産省前に着いたのは11時10分過ぎ。その10分後にMiさんも到着。台風の影響で電車が10分遅れたと言っていた。無事に着いて何よりです。
 二人してセッティング。慣れているので早かった。11時40分に終えることが出来た。但し、きょうは台風の事を考えてバナーは大きいサイズ3枚だけにした。小さいサイズは強風に煽られてしまうから。これは正解だった。大きいサイズでもパタパタしていたので、下の方を強く括り付けた。
 早速、いつものように反原発ソングを掛けて、ひと息ついた。気温も28℃で、汗かきの私には楽な座り込みであった。 皮肉なことに12時過ぎには雨が止んでしまった。これから台風が来るので、雨が降って来るはずと思って覚悟していたが、どういう訳か、その後も雨は降らず、逆に晴れて暑かった。これについて、午後2時半に寄ってくれた英語講師のAさんに「台風は東京は過ぎて、もう東北の方に行っているそうですよ」と教えられた。家に帰ってニュースで確認したら、台風は予想よりも東京の東寄りを通って行ったので、雨が降る時間が短く済んだようだ。きょうは台風に振り回された一日であった。
 きょうの参加者は他に裁判所の帰りに寄ってくれたⅠ弁護士。ガンで闘病生活していたMiさんが元気に復帰していることを伝えたら「それは良かった」と喜んでおられた。 その後、何事もなく、時間が来たので2人で片付けて撤収した。

7月15日 (火)  (OE)
昼の12時、経産省正門前は、時おり雨模様。そんな空の下で幟旗と一緒に4枚のバナーを張って、車道を背にして4人で歩道に座りこんだ。通りがかった外国人観光客らしき4人組(男女各2名)が、バナーの絵をしげしげと眺めていたので、Y氏が「No Nukes !!」と声を掛ける。すると、日本語で「頑張ってね!」との応答あり。
この日、都内各所では、週末の参議院選挙投票日を控えて各候補者は街頭で演説したり街宣車で名前を連呼している。知り合いの社民党候補・Kさんがアメリカ大使館前に宣伝カーに乗りつけて演説すると聞いて、O氏とY氏のふたりが午後2時過ぎに現場に向かう。大使館前では警察による特段の規制もなく、4〜50名が集まって応援したという。
時おり突風が吹いて雨が降るので、パラソルを広げていると、突風で椅子が倒される。そのせいだろうか、目の前の経産省だけでなく、近隣の各省庁では、いつもと違って、国旗などの掲揚を行っていない。夕方4時過ぎに雨の中を事務所に戻ってきたとき、バナーや幟はしっかりと濡れていたので、三人で部屋の中にロープを張って干してから、事務所を引き上げた。

7月16日(水)  (高木)
台風や熱帯低気圧の影響で天気が安定していない。グッズを運び出し、セッティングする時は雨はやんでいたが、セッティング を終わったとたんにザーザー。午後1時過ぎには、日差しも出て来た。セミが鳴き始めた。今年初めて聞く。すぐ、雨になる。
保っちゃんと選挙の話をする。参政党やその他の排外主義の選挙演説は本当にひどい。デマ・ウソを言っても、まず、SNSで宣伝したり、電波に乗せてしまえば、いいという考えだ。「日本ペンクラブ」が記者会見をして抗議声明を出した。TBSが「デマ・ウソ」を取り上げて批判していたが、マスコミはもっとちゃんと批判すべきだ。「東京新聞」では参政党の「憲法草案」を、清水雅彦さんが批判していたが、めちゃくちゃな「憲法草案」を出している。「天皇は元首」とか「主権は国にある」なんていう内容だ。こういう政党に若い人たちが票を入れるとは、一体、どうなっているんだと思う。
裁判所方向に向かう人が「ご苦労様です」と声をかけてくれた。裁判所の方から、男性の一団、30人くらいがきた。思わず「どちらさまですか」と声をかけたら「家庭連合です」と返ってきた。文科省に行くのかと見ていたら、行かなかった。
雀について。雀は大抵は尾を下に向けているのだが、今日、1羽の雀は尾をピンと立てて動いていた。どういうことなのかなあと思った。しじみ蝶が飛んできた。ポストの下の方を飛んでいたら、雀が素早く、そのしじみ蝶をとらえて食べた。初めて見た。
雨は降ったりやんだりを繰り返していた。終日、保っちゃんと2人だけ。

7月17日(木) (M.U)
Inさん、Yoさんと3人で設営。強い日差しが降り注ぐが、適度な風が吹くため、しのぎやすい。私はYoさんと、秋の「さようなら原発」代々木集会のテーマの一つに決まった「気候正義」の問題点について話す。気候変動説はもともと原発推進勢力が活用してきた理論だが、一方で、民衆運動の側がグローバルサウスの権利拡充のために活用しており、その際のスローガンが「気候正義」だ。先進国の資源過剰消費を批判し、富の再配分を促す点で「気候正義」は一定の積極面を持つが、原発推進に対抗しきれていない。フィンランドの気候運動グループのように、脱炭素のために、原発推進を支持しているような例もある。結局「気候正義」は、脱炭素を至上命題にしているために、矛盾と限界性を孕んだ理念だ。「気候」という枠にとらわれず、「地球環境」をトータルにとらえる発想が必要だ。そんな話をしていると、信号待ちの間、私たちの方を見ている若い女性がいるのに、Inさんが気付き「私たち原発に反対しているんですよ」と声をかけた。女性は「あなたたち東京の方ですか?」と聞いて来る。「そうです。あなたは?」と返事する。女性:「今は東京ですけど、元は山梨です」。Inさん:「山梨には原発はないけれど、東京は近くに東海第二原発もあって危ないんですよ。これ読んでください。」と言って、チラシセットを渡すと、女性は素直に「はい」と言って受け取って、去って行った。14:00  Okさん到着。「今日は、この後、辺野古で反基地活動をされていた方の話を聞く集まりに参加する予定だ」という。14:30  Suさん着。Suさんが「座っていると蚊に刺されて、何か所も腫れができた」と、ぼやくので、私が、制汗デオドラント成分入りのウェットティッシュを渡して、使っていただくと、いくらか収まったようだ。来週以降、蚊よけ対策の準備が必要だ。時間になり、Suさんと2人で撤収し、5059日目の抗議を終えた。

=====添付資料======
・原発週報2025.7.9-7.15.docx 編集:漆原牧久

=====今後の集会・行動等==========
◆7月19日(土)総がかり行動 国会議員会館前  14:00~15:00
◆7月20日(日)青空川柳句会   12:00~
◆7月23日(水)原子力規制委員会 12:00~13:00
◆7月25日(金)経産省前抗議集会 17:00~18:00
主催:経産省前テントひろば 経産省正門前
経産省前の座り込み行動は、月~木:12時~16時、金:13時~17時、土・日・休日(7月まで):12時 ~15時
≪経産省前テントひろば≫ ℡ 070-6473-1947 〒105-0003 港区西新橋 1-21-8 新虎ビル


========【書籍紹介1】========
◎渕上太郎遺稿集 発売中
経産省前テントひろばで販売しています。
書名:「脱原発 経産省前テント ここに在り!」
発売元:情況出版 価格:1500円のところを500円

========【書籍紹介2】========
◎米国の対中国戦争戦略と日米安保体制
(辺野古新基地建設のほんとうの目的は、日本を犠牲にして米国の安全を守ることだ) 著者:武峪真樹
以下のURLを開けば、全文pdfがごらんになれます。URL画面右上のアイコンをクリックすれば、全文pdfのダウンロードも可能です。ぜひ、ごらんください。なお、単行本は、一冊定価200円のところ、100円で、配布しています。原子力ガリレオ(藤原節男)にご連絡ください。
https://bund.jp/wp-content/uploads/2020/06/beityu2.pdf

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【経産省前脱原発テントひろばでの座り込み活動について】
 経産省前脱原発テントひろば( http://tentohiroba.tumblr.com/ )では、2011年9月11日、脱原発テント設置日から、福島原発事故に関する国(行政府、経産省)の不当行政に抗議して、リレー形式で連綿と座り込み活動を実施しています。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。2016年8月21日未明、経産省前脱原発テントが強制撤去された後も、次のとおり、座り込み活動を実施しています。参加、および、協力ください。
☆経産省前脱原発テント強制撤去後の座り込み活動
月曜日~木曜日
12時00分~16時00分
金曜日
13時00分~17時00分、(注)17時00分~18時00分は金曜集会
土曜日、日曜日(注:日曜日は藤原節男の座り込み当番)
12時00分~15時00分
☆脱原発テント強制撤去までの経緯
 2015年2月26日、国が脱原発テントの撤去を求める訴訟の東京地裁判決があった。被告訴人および、座り込み活動者たちは、経産省空地(ポケットパーク)に、昼夜座り込むことは、憲法21条「表現の自由」で保護される宿営権(The Encampment Rights)の行使、「宿営型表現活動」、デモの一形態であると主張し、また、憲法12条「この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」の規定に保障されている正当な「抵抗権」の行使にあたると主張して、東京高裁に控訴した。しかし、東京高裁で敗訴となり、さらに、最高裁に上告したが、上告棄却となった。それでも、脱原発テントの座り込みを続けた。脱原発テント座り込みの途中、2016年8月21日(日曜日)午前3時、1807日目にして、経産省前脱原発テントは、予告なく、強制撤去されてしまった。座り込み活動支援者たちが集まれない時間帯を狙った前代未聞の強制撤去であった。

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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