経産省前脱原発テント座り込み日誌8月3日版

著者: 木村 雅英 : 経産省前テント広場
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経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2023年8月3日は、座り込み4,345目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

◎ 暑い日がいつまで続くのだろうか  7月28日(金)

梅雨が明けてから、全く雨が降らず真夏のぎらぎらする太陽が眩しい。その中でセッテングをみんなでやり、完了すると一斉に座り込む。大間グロツクに行っていた仲間も今日は元気に集合した。ただ、miさんが体調を崩してお休みとのこと。2週連続でのお休みなので、みんなで心配をした。暑い日が続くので、なおのこと心配だ。早く元気を取り戻してほしい。私(S・S)は、いつものお弁当屋さんで購入したチキンカレーを取り出し、暑い中、食べ始める。食欲が余りでないのではないかとカレーにしたが、辛口であったので、結構、食が進んだ。

午後2時前にはYさんや東京西部ユニオンのお二人が到着。Yさんは「汚染水放出反対」とチラシをまきながら、通りかかる人に訴えていた。しかし、この暑さの中、通行人も心なしか少ないように感じた。また、氷水をタンクに用意したが、皆が飲むので、すぐになくなり、追加で氷と水を買い足してきた。この暑さでは水分補給をして熱中症にならないように対策を万全にしないと、と思う。

今日は夕方5時から浦和駅前でサンケン闘争の渦中に不当逮捕された尾澤さんに対する弾圧に抗議するチラシまき、街宣があるので、午後4時には霞ヶ関を失礼した。そのため文科省抗議には参加できなかったが、今日もいつものように支援者が大勢集まったようだ。(S・S)

◎ これ以上海を汚すな、「謝れ、償え、なくせ原発」  7月28日(金)

猛暑が少し風で楽になってきた午後5時に抗議行動開始。K.Mから、7.21経産省抗議・申入書は毎日電話し続けるが、未だに対応者が不在で経産省が受取拒否。今週を振り返ると、高浜1号動かすな関電本店行動、東電株主代表訴訟高裁、小野春雄さんZOOM会議、規制委定例会議に鹿児島県議が傍聴、など。

田中一郎さんから、ペデスタル問題、汚染水保管タンクの地震によるずれ、東電に当事者資格がない、汚染水が潮汐干満で流れ出ている、凍土壁の失敗、小児甲状腺がん裁判で狭い法廷、広告代理店への税金の流れなど。

K.Mから、資源エネルギー庁原子力小委員会で、GX推進法に基づきひどい議論を開始、原発の「事故対策費」を新電力契約者に押しつけようとしている。

Moさんが、高浜1号の再稼働を糾弾し「座り込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。Okさんが、原発被害者賠償訴訟を起している約20の団体が「謝れ、償え、なくせ原発」の訴える院内集会報告と、石川逸子さんの詩集「もっと生きていたかった風の伝言」より「牛のささやき」朗読。

三上さんが、7月23日に浪江町に行き現地の方々と海洋投棄反対の集会を実施し、さらに8月11日~13日に「汚染水海洋投棄への反対行動」を計画中である、と。

K.Mから、スリーマイルで米国もチェルノブイリでロシアも放射性物質を海外に放出していない、イチエフで日本は長期に渡って放射能汚染水を海外(太平洋)に放出しようとしている、許せない。

はしゆきさんが「反核ロックフェス大マグロック」の参加報告、東京と青森と比較して人物金が集中する東京、あらゆる毒物を扱う設備を押しつけられている下北半島、地元の政治家の罪深さ、戦後に沖縄と青森が植民地化されている。

乱鬼龍が、何代にも渡る漁業・農業の生業の大切さ。汚染水を海に流すな、高浜1号再稼動糾弾、再稼働反対、運転延長反対、…コールで終わる。(K.M)

◎ クマゼミも初参加だ、それにしても暑い  7月30日(日)

私(M島)が12時前に経産省に着くと、藤原節男さんと自転車のお2人で座り込みの設営中。いつも早くから来てくれて助かります。私(M島)も手伝い、横断幕4枚とのぼり旗12本を立てる。旗の本数は先週と同じだが、今日は汚染水と名句だけでなく、テントのシンボル旗など様々な旗を立てる。

今日も快晴。連日35度超えが続き、エアコンを使っていない私(M島)は夜寝付けず、寝不足気味。座り込みメンバーは今日も木陰に集まる。風が吹いても暑い。乱鬼龍さんの名句が書かれたうちわをあおぐ。クマゼミも日曜初参加。

最近、汚染水の抗議行動を取材している中国のテレビ局(中国中央電視CCTV)が、財務省前に現れる。すると、こちらに気づいてやって来た。「休みの日も(座り込みを)やっているとは知らなかった!」と座り込みメンバーに挨拶。また財務省に戻り、しばらく財務省や外務省の前を行ったり来たりした後、姿が消えた。もしかしたらCCTVは、「今日何かしらの抗議行動がある」と聞いて、待っていたのかも知れない。

今日はテント句会。座り込み参加者が次第に増え、木陰に入りきらず日傘やパラソルを使う人も。主催の乱鬼龍さんは、いつか、「座り込みの人数を増やすのも句会の目的の一つ」と言っていた。今日の座り込み参加者は累計15人、先週の8人と比べ倍増。句会は一定の効果を挙げているようだ。

乱鬼龍さん、W辺さんからガリガリ君が差し入れられる。W辺さんは何と2度も! 有り難う御座います。あまりの暑さに恨み節のメンバーも。「経産省の奴ら税金で涼みやがって。役人と大企業は冷房効かせて、暑い空気を外に出して温暖化に貢献しているんだ」と。

昨日のレイバー映画祭は、参加者が200人で盛況だったそうだ。初参加が参加者の7割というのは意外だ。

とても賑やかだった今日の座り込みは、定時の15時で撤収。事務所に座り込み道具一式を運び込むと、私(M島)はすぐ帰る。その後、事務所では、有志によるささやかな涼み会が行われたようだ。 (M島)

◎ 12時より脱原発青空テント川柳句会が開かれた 7月30日(日)

雲一つない快晴で、東京都心は35度を超す猛暑日となりましたが、参加者は9名でした。経産省前のプラタナスの日陰に集い、乱さんの「名作川柳うちわ」で扇ぎながらの句会でした。選者は乱鬼龍氏、席題は「じわり」、「工夫」14時30分投句締め切り、14時45分より入選者の発表、披講となりました。

選者により入選句が読み上げられ、入選者へ”原発はもう無しに梨”やバナナ、おかずのり、田中正造生家の”愛”文鎮など数々の賞品が手渡されました。入選句は以下の通りです。

「じわり」の特選

・ワンコイン 気づけば 2コイン3コイン - ふ64

「じわり」の秀句

・東海の 地震は じわり近づいて - 原子力ガリレオ

・汚染水 反対じわり アジアから - 芒野

・夏空に 汚染流すな 汗ジワリ - 海の民

・じわじわと 政府もくろむ 再稼働 - 乾草

・じわりより キレ味スルドイ ハンチバック - 金狼と月

「工夫」の特選

・政権を 代える工夫が まだ足らず - 芒野

「工夫」の秀句

・次の事故 逃げる工夫は 海外か - 原子力ガリレオ

・外務省 マイナンバカード やめさせよ - 三里塚

・汚染水 止める工夫 一つもなし - 海の民

・マイナンバー やめる工夫を 求められ - 乾草

・武器送る 工夫より戦 止む(いくさ やむ)工夫 - ふ64

次回の脱原発青空テントひろば川柳句会は8月27日(日)12時より開催いたします。是非ご参加ください。(芒野S.E.)

◎ 訪日団の抗議行動を出迎える  8月1日(月)

きょうは朝7時に自宅を出た。午前10時に経産省前で「汚染水を海に流すな!」抗議行動を行う韓民主活動家団体を「経産省前テントひろば」として出迎える為である。

訪日団の知らせを受けたのは一昨日であったが、日韓反動政府の妨害が予想されたので、訪日団が入国するまで第三者への拡散は延期された。これまでも民主活動家の入国は、自公反動政権によってたびたび拒否されてきた。訪日団入国の知らせが届いたのは、昨夜の11時ごろ。準備をしていた関係者は「よかった、よかった」と胸をなでおろしていた。

午前9時半過ぎに経産省前に着いたら、既に40~50名の人が集まっていた。テントひろばのTさん、Kさんと、持ってきたのぼり旗を植え込みに括り付けてから、主催者側に挨拶をした。韓国サンケン争議で知り合った日韓民衆連帯の人々ばかりなので、皆さん和気あいあいと挨拶を交わしていた。集会は午前10時丁度に始まった。主催者側あいさつの後、経産省前テントひろばを代表してKさんが呼ばれ「岸田政権による放射能汚染水の海洋投棄を許さないぞ!」というシュプレヒコールを皆で経産省にぶつけた。

韓国側からは民主労総、環境保健を考える市民団体などが韓国民衆の不安感を切々と訴えていた。それらを聞いていて「全てをお上任せ」にして自分では何も考えようとしない多くの日本人の無責任さにあきれ果てる。そんな日本人に韓国の人たちは「日韓民衆は一致団結して今の困難を乗り越えていこう!」と呼び掛けてくれている。「8月15日から海洋投棄する」とアドバルーンを上げているそうだが、全国の漁業者団体が団結して反対している状況下では、できるわけがない!

夏に選挙を控えている地方議員からは「夏休みが終わってからにしてくれ」と申し入れがされている状況である。ここに来て支持率低下が著しい岸田政権に反対を押し切る覚悟などあるとは思えない。政権など吹き飛んでも構わないというなら可能だが。首相の座に固執する事に汲汲としている岸田にその覚悟はあるか?

日本側からは、テントひろばを代表してKさんが用意してきた原稿を読み上げ「43兆円を、防衛費になんぞ使わないで、汚染水を貯めるタンクの建設や被害者補償に使え。タンクを置く空地は一杯ある!我々は騙されないぞ!」と力強くアピールした。

いつもの時間にテントひろばに来てくれた人たちの多くは、この行動を知らされていなかったので、残念がっていた。今回の原因は、自分たちに都合の悪いことはなかったことにしてきた岸田・安倍亜流政権の「民主活動家訪日拒否」政策である。自由に往来させろ! (保)

◎ 汚染水闘争の意見交換をする  8月1日(火)

午前11時に家を出て、内幸町のジュンク堂で書籍を購入し、曇り空の中を経産省前に向かって歩く。空は、いまにも雨が降りそうな黒い雲だらけ。12時半に経産省前の椅子に座ってYさんと会計処理の話をしているところで、大粒の雨が降り始める。そして10分ほど、激しい雨をパラソルの下で頑張ってみたが、止みそうになく、Kさん、Iさんらと地下鉄の出入口の中に避難する。1時間近く、凄まじい雷の轟く中で待機していると、Wさんら女性二人が裁判所での傍聴を終えてやってきた。

差し入れで頂いた大間土産のお菓子を食べていると、雨が小降りになったので、濡れた椅子などを拭うためのタオル類や雨傘を取りに事務所に行き、自転車で経産省前に戻る。14時半近くにMさんが来て、5人が揃ったところで昼飯を食べに席を外して、再度経産省前に戻ると、午後3時半すぎに、再び小雨が降り始めた。そこで、4人で撤収作業を始める。先週火曜の午後は、高温で用意した飲料を飲みつくしたので、30分早く撤収したが、今日はびしょ濡れになって、30分早く撤収する。午後4時過ぎから5時過ぎまで、事務所で汚染水闘争について意見交換をする。(EO)

◎ 東電前集会に黒田さんが上京され寄られた 8月2日(水)

暑い。暑いとしか言いようがない。経産省をはじめ、各省庁は「こどもデー」で、入口に看板を出している。親子連れが出入り。大勢の子どもたちが経産省に出入りするとき、「原発反対です」「事故原発の放射能汚染水を海に流さないで下さい」と大声で言った。会釈した人が何人かいた。また、「気をつけて」と言ってくれた人、座り込みの方を見て、「原発反対の人たちだ」と言った人がいた。

14時前に、遅番当番の人、東京西部ユニオンの2人。三上、Ogさんが来る。今日は第一水曜日で、日本原電と東電前集会がある。福島の黒田節子さんは、そこで発言するそうで、その前にテントに寄ってくれた。浪江行動呼びかけのチラシを作ってきてくれた。三上さんがガリガリクンを差し入れてくれ、Anさんが韓国のクッキーを差し入れてくれた。定時に座り込みを終える。(T・I)

◎セミの声もにぎやかだが、今日も帰宅後のビールが楽しみ 8月3日(木)

Yaさん、Yoさん、Inさんと私の4人で設営作業。今日もカンカン照りの真夏日だ。経産省入口には「ようこそ経済産業省こどもデー」の看板が立ち、小学生位の子どもを連れた家族が出入りしている。どんな企画をやっているのだろうとHPを覗いてみると、「クリアランスってなに?放射能ってなんだろう?」「教えて、地層処分」といったワークショップ名が並んでいた。12:25、Tagさん登場。

12:40頃、LGBTを自称する青年が立ち寄り、自分は各分野横断の運動体を構想しているという話をひとしきりInさんに話して行った。12:45、Kawさんが大荷物を持って現れ、いつもの「あきらめないせんべい」を2袋差し入れてくれた。Kawさん応援団の男性お二人も立ち寄り、カンパをしてくださった。今日は3日なので月例の「アベ・スガ・キシダ政治を許さない」国会前集会が13:00~13:30にあり、Yoさんはそれに参加すると言って国会前に向かった。集会終了後、集会に出ていたOkさん姉妹、Miさん、Kimさんら何人かの方々が三々五々立ち寄りにぎやかになる。

Kawさんが持参した大荷物を開けると、中から山梨の畑で獲れたという野菜が大量に出てきて、その場にいたメンバーで山分けが始まった。私もジャガイモ、キュウリ、ミニトマトをいただいた。14:15、Taさん登場。その後3-4人の方が立ち寄り座り込みに参加してくれた。最後は、Taさん、Okさん妹、私の3人で撤収作業をして任務完了。今日も帰宅後のビールが楽しみだ。(M.U)

 

=====添付資料=====

原発週報 2023.7.26-8.1 編集:漆原牧久

 

======8.9~8.11 韓国学生が日本訪問========

  • 韓国学生からの呼びかけ

福島汚染水海洋投棄反対学生訪問団の日本日程要請の件

日時 2023.8.9~8.11 韓国学生が日本訪問

8月9日(水)16時30分に経産省前で抗議行動

※ここにテントの人や共闘できる人は集って下さい。テントが閉める時間は16時ですが、この日は1時間伸ばすことにしたいと思います。(水曜日当番 佐藤、高木)

場所 経産省正門前

主催団体 福島汚染水海洋投棄反対大学生訪問団

注: 「福島汚染水海洋投棄反対大学生訪問団」は大学生のみで構成され、合わせて100名の大学生が活動しています。そのうち25人が訪日する予定です。

日本で3日間行動します。

・8/9 新宿で、汚染水の海洋投棄の危険性を訴える。そして、経産省前に行く。

・8/10 福島現地で、韓国の大学生が福島汚染水投棄に反対していることを知らせる。

・8/11 東京電力、経産省、首相官邸に対して、抗議する。行進する。

※休日ですし、テントは浪江行動があるので、木曜日の当番の人、よろしくお願い致します。

注: この大学生の訪問団の一人のペクさんが、7月31日の韓国からの抗議団(政党や民主労総、環境団体など)の一員として経産省前抗議に参加して、当日の当番の佐藤さんに上記のことを要請したものです。みなさん、ともに闘いましょう。若い人の参加を呼びかけて下さい。

 

=======8月11日~13日の福島行動========

海を殺すな!海を汚すな!海は命の源だ! 汚染水海洋投棄への反対行動

8月11日~13日in 福島・浪江へのお誘い

汚染水の海洋投棄を目前にした現地行動 8月11日 17時~前夜祭 8月12・13日 集会・デモ・魚つりなど多彩な行動を予定。

「フクシマ現地に行く会」(連絡先 テントひろば事務所(03-6206・1101)・三上治090-3908-7330)

◎8月11日(金・祝)

16時30分~浪江駅集合

17時半~前夜祭(参加者の交流・意見交換を主な内容とする)

海岸のテント設置場所で行う予定だが、天候次第で場所の変更あり。

(注1) 場所については2案を準備 (第一案請戸港周辺の海岸、第二案 海岸以外の場所+屋内の集会場)、天候を考慮するため

(注2)テントは宿泊ができますが、これも変更有。テント宿泊希望者は寝袋を持参ください。

◎8月12日(土)

この日は午後と夕方に分けての行動

午後の行動13時30分

1) 漁連の皆さんとの連帯を求めて行動

請戸港でのスタンデングと集会

2)伝承館・復興会館周辺での行動(東電抗議)

汚染水海洋投棄反対集会(海岸で集会)

〈注2〉賑やかな楽しい集会にする、この場合も野外ともう一つの案を用意

当日の天候不順などで海岸での集会ができない場合にもう一つの集会を設定

◎8月13日(日)

この日のメインは吉沢たちの魚釣りに参加。2時くらいまで

その後に4時くらいまで集会、そこで今後の方向の討議を行う

◎参加方法について

1)どの日に、どのように参加するかは各自で決め、連絡ください(テントなどの持参による、あるいは車(キャンピング車)での参加も可)

2)12日の魚釣りに参加の方は、釣り具などを持参ください

3)テント宿泊者は、天候不順の場合には宿泊場所を別途準備します。

4)テント泊希望者は、テント持参か否かを連絡ください

カンパのお願い(カンパ振込先)

郵便振替口座:00160―3-267170

口座名義:経産省前テントひろば (通信欄にフクシマ現地闘争と書いて下さい)

◎経産省前テントひろばへのカンパも歓迎します◎

 

=========デモ、集会==========

8月18日(金) 経産省正門前(テントひろば)抗議行動

17時~18時 経産省前テントひろば (8月11日金はお休み)

茨城県東海第二原発の再稼働工事を止めよ!原電抗議

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5092:230806〕