若者たちが東電糾弾行動、30キロ圏外も100ミリシーベルト、反原発政党が得票倍増、原子力安全委員長が謝罪―地震と原発事故情報 その22

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警察権力の不当な規制を撥ね退け 青年労働者が東電糾弾に起ちあがる 

● 3月20日午後1時、東電本社へ抗議行動に来た3人に対して20人近い警察官

が立ちふさがった。

他の人たちは通行できるのに我々だけは道路を渡って反対側に行けと命じる。

「どういう法律や条例に基づいて通さないんだ」と何度も抗議しても何も答えず、

仲間のひとりを3人がかりで引きずって道路の反対側に連れて行く。

50人を超す警察官が警備する東電本社に向かい、その責任を糾弾し、すべての原

子力被災者に謝罪し補償すること、またすべての原発を止めることなどを要求し

た。

通行する市民に福島原発事故が想定外ではなく、また天災でなく人災であること

などを訴え、ビラを渡した。受け取る人が多く、特に子供連れの母親はほとんど

取ってくれる反面、「原発は必要なんだよ」と反発する者もごく少数ではあるが

現れ、反応が明確に出ていた。

フリーター労組の若者を中心につぎつぎと参加者が現れ、USTREAMはライブで中

継し、またTBSなどの民放もカメラを回し(たぶん放映はなし)、台湾の記者も

取材していた。

● 福島の被曝者、とりわけ子供たちの事を考えると胸が張り裂ける思いです。

天災の津波と人災の原発事故で被災した東北地方の人達の生活はまったく先が見

えません。

福島原発事故は首都圏の経済も直撃します。私はタクシー労働者ですが、規制緩

和、不況、リーマンショックで営業収入はがた減りで、職場では過労による脳梗

塞などの死亡が相次ぎ、生活苦による首つり自殺もあります。

3.11以後営業収入は一段と減り、「生活保護か死ぬかどっちかだよ」という

声がでています。まさしく人々の命と暮らしを破壊する原発です。

 しかし今回の青年労働者を中心とした東電糾弾行動は規模は小さくても反原発

運動の可能性を切り開く戦いでした。・

● 当日の行動はUSTREAMで見ることができます。

http://www.ustream.tv/recorded/13441127

3月21日現在1000人を超す視聴者です。最初の34分は飛ばして下さい。(S)

30キロ圏外も100ミリシーベルト 事故後屋外被ばく量試算-原子力安全委員会発表

 政府の原子力安全委員会(斑目春樹委員長)が23日、「緊急時迅速放射能影響

予測」(SPEEDⅠ=スピーディ)の試算結果として明らかにしたところによ

ると、福島第1原子力発電から半径20km圏外の地点で、事故後から24日まで

ずっと屋外にいたと仮定すると、大気中の放射性ヨウ素を取り込むことによる甲

状腺の被ばく総量は100ミリシーベルトを超える危険性があることが分かった。

 この試算は、放射性ヨウ素の影響を受けやすい1歳児が対象。100ミリシーベ

ルトは甲状腺がんの予防のため、安定ヨウ素剤を服用する基準だが、枝野官房長

官は、「直ちに避難や屋内退避をする状況ではないが、風下の場合は、念のため

窓を閉め、屋内にとどまってほしい」と注意を呼び掛けた。

 100ミリシーベルトを超える範囲は北西に最大55キロ、南に同45キロにまで広

がっていた。北西側では福島県伊達市や川俣町、南側では同県いわき市までが含

まれる。

「SPEEDⅠ(スピーディー)」は、今回のような事故を想定して2010年度予算

で7億8000万円が計上され開発されたシステムだが、「生データを公表すれば誤

解を招く」として事故以来試算結果が明らかにされていないことに批判が集まっ

ていた。 (3月24日 東京新聞 1面要約)

反原発政党が得票率倍増=独州議会選

http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2011032100079

ドイツ東部のザクセン・アンハルト州で20日、州議会選挙が行われ、反原発を

掲げる環境政党の90年連合・緑の党が得票率を前回の3.6%から7.1%にほぼ倍

増させた。福島第1原発の事故が影響したとみられる。

原子力安全委員長 事故想定で謝罪

 政府の原子力安全委員会の斑目春樹委員長は22日の参院予算委員会で、東日

本巨大地震による東京電力福島第1原子力発電の事故に関し、「(原発設計の)

想定が悪かった。想定について世界的に見直しがなされなければならない。原子

力を推進してきた者の一人として、個人的には謝罪する気持ちはある」と述べ、

陳謝した。社民党の福島瑞穂氏の質問に答えたもの。

 斑目氏は2007年2月の中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)運転差し込め訴訟の

静岡地裁での証人喚問で、非常用発電機や、制御棒など重要機器が複数同時に機

能喪失することまで想定していない理由を問われ、「割り切った考え。すべてを

考慮すると設計ができなくなる」と述べていた。福島氏はこの証言を取り上げ

「割り切った結果が今回の事故につながった」として謝罪を求めた。(読売3月

23日)

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