軍学共同や武器輸出に関する記事・企画のご案内

著者: 杉原浩司 すぎはらこうじ : 武器輸出反対ネットワーク:NAJAT
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本日1月11日の朝日新聞朝刊の社会面に、「防衛省から資金 割れる大学」と題した記事が掲載されています。「日本の大学は岐路に立っている」として、今年度の6億円から来年度予算案が110億円へと激増した、軍事研究予算をめぐる大学の対応に焦点を当てています。益川敏英さんのコメントや、昨年末の軍学共同反対連絡会による記者会見の写真も。ぜひご一読ください。
防衛省から資金、割れる大学 反対派「軍事に加担」 容認派「研究は正当」(1月11日、朝日)
http://www.asahi.com/articles/DA3S12740993.html
なお関連して、後半に、2月4日に行われる日本学術会議主催の学術フォーラムの案内をご紹介します。防衛省による軍事研究助成制度に対してどう対応するかを検討中の学術会議が行う公開企画であり、多くの方が参加されるように呼びかけます。
ちなみに、最後から2番目の発言者である西山淳一さんは、かつて三菱重工の武器部門の責任者を務め、当時、盛んに武器輸出解禁を唱えていた人です。フォーラムは事前予約制ですので、お早めに申し込んでください。
合わせて、軍学共同反対連絡会の最新ニュースもぜひご覧ください。(昨年末の記者会見での発言概要も掲載されています)
http://no-military-research.jp/wp1/wp-content/uploads/2017/01/NewsLetter_No04.pdf
最後にもう一つだけご紹介します。
本日1月11日発売の『日刊ゲンダイ』(1月12日号)1、2面に、「戦争屋政権『死の商人』利権の腐臭~これが積極的平和主義の正体だ」という記事が掲載されています。
2面の中ほどには、私の以下のコメントも。
「安倍政権は新三原則へと大転換したものの、これまでは目立った”成果”を挙げられていません。武器輸出は政権のメンツをかけて取り組んでいるのでしょう。そのために軍事費を拡充し、軍学共同研究を行い、さらに軍産複合体づくりを進めるつもりだと思います。防衛省が昨年8月に公表した今後の技術開発の重点分野では、米軍と同じようにAI(人工知能)やロボットの活用まで踏み込んでいる。これは日本が米国と武器開発でも協力し、戦う方針を示しているのではないか。『死の商人国家』の入り口に立っていることを危惧しています」
過去最高の本予算案に加えて、補正予算案にまで公然と入れ込んだ軍事費の大幅増、軍事研究予算の18倍もの激増、軍需企業の自民党への献金増額や、稲田防衛相親族の軍需産業株の大量保有などの危険な動きもカバーされており、現在進行形の軍備増強政策の異様さがわかりやすく示されています。よろしければ、駅の売店やコンビニなどでお買い求めください。
【巻頭特集】
紛争大歓迎 “戦争屋”安倍政権「死の商人」利権の腐臭
(日刊ゲンダイ、1月12日号)
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/197316
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※参加希望の方は早めに事前申し込みをしてください!
日本学術会議主催学術フォーラム
「安全保障と学術の関係:日本学術会議の立場」について(ご案内)
【日時】2月4日(土) 13:00~17:00(開場:12:30~)
【主催】日本学術会議
【会場】日本学術会議講堂
(定員250名・入場無料・事前登録制・定員に達し次第、受付終了)

【開催趣旨】
日本学術会議は1950年、1967年に「戦争を目的とする科学研究」を行わないとの声明を発した。近年、軍事と学術が各方面で接近を見せる中、民生的な研究と軍事的な研究との関係をどうとらえるかや、軍事研究が学術の公開性・透明性に及ぼす影響などをめぐって審議すべく、「安全保障と学術に関する検討委員会」が設置された。同委員会の中間報告を受けて審議の状況等を紹介するとともに、内外から意見を聴取するため、学術フォーラムを開催いたします。

【プログラム】
総合司会 大政 謙次(日本学術会議第二部会員、東京大学名誉教授、愛媛大学大学院農学

研究科客員教授、高知工科大学客員教授)
13:00-13:05 開会挨拶
挨拶 大西 隆(日本学術会議会長・第三部会員、豊橋技術科学大学学長、東京大学名誉教

授)
<第1パート:委員会中間とりまとめの状況報告>
13:05-13:35 委員会中間とりまとめの状況報告
杉田 敦(日本学術会議第一部会員、法政大学法学部教授)
<第2パート:日本学術会議の内外の意見>
進行 小松 利光(日本学術会議第三部会員、九州大学名誉教授)
13:35-13:50 (演題調整中)
兵藤 友博(日本学術会議第一部会員、立命館大学経営学部教授)
13:50-14:05 「学術研究のために」という視点
須藤 靖(日本学術会議第三部会員、東京大学大学院理学系研究科教授)
14:05-14:20 (演題調整中)
佐野 正博(日本学術会議連携会員、明治大学経営学部教授)
14:20-14:35 軍民両用(デュアルユース)研究とは何か-科学者の使命と責任について
福島 雅典(日本学術会議連携会員、財団法人先端医療振興財団臨床研究情報センタ

ー長(兼)研究事業統括)
14:35-14:50 防衛技術とデュアルユース(予定)
西山 淳一(公益財団法人未来工学研究所 政策調査分析センター研究参与)
14:50-15:05 安全保障と学術について(予定)
根本 清樹(朝日新聞社論説主幹)
15:05-15:20 (休憩)
<第3パート:総合討論>
進行 杉田 敦(日本学術会議第一部会員、法政大学法学部教授)
15:20-16:55 総合討論
(学術フォーラム参加者と安全保障と学術に関する検討委員会委員による質疑応答)
16:55-17:00 閉会挨拶
挨拶 花木 啓祐(日本学術会議副会長第三部会員、東京大学大学院工学系研究科教授)
17:00 閉会

【参加申込】
日本学術会議ウェブサイト( https://form.cao.go.jp/scj/opinion-0069.html )より2月3日(金)17時までに氏名・連絡先(メールアドレス等)をご連絡下さい。ただし、申込数が定員に達し次第、申込を締め切ります。申込を受け付け後、受付番号を事務局から申込者に連絡します。受付番号がない方の当日入場はできません。何卒ご了承ください。
※1参加申込につき1席のみの申込でお願いします(複数人分の申込は不可)。

【本件問い合わせ先】
日本学術会議事務局 審議第二担当
TEL:03-3403-1082 FAX:03-3403-1640

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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