【脱原発をめざす首長会議 メールマガジン 第3号】 2019年1月25日
(転送・転載歓迎いたします)
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目次
1. 馬場有・福島県浪江町長の「遺言」 朝日新聞に連載
2. 三上元(みかみ・はじめ 前静岡県湖西市長)世話人が〈原発陣営から聞こえる
断末魔の悲鳴〉チラシを作成・発行
3. 3.21さようなら原発全国集会
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1. 馬場有・福島県浪江町長の「遺言」 朝日新聞に連載
ご存知の方も多いかもしれませんが、昨年12月、朝日新聞が朝刊3面でのシ リーズ「てんでんこ」で、脱原発をめざす首長会議メンバーだった福島県浪江町 長の馬場有(たもつ)さんの「遺言」を連載しました。原発事故をめぐり苦闘 し、苦悩する首長の姿がよく伝わってきます。デジタル有料会員であれば、現在 でも「朝日新聞デジタル」で読むことが可能です。以下は、そのうちの「爆発」 という記事からの引用です。
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午後3時36分、馬場は車で津島へと避難する途中、南東の方角からジェット機 が墜落したような音を聞 いた。
「原発が爆発したのか?」
そう思った瞬間、背筋が凍った。沿岸部ではきっと、今も救助を待ち続けてい る負傷者がいる。もし原 発が爆発したとしたら、彼らをどうやって救出すれば いいのだろう――。
馬場が津島地区に到着したのは午後6時。テレビは第一原発の1号機が水素爆 発したというニュースを 繰り返し流していた。
映像を見ながら、馬場はもしや多くの住民が避難中に多量の被曝(ひばく)を したり、今後避難先で被 曝をしてしまうのではないかと不安に駆られた。「避 難した町民には子どもも含まれている。もし彼らが被曝してしまったら、大変な ことになる」
予感は的中していた。事故で発生した放射性プルーム(雲)は原発から北西方 向に流れた。馬場は結果 的に多くの住民を放射線量の極めて高い地域に避難さ せてしまったのだ。
当時は文部科学省所管だった原子力安全技術センターのコンピューターは、放 射性物質が北西方向に飛 散することを予測していた。
しかし、国はこの結果を浪江町には伝えず、福島県も結果をメールで受け取っ ていたが、浪江町には伝 えなかった。
馬場は取材で訴えた。「私は今も、情報を町に伝えなかった国や県の行為は 『殺人罪』ではなかったか、と思っています」
2.世話人の三上元(はじめ)・前静岡県湖西市長が〈原発陣営から聞こえる断 末魔の悲鳴〉を発行
「脱原発をめざす首長会議」世話人とともに「原発ゼロ・自然エネルギー推進連 盟(略称・原自連)」幹事として、全国を走り回っている前静岡県湖西市長の三 上元(はじめ)さんが、自分の手で「原発陣営から聞こえる断末魔の悲鳴」と題 したチラシをこのほど作成しました。
B4サイズの表面には、〈1978年11月のオーストラリアが国民投票で原発 拒否〉に始まり、〈2018年12月、トルコ原発、断念/イギリス原発、限界 と各紙報道〉まで、脱原発に向けた40年に及ぶ世界の動向が一目でわかるよう になっています。
裏面では、原発のコストや世界の一次エネルギー比率がグラフで示されるととも に、原発に依存する8つのリスクが分かりやすく示されています。
チラシが500部単位で必要な方は、三上さんにファックス (053−578−2891)へご連絡ください。また、脱原発をめざす首長会議 のホームページでもダウンロードできます。http://mayors.npfree.jp/
3. 3.21さようなら原発全国集会
2011年6月にスタートした「さようなら原発1000万人アクション」は、 9人の呼びかけ人(内橋克人、大江健三郎、落合恵子、鎌田慧、坂本龍一、澤地 久枝、瀬戸内寂聴、辻井喬、鶴見俊輔)による「『さようなら原発』一千万署名 市民の会」が呼びかける、脱原発アクションの総称です。さまざまな立場からの 参加者で構成する実行委員会での話し合いを積み重ねながら、「脱原発を実現 し、自然エネルギー中心の社会を求める全国署名」(さようなら原発1000万 人署名)や集会などを行っています。
福島原発事故から8年目を迎える今年は、3月21日に東京・代々木公園で 「3.21さようなら原発全国集会」を開催します。過去に当会の会員の首長も参加 し、発言をしている集会です。是非、ご参加ください。
さようなら原発1000万人アクション
http://sayonara-nukes.org/