都教委請願「育鵬社・自由社の教科書を採択しないこと」にご署名、ご協力を!

各地の教育委員会で2012年度用中学校教科書の採択手続きが始まりました。社会科の2つの「つくる会」系教科書(自由社版と育鵬社版)は、相変わらず、日本国憲法を敵視し、日本の過去の侵略戦争を否定する「歴史偽造」の教科書であり、「国際的には恥を晒すことでしかない歴史認識」に貫かれています。

 福島原発は有害この上ない放射性物質をまき散らし続けていますが、こんな教科書は「子どもたちの心に送り込まれる有害な放射性物質」と言っていいのではないでしょうか?

以下の東京都の教育委員たち、
●木村 孟(つとむ)委員長…基礎・土質工学を専門とする工学者
●内館 牧子…脚本家
●髙坂 節三…経済同友会幹事(元伊藤忠商事取締役)
●竹花 豊…元警察官僚
●瀬古 利彦…元マラソン選手│
●大原 正行教育長…総務局長、知事本局長などを経た行政官僚

は、「憲法を命懸けで破る」と公言した石原慎太郎都知事のお気に入りですから、去年も扶桑社教科書を一言の話し合いもなく採択する(一人だけ、別の教科書に投票)、という暴挙を平然と行いました。今年も扶桑社の子会社である育鵬社の教科書を採択するのではないかと憂慮されます。

 そこで、都教委に対してできる事を考えたのですが、あまり多くはなく、その一つとして添付のような請願をしてみようと思いたちました。

 都教委のお役人に聞きしましたら、「押印が絶対に必要」ということで、たいへんご面倒でしょうが、添付2枚目の請願者署名用紙に押印もお願いして、郵送していただけないでしょうか。

 一応、6月10日を第一次締め切りとしますが、それ以後でも、追加で持っていくつもりでいますので、どうぞ、ご協力お願いします!

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東京都教育委員会 様
2012年度中学生用社会科教科書の採択にあたり、下記のとおり請願いたしますので、委員会で審議の上、採択いただきますよう、お願いします。
                  記
1、歴史および公民教科書の採択にあたり、育鵬社および自由社発行の教科 
書を決して採択しないこと。
2、採択に当たっては委員の記名投票とすること。
                              2011年 月  日
               理由
1について
① 自由社版、育鵬社版教科書は、偏狭な「愛国心」を強調し、とくに日本のアジア侵略  
戦争について史実を記述しないか、あるいは曖昧にし、あるいは歪曲しています。
これは、新教育基本法第二条一項「幅広い知識と教養を身に付け、真理を求める態度を養い」に反し、同条第五項「他国を尊重し、国際社会の平和と発展に寄与する態度を養うこと」に反し、第十四条「良識ある公民として必要な政治的教養」を中学生にもたらすものではなく、教科書としてふさわしくありません。

② 国連・子どもの権利委員会は、2010年6月、「日本の歴史教科書が、歴史的事件に関して日本の解釈のみを反映しているため、地域の他国の児童との相互理解を強化していないとの情報を懸念する」(外務省仮訳)との日本政府に対する「最終報告」を発表しました。この「懸念」や勧告は明らかに、この両社発行の教科書に対するものです。それは、両教科書の作成と深い関係のある藤岡信勝氏も認めています。
こうした国際社会の声を無視し続ける限り、日本政府だけでなく、こうした教科内容で教えられる子どもたちが将来、世界で孤立するであろうことが懸念され、前記1にあげた新教育基本法第二条第五項に反し、教科書としてふさわしくありません。

③ 教科書におよそふさわしくない夥しい数の間違いがあります。今回、付された検定意見は、自由社については歴史237件・公民139件、育鵬社については歴史150件・公民51件であり、いずれも平均件数(歴史116、公民44)を大きく上回っています。
 このように数多くの指摘をされる教科書は、教科書としてふさわしくありません。

2について 
学校教育法第三十四条及び第四十九条に拠り、教師が使用を義務づけられている教科書を選択することは、大きな社会的教育的責任を伴う行為であり、地教行法第四条により「人格が高潔で、教育、学術及び文化に関し識見を有する」各委員は、どの教科書を選択したかを明記し、責任を明らかにしておく必要があります。

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座  http://www.chikyuza.net/
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