(2021年6月25日)
本日、東京都議選の告示。7月4日(日)の投開票日まで、9日間の選挙戦である。
私は、選挙となれば日本共産党を支持し応援してきた。人権や民主主義を擁護するその姿勢を評価してのことである。そしてもう一つ、権力の集中を危険だとする基本的立場から、どの政党への支援が権力の抑制に最も効果があるかと考えてのことでもある。
権力を握っている自民党を応援してはならない。それは、愚かなことであるというよりは危険な行為である。自民党に擦り寄る姿勢を見せている諸政党についても同様である。自民党と政権を争う野党第一党をこそ支援すべきという意見もあろうが、かつての民主党や、今の立憲民主党が自民党の権力を抑制するに足りる存在とは到底思えない。衆院に共産党100議席。そのくらいが、私の理想とする国会の勢力図である。
本日は、本郷三丁目交差点での福手ゆう子候補の街頭演説に足を運んだ。コロナ禍の中での選挙戦。いつもとは様変わりの風景。聴衆は皆マスクで、密にならないよう距離をとっている。いつの日か、あんな選挙もあったっけと、回想する日が来るのだろうか。
それでも、それぞれの陣営が、それぞれの意見を訴える選挙の本質に変わりはない。自由な言論による選挙戦が可能なこの日本の社会、それだけでもなかなかのものではないか。香港の報道に接して、改めてそう思う。
福手ゆう子候補の演説は、気合いが入っていた。
オリンピックの中止を求めコロナ対策に全力を傾注しようという訴えには、説得力があった。文京区内12000人の小中学生がオリンピックに観客として動員される計画だったが、区長への申し入れで、取りやめになったと報告された。そして、地元都立病院の独法化の動きの危険や都内の急性期病牀数の削減問題に触れ、ジェンダー平等の問題に切り込んだ。
そしていつになくボルテージを上げて、「前回選挙では215票差の次点に終わりました。あの無念を繰り返したくはありません。今度こそ、是が非でも、私を押し上げてください」として訴えを締めくくった。
その前座を務めたのが、清水忠史衆院議員だった。私は初めてこの人の話を聞いた。話の初めから、押しつけがましさのない柔らかい話しぶりだとは思ったが、だんだんと演説に心地よいリズムがあることに気が付いた。
そして、「政治には、腹が立つことばかりではありませんか。公文書にしてもそうです。偽造、捏造、安倍晋三(ギゾウ、ネツゾウ、アベシンゾウ)」と続けて、聴衆を引きつけたのに感心した。言葉が流暢で耳に快く、目線が同じで感じよく、面白くて分かり易い話だった。
大阪市議から衆院議員になった人だが、この人の前歴は「お笑い芸人」だという。なるほど、年期の入ったプロの話芸だ。そして、自分自身の言葉で、聞く人を楽しませようと語っていることがよく分かる。学ぶべきところが多い。
彼の本日のツイッター3通を引用させていただく。
@tadashishimizu
福手ゆう子 都議選出発式 https://youtu.be/uyp4tUMCSyw @YouTubeより
まもなく始まります。#福手ゆう子 #文京区 #都議選は日本共産党
【都議を選ぶ3つの基準】
①五輪開催強行、カジノ誘致など間違った政治にキッパリ反対できるひと
②都立駒込病院、大塚病院を都の直営として守る等、都民の願い実現へトコトン頑張るひと
③金権腐敗にメス、清潔な力でジェンダー平等都政を目指すひと
出発式で訴えました。#福手ゆう子 #文京区
先程、後楽園駅近くで告示日の活動を終えました。命よりも五輪を優先させる都政にキッパリものが言えるのが、市民と野党の共同候補 #福手ゆう子 さんです。福手候補や区議のみなさんと今日一日で12ヶ所で支持を訴えました。反応は上々。明日からも勝利を目指して頑張りましょう。#都議選は日本共産党
なお、東京オリンピック開催是か非かを問う都議選告示の日に、東京はリバウンドの徴候と報道されている。7月4日、さてどうなるか。
初出:「澤藤統一郎の憲法日記」2021.6.25より許可を得て転載
http://article9.jp/wordpress/?p=17097
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
〔opinion11050:210626〕