(メール転送です)東芝の不正会計の資料・・・広瀬隆

●日経ビジネス 東芝、膨らむ債務保証への疑念

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/NBD/15/depth/091500076/?ST=pc

 

(上記の週刊経済誌『日経ビジネス』に掲載された東芝関連記事は、東芝のWHに対

する債務保証が5800億円と巨額になっていて(4年間で5割以上増加)、その内

容がどうもタチの悪い「ベンダー・ファイナンス」になっているのではないか、とい

う内容です。「ベンダー・ファイナンス」とは、WHの製品を顧客(つまり電力会社

等)に買ってもらうため、その購入者にお金を貸し付ける行為です。しかし、そのお

金の借り手は必ずしも立派な事業会社とは限らず、たとえば発電がらみのプロジェク

ト・ファイナンスの場合のように、SPC=特別目的会社=ペーパーカンパニーであ

る可能性もあります。つまり原発事業がこければ、東芝の巨額債務保証は不良債権化

するということです。この構図は、どうも具合の悪い原発事業にのめりこんだ東芝

が、まるでタコが自分の足を食うように、自分で自分の製品購入に金をファイナンス

しているということを意味します。賢明な投資家は、かような会社に投資することは

ないでしょう。つまり東芝は、その資産内容の脆弱性に加え、もう一つの時限爆弾=

WHへの巨額債務保証を抱えていることが判明したということです。:田中一郎)

 

以下はメール転送です。

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東芝の不正会計の資料を添付します。広瀬隆

 

On 2015/09/17 17:26, 堀江(jcom) wrote:

堀江鉄雄です。重複ご容赦ください。転送拡散お願いします。

 

東芝の株主の方へのお願いです。特にメーカー訴訟、輸出関係の方、事前質問を提出

して株主総会に参加してください。

 

9月30日(水)午前10時、幕張メッセで東芝の臨時株主総会が開かれます。

この総会の「事前質問」(下記)を東芝法務室

(FAX03-5444-9202)に9月22日までに送って頂き、総会に出席し

て回答を聞いて(出来れば録音)頂けませんでしょうか。

 

東芝臨時株主総会召集通知

http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/stock/pdf/tsm2015_conv.pdf

 

急遽作成した事前質問(添付)ですが参考にしてください。

 

●東芝の会計処理が「不正」会計処理であること・・・株主訴訟の証拠になる

●歴代社長に責任のあること・・・株主訴訟の証拠になる

●WH買収は失敗であったこと、原子力事業は不採算であること・・・原子力事業か

らの撤退

●東芝は原子力政策の中心に位置しています。その東芝が原子力事業に「選択と集

中」したことで破たん状態にあるということです。原子力の経済性のなさを暴露する

と共に、原子力事業からの撤退をせまるチャンスです。それには情報が必要です。_

有価証券報告書からは、原子力事業の実態は全く分かりません。株主総会において説

明をさせる習慣にしないと、今後は全く説明しないと思います。同じ事前質問がFA

Xされても良いと思います。むしろ総会において説明しなければおかしいとなりま

す。

 

*質問形式は整えておきましたので、株主名と日付を変えてください。

*質問内容を削除、加筆など自由にしてください。

*質問内容には、間違った認識があるかも知れませんが、それを訂正するのは東芝で

す。

 

<録音を見付かり咎められた場合>

「録音については、今総会の経過、内容によっては、株主総会取り消し訴訟あ> るい

は株主代表訴訟になる可能性があるので、その証拠に必要だと主張されれば良いかと

思います。また、今総会の録音、録画を貰えるのなら取りません。」

2015.09.22

株式会社 東芝

代表執行役社長 室町正志 殿

株主 ○○ ○○

 

臨時株主総会への事前質問

 

今回の不正会計処理事件は、わが社の存亡に係る創業以来の不祥事である。その損

失と信頼の喪失は、ステークホルダーのみならず、世界市場における日本企業全体の

信頼をも失墜させた責任は多大である。本臨時株主総会の目的は、何故、この様な不

正事件を起こしたのか、その事実関係、原因の究明、責任の所在を明確して、株主の

疑問に隠すことなく情報公開して答えることである。それにより東芝再生と信頼回復

への第一歩となる。以下の質問は、詳細に渡るが核心と本質に迫るのには必要な質問

です。誠意ある説明を求めます。

 

<「不適切」会計処理と「不正」会計処理>

第三者委員会の報告書では、経営陣の具体的責任を指摘していながら「不正会計」

ではなく1562億円の「不適切会計」としている。また、調査対象期間を何故か5年に

限定している。上田広一委員長は「粉飾にあたるかどうかの観点からは調査していな

い」「会計用語としては_不正だが、違法の認識のないもの_もかなりあったから報告

書は「不適切」とした」としている(違法は違法)。

 

質問  今回の会計処理を「不適切」会計処理としているのは「不適切」である。第

三者委員会の報告にも「不正」があったとしている。したがって、わが社は「不正」

会計処理事件としなければならないのではないのか。

 

質問  第三者委員会の報告にある「不適切」会計処理1562億円の案件うち、「不

正」会計処理は何件でいくらか。また、その案件の内容は、具体的にどの様なもの

か。

 

質問  第三者委員会への委託を5年間、監査法人対象外とした理由は何か。

 

質問  その後、「不適切」会計処理は2555億円になった。追加された1000億円のう

ち、「不正」会計処理は何件でいくらか。また、その案件の内容は、具体的にどの様

なものか。

 

<経営陣の不正会計処理の指示>

「チャレンジ」として事業計画、収益計画を作成し、その目標に向かって営業活動、

製作活動を行うのは事業者として当然のことである。問題は、達成不可能な数値を強

要した結果、目標達成のためには手段を選ばず虚偽記載して法令遵守、企業倫理を逸

脱したことにある。

 

質問  2008年、西田社長は社内会議でパソコン事業部に50億円の利益上積を求めた

とある。パソコン事業部は、どの様にして幾ら利益の上積みをしたのか。

 

質問  2012年、佐々木社長は社内会議でパソコン事業部に3日で120億円の利益の

改善を求めたとある。パソコン事業部は、どの様にして幾ら利益の上乗せをしたの

か。

 

質問  これらは、受注状況、工事進捗状況の報告から檄を飛ばすのとは違い、決算

直前に何とか利益を上げろと言えば、数字を動かせという「指示」になるのではない

のか。

 

質問  歴代社長は、この「チャレンジ」という利益数値目標を各部門に「強要」す

ることで赤字決算を回避しようとしたのではないのか。

 

質問  社員の告発などにより、様々な手法を使い全社的、全部門的に7年間に渡り

2555億円もの架空利益を計上していた事実が判明した。これは会計処理の事務処理方

法、売上計上の仕方などの「不適切」処理の問題ではなく、「意図的」「恣意的」な

利益ねつ造であり、「虚偽記載」であり「不正」会計処理ではないのか。

 

質問  これらの不正会計処理は、歴代社長(西田、佐々木、田中)と取締役の指示

により組織的全社的に行った「粉飾決算」ではないのか。そして、その責任 は歴代

社長と取締役にあるのではないのか。

 

<損害及び損失と責任>

質問  今回の不正会計処理事件によって、株価下落、課徴金(引当金84億円)、上

場契約違約金1億860万円(東京・名古屋証券取引所)、金融機関(借入限度、金利な

ど借入条件)、官公庁受注制限、発注工事取り消しなど、現時点における損害及び損

失額はいくらになるのか。

 

質問  また、将来に予想される損害及び損失には、どんなものがあり損害及び損失

額はいくらになるのか。

 

質問  金額に換算できない金額よりも重い信頼とブランドイメージを損ねた。これ

らの責任は歴代社長と取締役にある。損害及び損失の責任をどの様に取るのか。歴代

社長と取締役の辞任は、その責任を取ったものなのか何なのか。辞任だけで済むこと

なのか。まさか退職金を支払うつもりか。

 

質問  社を存亡の危機に陥れ、辞任した歴代社長が社内を闊歩しているとのこと、

社用車を使い個室もあるとのことである。余計な事務引継は、東芝再生に悪影響があ

り社員、社外にも示しが付かない。事情聴取の時だけ自前で来社すれば良いのではな

いのか。

 

<隠された不良債権WH>

わが社の不正会計処理は、2006年WH(ウエスチング・ハウス)買収6600億円(12

年10月追加買収で7800億円)と2008年のリーマンショックに起因している。2009年3

月期(08年度)は、3435億円の赤字決算となった。WHの評価は2000億円と言われて

いた買収は、英国BNFLにとっては棚ボタだといえる。逆に、パイの小さいわが社

にとっては、のれん代が重荷となり償却に 苦慮して不正会計処理となった。

 

質問  2006年の買収金額はいくらか(ドル及び円換算)、資産計上金額及びのれん

代はいくらか。2012年の追加買収金額はいくらか(ドル及び円換算)、資産計上金額

及びのれん 代はいくらか。WHの2014年度決算時の資産計上金額及びのれん代はい

くらか。

 

質問  米国会計基準では、のれん代の償却は毎年行わなければならない。WHのの

れん代の償却は、毎年度いくら行ったか。行っていなければ、その理由は何か。

 

質問  WH買収時、西田社長は2000億円の原子力事業を「15年7000億円、20年9000

億円にする」と言い、09年に佐々木社長は「受注残はウン兆円で、15年度までに39基

受注、売上高1兆円」と宣言した。14年度までの原発受注は何基か、売上高はいくら

か。

 

質問  WHの06年度からの14年度まで、それぞれの売上と損益はいくらか(ドル及

び円換算)。

 

質問  原子力事業の06年度からの14年度まで、それぞれの売上と損益はいくらか。

 

質問  15年度の原子力事業の売上と損益予測はいくらか。

 

質問  WHの買収は失敗だったのではないのか。WHは売却処理するべきではない

のか。また、原子力事業から撤退するべきではないのか。

 

<公募の責任>

質問  09年6月に公募増資2863億円、第三者割当増資328億円などの増資をしてい

る。これは08年度粉飾決算に基づいている。この責任をどう取るのか。

 

<取引先への圧力>

質問  わが社は、支払サイトの延長を2009年、2011年、2012年、2013年末にしてい

る。それぞれ何日にしたのか、理由は何か。た、今年4から5月「(重要)お支払条件

見直しに関するご依頼の件」として、支払サイトを210日にするとの要請(押しつ

け)している。ところが6月中旬、これを白紙撤回している。何故か。

 

質問  チャレンジで確実に利益を上げるには、支払を押さえることである。下請け

事業者への指値や追加支払拒否、値引きを行っていたのではないのか。特に 原子力

事業におけるピンハネなど、下請け事業者への値引きなどは是正されるべきではない

のか。それらをやり尽くした最後に不正会計処理があったのではないのか。

以上

t1t2〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
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