扶桑社の歴史偽造教科書の後継である育鵬社歴史教科書が、来春から約4万4500人の中学生に押し付けられるという憂慮される事態になっています。そこで、この育鵬社の歴史教科書を他一社の「普通の!?」教科書と比較しながら、その歴史の偽造と真実の近現代史を考えていきます。御都合のつく方は、どうぞ、ご参加ください!
○日時 1月12日(木)19:00~21:00
○場所 東京中野・協働センター・アソシエ
中野区中野2-23-1 ニューグリ-ンビル309号 中野駅南改札口1分
電話 03-5342-1395
○テーマ 「日本の産業革命」
○内容
育鵬社歴史教科書は「日本の産業革命と国民生活の変化」というテーマのところで、八幡製鉄所の写真を載せ、イラストの中学生(学生服!?)に「この製鉄所ができて日本の産業はどうなったのかな」と言わせ(P178)、対応する本文では「わが国は急速な勢いで産業革命を成しとげました」とします。『生徒の皆さ~ん、我が日本人は、とっても優秀なんですよ~』と・・・
また、ヨーロッパの産業革命のところでは、「資本主義という経済の仕組みができました」と記述し、資本主義の脚注に「資金を持つ資本家が工場・機械・原料などを集め、労働者を雇って利益を目的に生産するしくみ」と書いてあります。しかし、明治初期の殖産興業のところにしろ、この産業革命のところにしろ、日本も「資本主義という経済の仕組みができました」ということは全く書いていないのです。
他社の教科書には「1900年ごろに製糸・紡績など軽工業を中心に産業革命がすすみ、資本主義が確立しました。」と書かれています。「産業革命と資本主義の確立」は切っても切り離せないもの…しかし、「日本の資本主義」については説明が無いのに、「賃金などの労働条件は一般にきびしいものでした。このような状況を背景に、労働運動が起こるようになり社会主義思想も広がりました」と記述するという支離滅裂さ・・・
しかも、「一般にきびしい」その「賃金などの労働条件」についての資料・・・他社の場合は製糸女工の労働時間が一目で分かる円グラフなどを提示・・・は一切無い、のです。
この育鵬社教科書が、「わが国」の歴史の何を取り上げ、何を取り上げないか=どういう歴史事実を教えないか、その記述を、よく見ていきましょう!