吉本さんの全集が刊行されていますが、同時に<未収録の講演集>も出ています。こちらは全12巻ですが、これを頭(第1巻)から読み続けています。早いものでもう9回目に入ります。今回(3月18日)シモーヌ・ウエーユの2回目です。
吉本さんはウエーユの思想を1)革命思想、2)宗教思想を中心にその生涯をたどりながら論究しています。そのなかで多くのページを割いていませんが戦争についての思想に言及してもいます。僕は、今は目下のところこの部分に関心があるのですが、ここは少し深く触れてみようと思います。僕らの学生の頃は石川湧訳の『抑圧と自由』(創元社版)しか出ていませんでしたが、今はシモーヌ・ウエーユ著作集全5巻(春秋社)が出ています。その第1巻は『戦争と革命の省察』です。そこでは彼女の革命思想とともに戦争についての思想が展開されています。戦争批判といえば帝国主義戦争批判で、左翼は革命戦争を肯定するという時代に彼女は戦争自体を批判しています。現代史はその生み出した戦争(第一次世界戦争)で最大の課題としての戦争の解決を負ったにもかかわらず、未解決のまま現在に至っています。その意味で戦争についての彼女の考えは大変興味ふかいところがあります。今回は彼女の宗教思想のところにふれます。
さて、この講座ですが、4月は休みで5月から再開というのが普通の形態ですが、今年は前半(5月~8月)を休みにしていただいて、9月から再開したいと思います。後期からの再開になります。少し、時間をいただきたいということです。9月再開については追ってお知らせいたしますが、この未収録講演集を読み続けることに変更はありません。
3月18日(金)は第9回目です。毎月第三金曜日19時~21時。次回は9月16日(金)の予定です。
●日時 ―2016年3月18日(金)午後7時~9時
●場所―変革のアソシエ事務所電話03-5342-1395、三上の携帯090-3908-7330
JR中野駅南口 歩約5分(南口から線路沿いに新宿方面へ。右側に古い都営住宅 都営住宅が終わった所にフランス風料理店。その隣のニューグリーンビル3F301号室
●参加費 一人一回1000円