[声明]大飯原発敷地内の活断層を否定する証拠なし

著者: 杉原浩司 すぎはらこうじ : 福島原発事故緊急会議/緑の党
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[転送・転載歓迎/重複失礼]

7日に行われた大飯原発の断層調査評価会合を受けて出された4団体による声明をご紹介します。ご一読下さい。
なお、7日の評価会合のヤマ場は以下から動画で見ることが出来ます。

大飯原発の停止せずに調査長期化か〜活断層グレーのまま
(OurPlanet-TV、11月7日、約20分)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1463

また、本日9日(金)19時~20時まで、原子力規制委員会前アピールも
行われます(六本木一丁目駅)。
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/10/10261920-757d.html

「被ばく労働を考えるネットワーク」設立集会 http://2011shinsai.info/node/2897
と重なりましたが、連携していきましょう。

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みなさま

FoE Japanの満田です。
7日の評価委員会は、島崎委員の決断力のなさが露呈する結末となりました。
・関西電力は、海から山への「地滑り」に関して、レアな事例を持ち出し、
「地すべりということもありうる」という説明を展開
・一方、渡辺満久氏などの指摘する「活断層」に関しては、関西電力も他
の委員も反論できず。
・岡田委員も「自分は地すべりの専門家ではないのでわからないが」など
と前回の会合で言い張った地すべりについてきちんと説明することはせず。
・それにもかかわらず、島崎委員は、更なる調査という結論にしてしまった。
といったところでしょうか。

「活断層であることが否定できなければ、活断層」という国の手引きに従
えば、議論すべきは、「活断層の可能性を否定できるか」一点にしぼるべ
きなのに、論理のすりかえが起こってしまったようです。これを指摘する
マスメディアもなく、新聞の論調は、一見もっともらしい「委員全員が合
意できるように調査続行」というような島崎委員の言葉がのっています。
運転したまま、住民の安全を犠牲にしたまま、調査のための調査が、(し
かも税金で!)続いていくことは、納得しがたいことです。

グリーン・アクション、美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜
の会)、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、国際環境NGO FoE
Japan は下記の声明を発出しました。

◆4団体の共同声明
http://www.jca.apc.org/mihama/ooi/ooi_kyoudouseimei20121107.htm

2012年11月7日
共同声明

大飯原発敷地内の活断層を否定する証拠なし
本日の評価会合で結論の先送は許されません
運転を継続したまま調査に時間をかけるのは本末転倒

大飯原発3・4号機は即時停止を

本日(11月7日)の大飯断層調査団の第2回評価会合では、前回(11
月4日)会合で確認された、12万~13万年前以降にズレが生じ、その
原因が活断層によるものだという判断を否定する証拠は何もありませんで
した。本来であれば、活断層であることを否定する証拠がなければ活断層
と結論づけるべきであるのに、本日の評価会合で、結論を先送りにしたこ
とは、徒に国民の安全を危険にさらすものです。

このように、本日の会合でも、国の「手引き」(注)に従えば、F-6は
活断層であるとみなすべきことは明らかです。F-6活断層の真上に非常
用取水路(耐震Sクラスの重要施設)が通っており、よって「手引き」に
従えば、大飯原発の運転はただちに停止すべきです。

島崎委員は、今後、台場浜と旧トレンチ南側の大規模なトレンチ調査を実
施するとしましたが、調査を続ける場合にも、運転を停止して行うべきで
す。「安全性の確認のためには、更なる調査が必要」と述べていますが、
そうであればなおさら、運転を停止して抜本的調査をやるべきです。

原発の運転を継続したまま、調査に時間をかけることは、本末転倒です。
多くの人々の生命がかかっていることをまず、最優先に考えるべきです。

私たちは、今後とも全国の人々とともに、大飯原発3・4号の運転停止に
向けて今後一層活動を強めていきます。

(注)平成22年12月20日「発電用原子炉施設の耐震安全性に関する安全審
査の手引き」

グリーン・アクション
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
〔opinion1066:121109〕