10月13日ルネ研定例会 『コミューンについて』(報告:伊吹浩一)

ルネサンス研究所の10月、11月定例会のご案内です。

●第三クール第17回

◇日時:2014年10月13日18時30分開始 開場18時00分

◇場所:専修大学神田校舎7号館7階773教室

◇報告者:伊吹浩一(専修大学 ほか 非常勤講師)

 『コミューンについて』  伊吹浩一

世界は民衆叛乱の時代を迎えている。2010年末、チェニジアから始まった北アフリカ・中東における「アラブの春」、米国ウォール街占拠運動、ギリシャ、スペイン、ブラジル、トルコ……民衆が蜂起するとき、そこにコミューン的なものが出現する。そして今、日本においても、脱原発を訴える人びとの群れが国家の中枢の眼前に別次元の時空間を創出している。あるいはかつて、1968年パリ五月革命、そして全共闘運動は、街路、大学、いたるところにコミューン的なものを次々に造り出しながら展開されていたはずだ。

変革運動が現われるとき、そこにコミューンもまた生起する。思い返してみれば、パリ・コミューン、マルクス主義はこれを「模範」(エンゲルス)とし、来るべきプロレタリア独裁国家のイメージをそこから得ていたはずだ。世界的な民衆叛乱の時代を迎えた今、従来のマルクス主義的な捉え方とは別の角度からコミューンの可能性を考えてみたい。

 

●第三クール第18回

◇日時:2014年11月10日18時30分開始 開場18時00分

◇場所:専修大学神田校舎7号館7階773教室

◇報告者:太田昌国(ラテンアメリカ研究 翻訳家 編集者)

「戦争と死刑と国家」  太田昌国

国家は、戦争を発動して自国兵士に他国での「殺人の権限」を与え、また、死刑執行命令を通して、官吏に同じく「殺人の権限」を与える。国家ではない、いかなる個人にも集団にも許されていない「殺人という行為」が、ひとり国家にはなぜ許されるのか。あるいは、許されると、ひとはなぜ考えるのか。20世紀後半以降の歴史の中で、死刑廃止国家が140ヵ国に上り、世界の3分の2の諸国で実現している現実と、その中には、死刑制度廃止を加盟条件にしているEU(欧州連合)も含まれるが、そのEU圏でも戦争廃絶の理想はなお遠く、アフガニスタン、イラク、そしていまは「イスラム国」への戦争を行っているという現実から、何を汲み取るべきかを考えたい。

・・・・・・・・・・・・・・・・

*連絡先:松田 090-4592-2845

<12月以降の予定>

●第19回予定12月8日:報告者  川上徹&前田裕吾

●第20回予定2015年1月12日

●第21回予定2015年2月9日

●第22回予定2015年3月9日