●日時:12月1日(日)10:00~17:30(9:30開場)
●会場 :明治大学リバティタワー16F 1163教室
(JR御茶ノ水駅下車5分)
●参加費(資料代):1000円
■スケジュール
◎映画とトーク 10:00~10:50
富田克也&相沢虎之助
「Furusato 2009」(2009年/日本 提供:空族 監督:富田克也)
*『サウダーヂ』に先がけ、空族が1年間をかけ甲府の街周辺を取材した膨大な映像素材を60分に編集して作られた。『サウダーヂ』へのプロローグであり、地方小都市の過酷な現在を生きる声に粘り強く耳を傾けるドキュメンタリーである。
◎第一部 講演 11:00~12:50
●「純化する敗戦レジーム」 白井聡(文化学園大学教員)
*『未完のレーニン』等、ユニークなレーニン論の著作もあるが、本年3月刊行した『永続敗戦論―戦後日本の核心』が、大きな反響を呼んでいる。同書で〈1945年以来、われわれはずっと「敗戦」状態にある。「侮辱のなかに生きる」ことを拒否せよ〉と主張している。
●「原発依存に替わるオルタナティブな社会」山口幸夫(原子力資料情報室共同代表)
*物性物理学専攻。米ノースウェスタン大学、東京大学をへて1998年よりNPO法人原子力資料情報室・共同代表。「ぷろじぇ」(1969)、「ただの市民が戦車をとめる」会(1972)、「くらしをつくる会」(1974)、「三里塚ワンパック野菜運動」などの設立と運動に参加。共著『1960年代 未来へつづく思想』(高草木光一編、岩波書店、2011)。
◎第二部 報告と討議 14:00~17:30
<報告: 14:00~16:00>
報告者:
◇大橋由香子(「SOSHIREN のからだから」メンバー)…「脱原発運動と『母性』をめぐって」
◇菅野芳秀(山形・置賜百姓交流会世話人)「反TPP…農業・農村からのオルタナティブ」
◇柳 充(連帯労組関西生コン支部副委員長)…「『共生・協同』社会をめざす労働運動」
◇豊見山雅裕(沖韓民衆連帯代表)…「アジアから基地をなくそう!-沖韓連帯の活動から」
◇湯浅一郎(ピースデポ代表)…「オスプレイと原発再稼働の関係」
◇新開純也(ルネサンス研究所)… 「原発と地域社会」
<質疑・討論 : 16:15~17:30>
●主催:12・1シンポジウム実行委員会 連絡先 :90-4592-2845(松田)
●呼びかけ人(50音順)
天野恵一(福島原発事故緊急会議)/生田あい(変革のアソシエ)/伊藤誠(経済学者)/内田聖子(PARC事務局長・STOP TPP!! 官邸前アクション呼びかけ人)/生方卓(明治大学教員)/太田昌国(編集者)/大野和興(農業ジャーナリスト)/菅孝行(ルネッサンス研究所)/菅野芳秀(山形・置賜百姓交流会世話人)/国富建治(「反改憲」運動通信)/白川真澄(ピープルズプラン研究所)/友常勉(東京外国語大学教員)/松田健二 (ルネッサンス研究所)/丸山茂樹(参加型システム研究所)/八木健彦(経産省前テントひろば)/湯浅一郎(ピースデポ代表)
●賛同人
合澤清(現代史研究会)/一瀬敬一郎(弁護士)/宇野淑子(元TBSアナウンサー)/大河内泰樹(一橋大学教員)/大類善啓(方正友好交流の会事務局長)/加藤彰彦(沖縄大学学長)/加藤一夫(市民ネット焼津)/木村聖哉(山脈の会)/塩川喜信(伊達判決を生かす会)/渋谷要(社会思想史研究者)/林郁(作家・植民地文化学会)/ 半田正樹(東北学院大学教員)/矢沢国光(世界資本主義フォーラム)/柳田真(たんぽぽ舎)/若森資朗(21世紀研究機構主幹)
井出彰(図書新聞)/内田眞人(作品社)/大下敦史(世界書院)/上浦英俊(つげ書房新社)/川上徹(同時代社)/菊地泰博(現代書館)/佐藤英之(批評社)/新孝一(社会評論社)/高須次郎(緑風出版)/深田卓(インパクト出版会)/船橋純一郎(せりか書房)
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12・1シンポジウム
「このままでいいのか わたしたちが選ぶ〈未来〉は?」趣意書
安倍内閣は景気浮揚に名を借りて、金融緩和・消費税引揚げ・TPP参加交渉をはじめ、格差・貧困を拡大し、農業・食の安全・保険・ 医療など生命の危機に直結する致命的な生活破壊の政策を次々と打ち出しました。そればかりでなく、国内の原発は事故原因も安全性も確認せぬまま再稼働に舵を切り、原発輸出も推進しようとしています。2020年東京オリンピック開催決定は、汚染水垂れ流しの実態をはじめ、放射能の危険値を示す情報の全面的・長期的な隠蔽を正当化する格好の口実となるでしょう。
原発の維持拡大は、使用済核燃料再処理技術をはじめとする日本の核科学技術を軍事戦略上不可欠とする、アメリカの強い意志を汲むものでもあります。3・11以降の過程で、わたしたちは、独立国家には常識的に考えられない対米従属の病膏肓ともいうべき根深さを見 せつけられてきました。ドイツにできる脱原発が、日本にできない原因 は、敗戦と占領政策由来の、この従属的癒着にこそ求められるべきでしょう。3・11以後の過程で起きた様々な出来事によっ て、戦後日本に維持された「国体」が、敗戦後68年に渡るアメリカの強い拘束の対価であったことが、覆うべくもなく露呈されました。
当然のことながら、敗戦時以来続いてきたアメリカの世界戦略への奉仕・隷属の密約の帰結は、原発の維持拡大にとどまるものではありません。直接には核密約・基地自由使用・無際限の思いやり予算の拠出と結びつき、沖縄の住民に限りない犠牲を強い続けることと直結しています。オスプレイの導入と住民感情を蹂躙する傍若無人な飛行訓練はその象徴です。
国際社会の通念では考えられない無理筋を押し通すために、安倍内閣は、尖閣諸島や竹島(「独島」)を巡る中国・韓国との領土紛争や、朝鮮民主主義人民共和国との軍事的緊張を利用し、時には日本の側から挑発して、主権侵害の危機を過剰に煽りたてています。軍事危機の煽動は、アメリカ軍事産業の利益に奉仕するものでもありますが、同時に、内政において、集団的自衛権合憲化、9条改憲・国防軍創設、天皇元首化、さらには立憲主義を蔑ろにする憲法の国民の義務規定への性格転換を画策するためのものでもあります。あまつさえ、安倍内閣は、特定秘密保護法制定も武器輸出三原則の見直しも、今国会で強行しようとしています。安倍の意を汲んだ教育再生会議の動きにも強い警戒が必要です。センター試験の廃止・再編は氷山の一角で、教育にイデオロギー統制を強めて来ることは必至と考えなくてはなりません。また、政府が近隣諸国による主権侵害の危機を煽動することは、在特会などによる差別的な排外主義の煽動に荷担し、助長するものでもあります。
しかし、二つの国政選挙では、20年に渡る低賃金と生活苦からの脱出を願う、少なからざる主権者が自民党政権に目前の期待をかけたこともあり、さらには選挙制度の欠陥も手伝って、自民党を勝利に導く結果となりました。また、現在、権力・資本・諸差別と闘う運動相互の間に、深刻な相克があることも率直に認識する必要があるでしょう。このような政治的環境は、諸運動の短期的な勝利の道が困難を極めていること、共通の目的を達成するには、互いに異なる性格の諸運動相互の、強い結束・同盟を可能にする、認識の共有と連携の知恵が不可欠であることをわたしたちに示唆しています。
いま、諸階層・諸運動が互いの違いを留保しながらそれを超えて結びつくために共有すべき共通認識は何なのか、相互の矛盾を力に変え、多様な社会運動が連携するための共同の知恵とは何なのか、それを模索し見出すことが不可欠です。また、そのためには、現代世界の通念となっ
ている既成の価値観を覆す新たな社会構想への理論的・実践的模索もまた必要不可欠です。私たちは、これらの課題を巡る討議の場を設けたいと考えました。そのために私たちは、12・1シンポジウム「このままでいいのか 私たちが選ぶ〈未来〉は?」の開催を準備しています。志をともにして下さる方々に、集会の成功と目的の達成に知恵と力をお貸し下さることと、集会に参集され、討議に参加して下さることを心から訴えます。
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/
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