第1回の課題 「半減期に学ぶこと」
日時・12月27日 午後3時~5時まで
場所・経済産業省前・反原発テント村――入室無料
課題提起・川元祥一(作家・ルポライター・『脱原発・再生文化論』の著者)
★原発事故で拡散する放射能について多くの専門知識は必要ないのではないか。生活者として、放射能が“再生不(ふ)能”で人の手では制御出来ないのを確認すれば十分と思う。そして、そうした情報が日々嫌でも伝わる今日、我々にとってより重要なのは、放射能や環境破壊の心配のない“再生可能文化”の知恵ではないか。見えない放射能が何十年、何百年と拡散するのを恐れ続けなくてはならないこの事態を、我々はいかに生きるか。そして、3・11以前の世界を生活者としての未来に、子孫に、誇りをもってどのように繋げるか。そのための認識と会話こそが今最も重要ではないだろうか。そして、こうした意味の会話が生活者運動として、あるいは再生文化運動として全国に広がることの方が、より豊なものを未来に繋ぐことになるのではないか。
★人類史上最悪の毒物、回帰できない放射性物質をかろうじて減衰し、その脅威から人類を守ろうとしているのは武力でも科学でもない。“自然の生命力”としての半減期だ。他には何もない。こうした“半減期”が我々に教えていることがある。じっくり耳を傾けてみよう。
1、“自然の生命力”と人類の歴史。アニミズムとして見る半減期。
2、人と自然の共生のため、人類はアニミズムから再出発しようとしている。
3、アニミズムの原理と「類似の法則」。農業、漁業、狩猟、皮革産業にみる再生文化。
4、「未完の文明」としての原発が人と自然の共生を破壊している。
5、21世紀人類的課題としての「共生」に応える哲学と文化基軸。これが原発脱却の生活者文化、その思想ではないか。
6、アニミズムから生まれる新しい思想としての「類似の法則21」。
【注① 月は再生文化のシンボルだった。また月は女性文化のシンボルでもある。一方で、放射能被害、特に内部被曝にあっては子宮癌など女性の被害がより多いとする統計がある。そうした意味で、反原発、原発脱却のより切迫した、より共感のある声として「月」を重要なキーワードとした。
注② 2回目以降の予定は来年発表するが、1回目の後半課題が2回目に続く可能性あり。また、今後新しい課題提起者の参加もある。生活者の参加を大いに歓迎する。】