2日の大飯断層調査

著者: 杉原浩司 : 福島原発事故緊急会議/緑の党
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東京の杉原浩司(福島原発事故緊急会議/緑の党 Greens Japan)です。
[転送・転載歓迎/重複失礼]

11月2日に実施された大飯原発断層調査について、美浜の会の島田清子さ
んのメールを転送します。ご参照ください。

なお、調査団の記者会見ノーカット動画と文字起こしを、以下のOurPlanet-TV
ウェブサイトで見ることができます。

【新着動画】
大飯原発で新たに断層確認か~規制委初の調査(OurPlanet-TV、11月2日)
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1461

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皆さまへ
島田です。重複失礼します。

11月2日の大飯原発の断層調査ですが、調査後のぶら下がり会見や報道
ステーションなどをみました。これらで語られていた事実関係をまとめて
おきます。補足などお願いします。

◆台場浜のトレンチ調査について
渡辺氏は、
・「2010年のバックチェックで関電が示していた場所とは違うところ
にF-6破砕帯があった(トレンチ内の違う場所という意味)。年代はま
だよく分からないが、F-6破砕帯の延長と考えていい」

・「地層の年代はまだよく分かりませんので、ここでははっきり言えませ
んが、そんな100万年も前ではない。・・・今のところは、活断層かど
うかについては否定できないというところで、まだはっきりしたことは言
えません」と述べています。

・これまでの関電や国の調査・審査が問題となるでしょう。

◆山頂付近のトレンチ調査について
・ここでは破砕帯が確認できています。報道ステーションでは、破砕帯の
周囲の土を渡辺氏が触れて「やわらかい」「あまり安定はしていない雰囲
気かな」と述べています。これはF-6が最近に動いた可能性を示唆して
います。

◆この山頂のトレンチで確認したF-6については、ぶら下がり取材で、
調査団5名全員が、破砕帯には粘土が存在し、断層運動があったことを認
めています。渡辺氏は「断層運動でできた粘土を確認しました」と述べて
います。

◆ぶら下がり取材で、「活断層の疑いがあると、これまでより強く思った
か」と、島崎委員以外の4名の委員に質問がありました。

産総研の重松氏だけ、破砕帯がはっきりと地層を切っている(変位を与え
ている)という箇所はほとんどなかったと言っています。

・岡田氏:いまは直接答えられない。地層の年代をみなければ分からない。

・廣内氏:地層を変位させる構造はあったが、その年代がいつなのか。そ
れによって活断層かそうでないかとなる。

・重松氏:F-6断層の露頭はいくつか見たが、その中で、はっきりと地
層を切っている思われた所はほとんどなかった。すぐには判断できない。

・渡辺氏:いままでとの比較で言えば、確実に地層を切っているのを確認
しているので、(疑いの)レベルは上がった。

◆島崎委員は、「日曜に会合を開いて、今回見てきたことの評価をすると
いう段取りになっている。その段階で、もし必要であれば再調査が出てく
るのも可能性としては考えられる」「私の心証や情報が十分かどうかにつ
いても、日曜に伝える」「一番重要なのは安全性であって、それに立ち返
って検討する」と述べています。

これから調査団の皆さんは、今日の調査を踏まえてそれぞれ検討されるこ
とでしょう。
断層運動によって動いたこと、地層を変位させていることは多くの委員が
認めています。焦点は、いつ動いたのかということになるのでしょうか。
4日(日曜)の検討会で議論がおこなわれます。注視しましょう。

4日の検討会は14:00~17:00、東京です。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/ooi_hasaitai/20121104kaisai_ooi.html

IWJさんが中継されます。
→ http://ustre.am/rGLz (チャンネル3)

断層調査の関連資料を美浜の会HPに掲載しています。
http://www.jca.apc.org/mihama/