皆さま、明けましておめでとうございます。
旧年中は大変お世話になりました、本年も引き続きよろしくお願いいたします。
年が改まっても世界のあちらこちらでは相変わらず悲惨な戦争が続いています。このような混迷状態は人類史が続く限り収束しないものなのでしょうか。
申すまでもなく、戦乱は多くの人命を奪い、また人身(心)を傷つけ、さらに「地球環境」にとっても最悪な情況をもたらします。このような馬鹿げた争いを何とか終焉させることはできないものでしょうか。
もちろん、こういう深刻な情勢をただ嘆くばかりではなく、私たちとしても、できる限りの力で、少しでもそれを改善する方向へと模索しつつ、一層精進したい思っています。
昨年10月の衆議院選挙で、自民党・公明党の政府与党は惨敗し、少数与党に転落いたしました。しかし、これで日本の政治は大きく改善されるとみることができるでしょうか、畏れるのは、むしろほとんど変わり映えがしないことに大方の人々があきれ果て、またぞろ政治に対するapathyへと進んでいくのではないかということです。
諸物価の値上がりは天井知らず、貧富の格差は広がる一方です。しかしそれでも日銀は、なんと「デフレ対策」のため低金利を据え置くと平気で宣わっています(東京新聞「こちら特報部」の記事『物価高でデフレ対策の怪』)。つまり、国民生活の貧困化を無視し、ひたすら輸出産業のために精を出そうということなのでしょう。
その他にも政府の国民生活蔑視の政策は様々な場面で露呈していると思われます。
例えば、既に一年が経過している能登半島地震被災者を対象に、先ごろNHKが専門家と共同で仮設住宅の入居者を対象に行ったアンケートでは、なんと3分の2にあたる68%の人が「復旧・復興の進ちょくを感じていない」と回答しています。
また、多くの国民や医療機関などの反対の声を無視し、あえて不便でカネのかかるマイナンバーカードの導入を強引に進めようとしています。
被災者救助や社会保障を考えるとき、8兆7005億円という巨額の防衛予算は、一体何を意味するのでしょうか。まさに政・財・官・学・軍の一体化での軍需産業化推進に他ならないように思います。
沖縄辺野古基地移設問題、原発の新設・再稼働の促進、様々な未解決問題を残しながらのリニア新幹線工事の強行、等々、枚挙にいとまなしです。
今月に就任式を迎える米国のトランプ大統領復帰も、今後の世界の情勢に何が起きるか、予想もつかない不安な事態を醸し出しているかに思えます。
われわれにできうるのは、こういう極めて憂慮すべき情勢に対して、あくまで言論によって対峙することです。そこに求められるのは「批判精神」です。だからこそ「ちきゅう座を共同空間の場にして相互間の議論」を喚起する必要を感じているわけです。
昨年、これまで懸案であった画面のリニューアルをやりました。まだ完全とは言えませんが、皆様方のご意見などを参考にさせていただきながら、もっと見やすく改善するつもりでいます。
ぜひご意見やご批判などを編集部や事務局あてにお寄せください。
とにかくこの錯綜する世界を皆様方とともに少しでも打開する方向で今年も努力していく所存でいます。最後になりますが、皆様方のご健康と一層のご活躍を心から願っております。
追記。いつもは早起きの癖がついているはずなのに、今朝は寝坊してしまいました。メールを覘いたら、ドイツ在住(今はスペインに滞在中)のグローガー理恵さんから地中海の写真が貼られたメールが届いていました。以下にその写真を貼り付けますのでご一緒にお楽しみください。
2025年1月元旦