3月3日、モリ・カケ追及第2弾 国税庁包囲&デモ、やります

著者: 醍醐聡 だいごさとし : 東京大学名誉教授
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2018218

モリ・カケ追及 第1弾(216日)の貴重な体験
 一昨日の2.16納税者一揆。参加者は1,100人。2,000人、いや3,000人の参加で財務省・国税庁といわず、霞が関の官庁街の歩道を(通行のスペースは空けて)埋め尽くしたいという主催者の思いには届かなかった。
 しかし、振り返ってみて、母体となる組織もなく、11人の市民の自発的意思に待つほかない納税者の集りを23千人規模にするのは容易なことではないと実感した。
その一方で、主催者の1人として、うれしい出来事をたくさん体験した。

自発的な参加の意思と呼びかけの広がり
 一つは、開催日の10日ほど前からネット上で2.16行動への参加を呼びかける書き込みが広がっていったことである。

https://twitter.com/fufu99ri1/status/959710455949246464

「『納税者一揆』はいい言葉だなあ 今必要なのは『一揆』だと常々思っていた。日本では赤ん坊から100歳を超える老人まで、一人残らず納税者だ。むしろ旗の代わりにプラカをもち、生活の苦しさに、権力のえこひいきに、怒りで報いねばならない。押し寄せねばならない、国会へ。税務署へ。一揆大賛成」 

https://twitter.com/tmotegi1/status/961023655105855488

73歳、都内まで電車で2時間、必ずデモに参加します。」 

https://twitter.com/you16936149/status/961064326223224832 
「本当に、できること。訴えることしか術ないけど、あいにく、1日中働かないと、生活成り立っていかない! 1日の日給考えると行きたくても行けないのです。 そういう人多いのでは? どうか、東京でリタイアした方とか、代わりに声上げて下さい 少ないけど血税払ってるんだ。 行方? 気になる」

このブログにもこんなコメントが届いた。

「今日の国会中継でも麻生の態度はなんだ!彼らが居直るほどみんなの怒りが高まればいいのだが。一年金生活者ですが、香川からもデモに行くよ!」(2018214日、1722

誰かに請われてではなく、誰かの指示に従ってでもなく、自らの意思の赴くままに行動の輪が広がることこそ、「自分の外に主人(あるじ)を持たない個人が支える本物の民主主義だと思う。

カンパがなんと178,206円!
 どうするか迷った末にデモの解散地点(丸の内鍛冶橋)の路上で呼びかけることにしたカンパ。会計担当が集計すると、なんと1万円札3枚を含め、合計178,206円! 激励であると同時に、市民・納税者の行動もこれで幕引きなどあり得ないという叱咤と思えた。
 幸い、主催者(「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」)は2月の16日の行動日に先立って、次なる行動を相談し、33日にモリ・カケ追及の第2弾を行うことにし、大枠の段取りを決めていた。そして、216日の財務省・国税庁包囲行動とデモ行進の時に使うコール表の裏面に、33日の行動の概要を印刷して参加者に配った。

主権者の意思が通じない安倍政権
 森友・加計問題の原点は教育勅語を使った「忠君愛国」教育に肩入れしようとした安倍夫妻の「お友達」への国有財産横流しの問題(ウソ八百ではなく)「ウソ八億」だったが、この疑惑を究明するべき国会審議の場で浮き彫りになったのは、国権の最高機関たる国会や会計検査院の監視など、どこ吹く風で、安倍政権がやりたい放題の傲慢政治を改める気配が全くないという現実に行き着く(安倍首相、麻生財務相の「適材適所」発言はその極み)。閣僚、与党(議員)もそうした政権運営をチェックする動きは全くなく、ただの「頭数」に成り下がっている。

これは森友・加計問題に限ったことではなく、相対多数の国民が反対する原発再稼働、消費税増税、あるいは沖縄県民の過半が求める基地撤去、危険な米軍飛行の中止、日米地位協定の抜本改革などに政府が背を向け続ける状況と軌を一にしている。

 野党は時に、独自の調査に基づく追及をするが、大半はマスコミ報道の使い回しで、政府の木で鼻をくくったような逃げ切り答弁にいなされる状況が続いている。不真面目な答弁が繰り返されるなら、「では時間がないので次の問題に」と言わないで、「質問に答えない答弁では審議は続けられない」となぜ突っぱねないのか?

選挙の結果は一括白紙委任ではない
 このような安倍政権でも世論調査のたびに相対多数が支持しているではないか、と言われるかもしれない。代わりの受け皿となる政治勢力が生まれない現状こそ、深刻な問題ではある。
しかし、選挙結果は多数党(が組織する政権)への一括白紙委任ではない。そうなら、国会の予算・決算審議もいらないし、法案審議もいらない。会計検査院の検査もいらなくなる。司法も含め、三権の分立さえ、否定されかねない。
今の国会、政権運営を見ていると、議会制民主主義の仮面をかぶった独裁・専権政治と言っても過言でない状況である。

主権者の意思を糾合した行動しかない
 こうなると、主権者である市民が政権と国会に向かって、独自に数の力を糾合して直接、意思を突きつけ、民意の怖さを見せつけるほかない。それには、1回の行動でおしまいではなく、第2弾、第3弾と、「あきらめない主権者の数の意思」、結果にこだわる意思を誇示するほかない。そして、そうした政治参加の経験を通して、今の政権に白紙一任となってしまってよいのか、多くの国民が主権者として考え、議論を交わす機会を持つことがなによりも大切だと思う。主催者の呼びかけにすべて同意というわけでない方も参加していただいて、互いに自分と違う意見と出合い、すり合わせ、互いの持論を見直す機会にしていただければ、それほどありがたいことはない。


 私が参加する「森友・加計問題の幕引きを許さない市民の会」が「モリ・カケ追及! 第2弾」を呼びかけるのは、こうした理由からだ。
 今回は週末の土曜日。平日に行った第1弾に参加できなかった方々も、ぜひ、参加くださるよう、呼びかけたい。

モリカケ追及!第2弾の概要とアピール・ポイント
 よびかけ一式:http://sinkan.cocolog-nifty.com/blog/2018/02/233-dd8f.html
 チラシ:https://app.box.com/s/aqgf2wydnsudd2pxfg6fyw4suug7tp0h

行動の概要216日と同じ)
  201833日(土)
   1330分  日比谷公園 西幸門(にしさいわいもん)集合
   1340分~ 国税庁・財務省包囲行動
   1430分  デモ出発(日比谷公園→新橋→有楽町・銀座→
丸の内・鍛冶橋)

アピール・ポイント 
   佐川長官 御用だ! 
   従業員用エレベーターを使った恥ずかしい「逃亡」を止めろ! 
   国会へ出てこい!

   (注)黄色のマーカーの表現の根拠は次の記事を参照
     「雲隠れの佐川・国税庁長官を発見 まるで逃亡犯のよう
な行動」
      (NEWS ポストセブン』2018217日)
      https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180217-00000007-pseven-soci 
   佐川長官を任命したのは麻生大臣だ! 
   麻生も責任を取れ!
   麻生はニヤけた答弁やめろ! 国民をなめるな!
   安倍首相、佐川長官を「適材」とは何事だ!
   公務員は安倍の私兵ではない 国民全体への奉仕者だ!
(日本国憲法第15条2)
   昭恵さん、「私も真実を知りたい」はないだろう! 
   知りたいのはこっち(国民)だ! 国会で証言せよ!

   税金は政府の私物ではない 国民のために使え!

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初出:醍醐聡のブログから許可を得て転載

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4303:180220〕