4・15〈シンポジウム 1970年代イタリアとアントニオ・ネグリ『戦略の工場』をめぐって〉

昨年11月、作品社からアントニオ・ネグリ『戦略の工場』が出版されました。「訳者あとがき」によれば、「本書は、1977年に初版がイタリアで刊行され、2004年に新版序文を付して再刊され」、邦題は、初版タイトル『戦略の工場―レーニンについての33の講義』にちなむものであるとのことです。

本書は、いわゆる三部作、『〈帝国〉』、『マルチチュード』、『コモンウェルス』によって、ラディカルな現代思想の提唱者として知られるネグリの原点でもあります。しかし本書の意義はそれにとどまらないでしょう。報告者としてお招きする中村勝己さんが「解説」で示すように「イタリアにおける後期マルクス主義の特徴」を「その方法の自己言及的性格」と「その対象が高度に発達した資本制システムであるということ」にあるとするならば、それは現在もなお、この世界のラディカルな政治社会変革のための引きつがれている課題であろうし、とりわけ近年長期にわたって低迷を続けてきた、わが国左翼が第1に答えなければならない問いでもあると考えられるからです。

まさにこのことを世代をつないで問いかけ、意見交流を進めるために、私たちは〈シリーズ:21世紀社会変革の構想と次世代左翼〉を構想し、その第1回として本シンポを企画しました。ネグリのレーニン論から、「70年代イタリアにおける後期マルクス主義の成立」を読み解き、イタリア社会運動の歴史と理論に学び、〈いま・ここ〉の政治社会変革運動の活性化に資することが目的です。

様々な分野の左派活動者、研究者の広範なご参加をお願いいたします。

日時 2012年4月15日(日)13:00~17:00

会場 スペースたんぽぽ/東京都千代田区三崎町2-6-2 ダイナミックビル4階(℡03‐3238‐9035)

報告1 中村勝己さん「70年代イタリアにおける後期マルクス主義の成立」

報告2 上村忠男さん「ネグリからグラムシへ 〈唯物論と「反転する実践」〉をめぐって」

よびかけ 情況出版 /主催 シンポ実行委員会

参加費(資料代) 500円

連絡先 情況出版(℡03‐5213‐3238)