7.28シンポ D・ベンサイド『21世紀のマルクス主義の模索』をめぐって

●日時:7月28日(土) 13:00~17:00 (開場:12:30)

●会場:明治大学リバティータワー1106教室

(JRお茶の水、地下鉄神保町)

●プロローグ:中村富美子(ジャーナリスト)「素顔のベンサイド」(映像付き)

●パネラー:湯川順夫(翻訳家)、増田一夫(東京大学教員、フランス思想)、大屋定晴(東京歯科       大学教員、社会思想)

司会:的場昭弘(神奈川大学教員、社会思想)

●会場費:500円

『21世紀のマルクス主義の模索』(柘植書房新社、2011)は、フランスのマルクス主義思想家であり、革命派のダニエル・ベンサイドの論文集である。ベンサイドは新しい社会運動の15年間の実践の上に立って、2009年に反資本主義新党(NPA)の誕生を助けた。2010年に病に倒れたが、「革命なき時代に革命派であり続ける」ことの困難に屈することなく、その遺産を新しい世代へと継承するというかけがえのない役割を果たした。本シンポはベンサイドの生涯とその思想・実践をめぐってパネルディスカッションを行う。

*問合わせ先:090-4592-2845(松田)

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ダニエル・ベンサイド(Daniel Bensaid 1946~2010)

父はアルジェリア出身のユダヤ人、母は貧しい労働者階級出身のフランス人。ナチス占領下のフランスを逃れて、トゥルーズで小さなレストランを経営。スペインやイタリアからの亡命者やレジスタンスの戦士が出入りしていた。1960年の初めに共産党の学生組織・共産主義学生同盟に加盟。アルジェリア問題等をめぐって、フランス共産党の方針と対立し、同党から追放される。後に革命的共産主義者同盟(LCR)に参加。

1968年、ダニエル・コーン・バンディとともに、「三月二二日運動」を結成、フランス五月革命の中心的活動家となる。以後、クリヴィンヌら少数の五月革命の活動家とチームを組みながら、最後まで革命派でありつづけた。パリで開催されたベンサイドとお別れの会に2000人の友人や同志が参加した。

パリ第八大学教授。マルクス、ベンヤミン、ジャンヌ・ダルク、デリタ、ブランキなどについての、30冊をこえる著作がある。邦訳は、上記著書以外に、『燃え上がるポルトガル革命』(1976)『フランス社会運動の再生』(2001年、クリストフ・アギトンとの共著)『新しいインターナショナリズムの胎動―帝国の戦争と地球の私有化に対抗して』(2009年)の3冊がいずれも柘植書房新社から刊行されている。