日 時:9月10日(月) 18:00開場18:30開始
場 所:専修大学神田校舎7号館6階764教室
参加費: 500円
報告者:塩野谷恭輔(東京大学大学院生 専攻宗教学)
テーマ:天皇制――神権・象徴・廃絶
天皇明仁が生前退位を表明して以来、「天皇(制)とは何か」という問題が再び広く頭をもたげてきた。しかし一般に天皇制への関心が高まる中、左派やリベラル勢力においては天皇明仁を旗幟にして現状に対処しようという反動的な流れがますます可視化されるようになってきた。昨今の情況を「戦前回帰」と一括し短絡する奇妙な傾向もまた、散見される。こうした動きがなぜ反動でしかありえないのかを知るためには、天皇制と結託した戦後民主主義とはなんであったのか、ひいては近代天皇制とは如何にして構想・構築され、そして変容していったのか、ということを踏まえておく必要がある。本報告では上記に加えて、昨今話題となった日本会議について、また「天皇主義者」の実態とその不可能性から、左派が今後取りうる道筋の一端まで をも提示する予定である。