9.25安保法案採決不存在申し入れ行動のレポート

 

2015年9月26日

遅くなりましたが、9月20日から始めた「安保法案の採決不存在の確認と法案審議の再開
を求める申し入れ」に賛同の署名をいただいた皆様、署名の呼びかけにご協力をいただいた皆
様に、このブログを借りて、運動のご報告をいたします。

署名の集約状況
昨日、10時の時点での署名合計は次のとおりです。

ネット署名          31,159筆
ネット署名以外(用紙など)    942筆
合 計         32,101筆

山崎事務所との面会の経過
昨日13時過ぎに呼びかけ人である澤藤統一郎弁護士と醍醐、署名簿の整理に5日間、昼
夜を分かたず協力をしていただいたHさんの3人で、申し入れ文書と署名簿を携えて、参議
院議員会館内の両議員の事務所を訪ねた。なお、これには東京新聞の記者とカメラマンが取
材のため同行した。

どちらも事前に電話で連絡の上で、申し入れと署名簿提出の用件を書面で伝え、面会の要
望を伝えていた。ともに事務所として応対するとの了解を得て出向いたが、議員本人はとも
に不在で秘書の対応となった。

「山崎正昭議長宛て申し入れ書」(提出版)
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/yamazaki_gicho_ate_moosiire.pdf

最初に訪ねた山崎議員事務所では応接室にとおされ、申し入れの趣旨を伝えた上で、署名簿
を手渡し、至急(今日のうちに)議員ご本人に届けてほしいと要請。秘書氏は分かりました。
届けます」との応答。常識的なやりとりで終わった。

その場での署名簿の受け取りを拒んだ鴻池事務所
「鴻池祥肇委員長宛て申し入れ書」(提出版)
http://sdaigo.cocolog-nifty.com/kounoikeiinncho_ate_mosiire.pdf

しかし、次に訪ねた鴻池事務所の対応は様変わりだった。部屋から出てきた秘書の鎌田亘顕
(ひろあき)氏は廊下の一角にある応接エリアに私たちを誘導。以下のようなやりとりになっ
た。

秘書:「申し入れ書は受け取らせていただく。しかし、署名簿は申し入れ書の内容を議員本人
に届け、確かめた上で判断したいので、ここでは受け取るのを控えます。」

醍醐:「署名というのは申し入れに賛同という意味だから、申し入れ書と署名簿は一体のも
の。一方は受け取るが、もう一方は受け取らない、というのは意味不明

秘書;「署名は重い意味を持つから、受け取りは慎重にしたいということです

醍醐:「重い意味を持つというのはその通り。だったら受け取るのが常識だ。前段の言葉と
後段の言葉がねじれている

秘書:「まだ議員本人は申し入れの内容を読んでいない。読んだ上にしたいということ。」

澤藤:「われわれは、憲法16条が保障する国民の公務員への請願権の行使として、申入書
を持参している。」「国会議員が国民の声に真摯に耳を傾けるべきは当然の義務ではないか。」「
耳に快い意見だけでなく、痛い意見にも聞く耳を持たねばならないだろう。」「あなたは、鴻池
議員から国民からの意見はブロックしろと命じられているのか。」「私は、思想はともかく人間
味のある人として、鴻池議員には多少の親近感を持っていたが、こんな応対をされたのでは考
えが変わる。」「鴻池さんを国民の声を聞く姿勢のない議員として、署名者や協力者に説明をし
なければならない。それでもよいのか?」

秘書:「いまは議員本人が不在なので署名を受けとる判断は私にはできない」「鴻池事務所
としての対応です。」

澤藤:「議員は来年が改選期になってはいないようだが、その3年後には落選運動のターゲ
ットにもすることになる。」

秘書:「どう思われても、なんと言われてもけっこうです。」

醍醐:「普通の社会における言葉や論理が通じないと言うことですね。民意に聞く耳を持た
ない今の自民党の体質がよく表れている。」

澤藤:「たいへん不愉快な体験をさせていただいた。鴻池議員については、国民の声を聞こ
うとしない議員であると、これからは公言することになる。」「今日はたいへん不愉快な体験
をさせていただいた。鴻池議員については、国民の声を聞こうとしない議員であると、これ
からは公言することになる。」

約15分ほど、以上のようなやりとりをし、「これが、受けとっていただくために持参した3
万2101筆の署名簿の綴りだ。ご確認いただきたい」と示し、署名簿受け取りに関する返答を週
明けの月~火曜日中にもらうことにして、開会時刻が迫った衆議院第2議員会館へ向かった。

記者会見の模様
午後2時から衆議院第2議員会館内の会議室で記者会見を開いた。呼びかけ人からは、生方
卓(明治大学准教授)、小中陽太郎(作家・ジャーナリスト)、澤藤統一郎、 清水雅彦(日本
体育大学教授)、藤田高景(村山首相談話を継承し発展させる会・理事長)と醍醐の計6名が
出席した。
報道関係からの出席は、朝日新聞、東京新聞、共同通信、神奈川新聞、しんぶん赤旗、田
中龍作ジャーナル、IWJの記者、計12名だった。
また、弁護士有志からも武井由紀子、山中眞人のお二人が出席され、報道関係者に「本年9
月19日の参議院『本会議』での安保関連法案の議決の無効確認および審議の再開を求める弁
護士有志声明」について説明がされた。

 

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今朝の報道の状況
私が把握できたかぎりであるが、次の各記事等で、上記の申し入れ、記者会見の模様が報
道された。

広がる署名3万2000筆 安保法議決「認められない」
(『東京新聞』2015年9月26日朝刊、1面)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2015092602000139.html

 なお、26日の『東京新聞』朝刊は30面でも、「『安保法案議決無効』署名呼び掛け」
「国民の怒り無駄にしない」という記事が掲載された。この見出しは私の今の気持ちとぴった
りだ。

「議決無効」3万2000筆超 安保法で署名、参院側に申し入れ
(『中日新聞』2015年9月26日、1面)
http://www.chunichi.co.jp/article/front/list/CK2015092602000101.html

安保採決無効と申し入れ 学者や弁護士、参院議長に
(2015/09/25 18:13『共同通信』)
http://www.47news.jp/CN/201509/CN2015092501001596.html

戦争法採決は「不存在」 学者ら申し入れで会見 署名3万超に
(『しんぶん赤旗』2015年9月26日)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-09-26/2015092614_02_1.html

共同ニュース(録画)
https://www.youtube.com/watch?v=jUqyOVqOSCY&feature=youtu.be

IWJ(録画)
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/266904

このほか、26日の『神戸新聞』朝刊でも、「混乱の中、採決無効 学者ら参院議長らに申し
入れ」と題する記事が掲載された。

また、今夜、横浜にお住いの呼びかけ人の方から、今朝(9月26日)の『神奈川新聞』に
大きな記事が出ているという連絡をもらった。確かめたところ、<論説・特報>欄に「安保法
案 手続きめぐり異議」「どさくさ採決 二重の罪」という見出しで、確かに広いスペースを使
って、今回の「安保法案の採決不存在」を訴えた行動を詳しく伝えた記事が掲載されているこ
とがわかった。ネット上に載っていないため、ここでURLを使って紹介できないのが残念だが、
『神奈川新聞』を閲覧できる方はご覧いただけるとありがたい。

初出:醍醐聰のブログから許可を得て転載

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye3094:150928〕