日本ではほとんど報じられていないイエメンの深刻な状況。「人道危機」 とも言われる惨状への大きな責任を負っている「戦争犯罪人」を、安倍政 権は「賓客」として歓待しようとしています。それは、戦争犯罪への加担 に他なりません。 「日本の市民を舐めんなよ」というわけで、9月1日(木)夕方に緊急の官 邸前抗議アクションを企画しました。ぜひご参加ください。お知り合いに も広めてください。 ———————————- サウジアラビアはイエメン戦争をやめろ! 戦争犯罪を不問に付す安倍・ムハンマド会談反対! 9.1官邸前アクション 日時:9月1日(木) 18時30分~19時30分 場所:首相官邸前(国会議事堂前駅すぐ) ※プラカードや横断幕を掲げてアピール。内閣府への要請書提出も検討中。 8月31日から9月3日にかけて、サウジアラビアのムハンマド・ビン・サル マン副皇太子兼国防相が来日し、安倍首相との会談や夕食会、稲田防衛相 との会談などを行います。 ムハンマド副皇太子は30歳にして石油政策、国防、外交などの実権を握っ ていますが、2015年3月にサウジアラビア主導の連合軍が開始した、隣国 イエメンへの無差別空爆=戦争犯罪の最高責任者でもあります。 イエメン空爆ではクラスター爆弾も使用され、最近でも、8月13日には北 部サアダ州における空爆によって子ども10人が死亡。8月15日には、北西 部ハッジャ州での空爆によって、国境なき医師団(MSF)が運営する病院 の一部が破壊され、少なくとも11人が死亡、19人が負傷しました。 8月25日には、国連人権高等弁務官が、サウジアラビアによる空爆が始ま った2015年3月から今月までに、イエメンで少なくとも300万人が家を追わ れ、1万人以上が死傷(民間人の死者3799人のうち、6割がサウジ連合軍の 空爆によるもの)していると指摘しています。アラブで最も金持ちのサウ ジアラビアが、アラブで最も貧しいイエメンを破壊し続けているのです。 この間行われていたイエメンのフーシ派との和平協議は物別れに終わり、 「戦闘再び激化」(8月27日、日経)と報じられています。 また、こうしたサウジアラビアに対する英仏米独などによる武器輸出は、 8月26日に閉幕した武器貿易条約(ATT)の第2回締約国会議でも、ATT違反 だとして、NGOなどからの強い批判にさらされていました(会議自体では ほとんど議論されず)。欧州諸国や北米、南米ではサウジアラビアへの武 器輸出反対のキャンペーンが大きな盛り上がりを見せています。 今回の来日と会談は、ムハンマド副皇太子による残忍な戦争犯罪を不問に 付し、経済や安全保障面での「協力」関係を強化しようとするもの(10月 にサウジアラビアで開かれる両国の経済関係強化を話し合う合同委員会に、 世耕弘成経済産業相が出席予定)です。また今後、日本からサウジアラビ アへの武器輸出の可能性が出てくることも予想されます。 安倍首相との会談が行われる9月1日、首相官邸前で抗議のアピールを行い ます。急な呼びかけとなり恐縮ですが、ぜひご参加ください。 【呼びかけ】武器輸出反対ネットワーク(NAJAT) メール anti.arms.export@gmail.com ブログ https://najat2016.wordpress.com/ ツイッター @AntiArmsNAJAT ※フォローしてください! Facebook https://www.facebook.com/AntiArmsNAJAT/ 〒162-0822 東京都新宿区下宮比町3-12明成ビル302 3・11市民プラザ気付 FAX 03-5225-7214 電話 090-6185-4407(杉原) ———————————- 【参考情報】 ムハンマド・サウジアラビア王国副皇太子殿下兼国防大臣の訪日 (8月24日、外務省) http://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_003617.html ムハンマド・サウジアラビア王国ムハンマド・ビン・サルマン副皇太子兼国防相略歴 http://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000182987.pdf <最近の顔写真> http://saudigazette.com.sa/saudi-arabia/muhammad-visit-china-japan/ サウジ副皇太子、今月末来日へ 産業育成へ経済協力策(8月26日、日経) http://www.nikkei.com/article/DGKKZO06513420V20C16A8EE8000/?n_cid=SPTMG002 第2回武器貿易条約(ATT)締約国会議、閉幕 ~締約国による条約違反の武器移転問題、議論されず~ (8月26日、テラ・ルネッサンス) http://www.terra-r.jp/news/press-release/20160826.html <背景や経過を知るうえで参考になります> サウジ連合軍によるホーシー派攻撃とムハンマド副皇太子のプレゼンス (辻上奈美江、「アジ研ワールド・トレンド」No.248:2016年6月) http://d-arch.ide.go.jp/idedp/ZWT/ZWT201605_007.pdf