都教委、コロナ禍でも「君が代は歌え」

都教委ときたら「学校は、子どもたちの教育を受ける権利=真実を知る権利の実現の場であり、子どもたちが民主主義を学ぶ場である」ということが、全く理解できていません。

というより、都教委は「学校を、子どもたちから真実を知る権利を奪い、民主主義を学ばせない場所にすること」に腐心しているようです。

添付「都教委、コロナ禍…」の方の今年2月28日に都立各学校に出した「事務連絡(指導部企画課長名)」2通をご覧になれば、それが一目瞭然です。

1通目は、コロナ禍の下、卒業式を体育館で行わない場合も今年は多いでしょうし…各教室で卒業証書を渡す例もありますし…体育館で行う場合も飛沫感染を恐れてマスクを着用し校歌なども歌わない場合も多いでしょうから、当然、国旗国歌無しになるに決まっているので、その場合は、校長報告はその事実を書くことになる

ので、当然「今年は、それでもよし」と「事務連絡」したものです。

ところで、都教委は添付「2003年10,23通達」を出して以来、17年間、とにかく「卒入学式は体育館で、国旗・日の丸を掲げ国歌・君が代を歌え」と強制してきました。

「登壇者が降壇する時、国旗にお尻を向けてはならないが卒業生にお尻を向けるのは構わない」という、漫画かっ⁉(笑)というような趣旨の指示まで公文書に記入する始末…

各都立学校校長は式後、必ず、ちゃんと「国旗国歌」を通達通りに実施したか、教員たちは不起立で抵抗しなかったか、報告させ、不起立者には懲戒処分をしていました。(「通達」は、これに従わなければ行政処分をうける強制命令で、これを受けた校長は教職員に対し従わなけれな処分される「職務命令」を出します)

さすがに、19年度卒業式は、上記したような1通目の「事務連絡」を出さざるを得ませんでした。生徒のためにコロナウィルス感染を避けようと思えば当然ではありませんか。そのために「いきなり一斉休校」までさせたんです。
ところが、この1通目を出した何時間後だかに、都教委指導部企画課長は2通目の「事務連絡」を出しました。下線強調も都教委です。

現時点で、都立学校における卒業式の国旗国歌の取り扱いについては、「国旗掲揚の下に、体育館で実施する。」「国歌斉唱を行う。」という方針に変更はありません。」

卒業生たちがコロナウィルス飛沫感染したっていいから、とにかく、体育館に集めて「国旗掲揚」「国歌斉唱を行う。」んだぞっ⁉

たぶん、1通目の、卒業生のコロナ飛沫感染を避けようと思えば当然の「事務連絡」を出した後、どこかから横ヤリが入ったんでしょうね。

「おい、こりゃ、マズイよ。校長や教員たちが今年の卒業式は『国旗国歌無しでいいんだ』と思うかもしれないからダメだよ。クギを刺しとくために10.23通達の内容を、もう一度指示しろ」!?

都教委にとって卒入学式で一番大切なのは生徒たちではなく「国旗・日の丸、国歌・君が代」なんですね…

さて、本日「各都立学校からあがった2019年度の『卒業式における国旗・国歌に関する調査』回答報告書」の開示請求をしました。ファックスで都教委情報課に請求できます。
どのぐらいの学校が、生徒たちのコロナウィルス飛沫感染を避けることを第一に考えていたでしょうか…2週間後の開示が楽しみのような、怖いような…

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〔opinion9589:200330〕