経産省前テントひろば日誌11月3日版

経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2022年11月3日は、座り込み4,073日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

◎ 集会などの後にテントに加わってくれる人が多い 10月28日

今日はやや遅れて参加した。このところ、孫の発熱が続いていて、保育園に登園出来ず、私のところにSOSが来る。金曜日でなければいいのだが、1歳の子が曜日を選んで発熱するわけではない。しかし、皆には迷惑をかけていて、すまない。

経産省前までやって来ると、イロハの女性たちがビジネスマン風の青年男性と話をしていた。話を聞いてみると、その青年は昨日、横浜で財布を無くしたとのこと、たまたま財布の中に「エアタグ」なるものを入れていたので、そこから発信される情報をスマホがキャッチして、財布が見つかったと言う。スマホには「経産省の前の植え込みにある」と表示していたそうだ。イロハのメンバーが手伝って30分ぐらい探していたら、発見したそうだ。財布の中の現金はなくなっていたそうだが、カード類や「エアタグ」は無事だったそうだ。現金は気の毒だったが、他は戻って来たので、青年は満足して去っていった。便利なものがあるものだなと感心した。

その前に、高校生の一団が経産省に見学をしに来たそうだ。座り込みメンバーが、チラシを読んでもらうように配っていたら、数が豊富にあったので、みんなに配ることが出来たそうだ。水曜日担当のTさんが配っていたそうだが、チラシの数を毎回数えて持ってきている金曜日のメンバーを褒めていたそうだ。

今日は、狭山事件の再審を求める市民集会が日比谷野音で開かれた。集会後、日比谷公園を1周するデモがあったそうだ。石川一雄さんの再審を何が何でも勝ち取り、冤罪を許さない世論を作っていきたい。デモ終了後、座り込みに駆けつけてくれた人がいた。集会は1800名ほど集まったとのことであった。 (S・S)

◎ 経産省がやっと申入書の受取を確認  10月28日(金)

午後3時頃に、石川一雄さんの再審を求める多数のデモ隊列が経産省横を通り過ぎた。狭山事件の再審を求める狭山集会だ。ひどい冤罪なのに、再審が始まらない怒り。2つのトラメガと2つの直結マイクで音声は抜群。拡声機能を改善してくれた藤原節男さんに感謝しながら、経産省抗議行動を開始。テントひろばから経産省に提出した請願申入書の受取を、やっと資源エネルギー庁総務部の担当が認めたことを報告し、脱原発コール。

再稼働阻止全国ネットワークのTaさんが「あらかぶ裁判」の報告、福島でがんになって亡くなった方、小児甲状腺がんの裁判でも11歳のお子さんが亡くなった話、そういう事態が続いている。核燃サイクルの院内集会で、田窪雅文さんからプール火災の恐怖を聞き、全国の訴えがあった、経産省はなぜ原発を続けるのか?!この集会には多くの議員が参加、全国の方々がエネ庁・原子力規制庁の担当などに訴えた。K.Mから、一昨日の原子力規制委員会定例会議で、データ改竄した日本原電敦賀2号の審査再開を決め、更に山中委員長体制の活動方針の議論でも「安全性」よりも「効率」優先を確認し、原子力規制委員会が再稼働促進委員会になり下がったと報告。田中一郎さんが、日本原電と日本原燃に批判を加えながら寄生委員会を批判し、小型原子炉などの雲をつかむような夢物語を批判して説明。原子力ムラの生き残り策を許してはいけない。

Miさんが、岸田内閣の迷走を憂い、原発問題ですら国会でまともに議論しない、原子力規制委員会も原発翼賛委員会、まともな議論をしないオリンピック委員会も権力翼賛委員会、社会構造を変えていく運動を論じ、原発を何としても止めよう。Moさんと「座込め、ここへ」と「ああ福島」を歌い、イチエフの耐震の心配と汚染水「海洋放出」反対を確認。Yoさんが、国策に殉じることを批判、危険な原発を何度も動かそうとする愚かさ、原子力規制委員会批判、円安をもたらし日本の経済をめちゃくちゃにした安倍政治と黒田日銀総裁を批判。

K.Mから、国会原発ゼロ・再エネ百の会から、飯田哲也さんが再エネ(太陽光+風力)への転換が国際的なコンセンサスであることとともに、営農型太陽光発電を紹介し農水省への期待を述べたことを報告。

最後に脱原発を訴え、老朽原発再稼働反対を訴えて、抗議行動を終わった。 (K.M)

◎ どさくさ紛れてトマホーク導入 10月29日(土)

・トマホーク

政府が導入を検討している米国製巡航ミサイル。そして、長射程ミサイルを発射可能な潜水艦のための「実験艦」を新造するという。敵基地攻撃能力だの抑止力強化だのと牙剥き出しである。つまり「武器にお金を使いましょう」ということだが、そこには国民を守るためどころか、国家を守る外交を含めた戦略の話はでてこない。いや、軍事に限っても防御の話は出てこない。そりゃ無いものは出てこないわな。何せ人材豊富。記憶力が悲しすぎる前経済再生担当大臣やSNSの誹謗中傷対策キャンペーン対策を知らない総務大臣政務官などなど。(聞く耳どころか初耳)

アジア・太平洋戦争の時、日本陸海軍は輸送船、タンカーなど本来は民需用の船舶を強引に作戦用に徴用し続けて、国内に輸送すべき物資を減らしていった。当然、国力は低下し、軍需品の生産にも影響する。前線では、輸送船は次々と沈められ資源輸送の船の損失も激増した。とりわけ、海軍は資源輸送を本気で守ろうとはしなかった。まさに負のスパイラルである。

現代ではどうか。武器の財源はやはり消費税で、その急先鋒は「インボイス制度」。つまり、国民は撃沈される輸送船だ。因みに消費税を払えなければお店やフリーランスの仕事は廃業。非正規労働者になるしかない。

・トマホークの雑学

トマホークは1972年の第一次戦略兵器制限条約調印後に発見された抜け穴からもたらされた。諸説あるが、一般的にはヘンリー・キッシンジャー(当時は国家安全保障担当大統領補佐官)が国防総省に対して、その条約で検討されなかったタイプの核兵器を探すように要請したことに始まると考えられている。因みにアメリカ海軍のトマホーク巡航ミサイル用のW80-0核弾頭は2012年までに全て解体処分され予備役保管も無く、完全退役したそうだが、核搭載が不可能になった、改造もできなくなったという記事は見つからなかった。(O・O)

◎天気も良く参加者は多かった 10月30日(日)

https://twitter.com/keroppu8649/status/1586684201419804674

お天気良かったからか参加者多め。人数は18名

雲は多いが、青空見える。今日は、青空川柳句会の日、日差しのある間は気持ちがいい。ただし蚊はまだ出る。陽が翳ると急激に寒くなってくる。映画学校に行っている留学生さんが参加してくれた。卒業制作、どんなのを撮ってくれるのかな? (はしゆき)

12時より脱原発青空テント川柳句会が開かれた。選者は乱鬼龍、席題は「見る」「いつまで」14時20分投句締切、14時35分より入選者の発表、披講となりました。風は冷たくなってきたものの、爽やかな青空が広がる穏やかな一日でした。

川柳句会の今回の参加者は初参加1名が加わり9名、選者により入選句が読み上げられ、入選者へ柿やミカンやリンゴ、味のりやとろろ昆布など、様々な景品が手渡されました。入選句は以下の通りです。 (S.E.)

「見る」の特選

・ウクライナ 武器よりガレキ 死者を見よ - ふ64

「見る」の秀句

・明日を見る 七十億の 目が光る - 鄭大熙

・8分で ミサイルを見る Jアラート - 原子力ガリレオ

・見るだけの 分かったふりの 安全圏 - 芒野

・トリチウム 海に流すと 大変だ - 平野幸男

・現実を 見て考えよ 新増設 - 乾草

「いつまで」の特選

・いつまでも 自然破壊の 原発屋 - 海の民

「いつまで」の秀句

・反原発 反戦の意思 いつまでも - 乾草

・いつまでも 無いことにする ホームレス - 金狼と月

・いつまでも 起こる戦争 進歩なく - 芒野

・いつまでも 運転します 事故るまで - 原子力ガリレオ

・いつまでを いつまで延ばす ガラス固化 - ふ64

次回の脱原発青空テント川柳句会は、11月13日(日)12時より開催いたします。是非ご参加ください。 (S.E.)

◎ 秋らしい快晴で穏やかな座り込みだった 10月31日(月)

先週は、小雨が降ったり止んだりの一日で、寒さに震えていたが、きょうは秋らしい快晴で、風も(一時を除いて)穏やかで、楽な座り込みであった。座り込み準備を終えた後、いつものように、相棒のSaさんが経産省批判を始めた。「福島事故は終わっていない」「岸田首相はロシアから石油が入ってこなくなったから原発再稼働+新規増設して、この危機を乗り越えると言っているが、本当は電気は余っている。その証拠に原発を動かしている九州電力は太陽光発電を生産している新電力会社からの電力購入を拒否していて、新電力会社は窮地に立たされている、という現実がある。岸田首相に騙されてはいけない」。この問題を解決するには岐阜―愛知間に設置されている連系線(50サイクルと60サイクルを変換する装置)を増設して余っている九州の電気を首都圏に送電することである。そうすれば原発に頼らなくても電気が不足することはない。現に北海道から青森県まで海底ケーブルを敷設して首都圏まで送電する計画に対しては経産省はゴーサインを出しているのである。

午後1時過ぎにMi君が寄ってくれた。2時から福島原発事故の避難者を追い出す裁判があるとのこと。きょうの東京新聞の特報面には、同じ原発事故被害者でありながら、自主避難者に対する著しい差別を厳しく告発する報告書をまとめた国連特別報告者が日本記者クラブで行った会見の内容を報じていた。いつもは先進国を自任している自公政権だが、人権問題では、相変わらずの後進国ぶりを、また一つ、世界にさらけ出してしまった。アベの「(福島事故は)コントロールされている」という?を何とか誤魔化そうとしてコロナを理由に4年も拒否していたが、去年、オリンピックを強行したのが裏目に出て、国連人権理事会が任命した専門家の訪日を拒否する理由がなくなってしまったので、渋々受け入れざるを得なくなったとのこと。調査報告書が公表されるのは、来年6月とのこと。

きょうは、日本祈?団による「鎮魂」月例祈?会が午後2時半から行われました。長らく行われている祈?会ですが、月曜日に行われたのは、きょうが初めてで「初めて経験した」という人もいて、大いに盛り上がりました。来月は11月24日(木)とのことです。 (保)

◎ 中国のテレビの取材班と座り込み場所が重なったが 11月1日(火)

経産省に到着すると、ちょうど座り込みをする場所に5名程の人達が何やら取材の準備をしていました。「ここは、私達が福島原発事故以来、11年間も毎日、原発反対の抗議行動をしている場所なので」と説明をすると、「解りました。それでは経産省正門前を半分ずつ、使いましょう」ということで、話し合いがつきました。それで、私達は、いつもとは若干違うセッティングを始めたら、放送のリハーサルをしていた責任者が来て「私達は真向いの財務省前に移動を致します」と言って、移動されました。

この報道の人達は「中国中央電視台」「CCTV東京事務所」「CCTV財経チャンネル東京スタジオ」の方達で、お話の様子では、どうやら財務省所管の外国為替資金特別会計(外為特会)外貨準備高についての取材で、経産省側より、財務省をバックにしたインタビュー形式の報道をしたいと思っていたのでしょう。財務省前に移動後、14時頃迄やっておりました。(中国ではどのような報道がされているのか、若干気になります)また、この人達は、福島の「放射能汚染水放出問題」や日本の「反原発運動」にもかなり関心を持っておりました。

座り込みの方は、先週の日誌でSOSを出した成果か、三軒茶屋のWさんが今川焼きの差し入を持って来ていだき、他に3人の方が応援に駆けつけてくれました。(感謝) (Y・R)

◎  なし崩しの運転延長に怒り 11月2日(水)

暑かった。保っちゃんは半袖。でも程よい陽気で快適。Yさんがテントに寄ってくれた。各種のバナーがきっちりと貼られているのをほめてくれた。11月に入り、いろいろな事情で、保っちゃんのパンを終わりにした。本当に長い間、テントで、家でと、おいしくいただいてきたが、終わりにした。感謝。それもまた、時の流れだといえる。

倉田さんが2回演説。とくに、原発について二つのことを言われた。一つは福一1号機が耐震基準を満たしてなくて、3.11とその後の地震でボロボロ・ガタガタになっているということ。鹿島建設が建てたのだそうだが、強度計算がほとんど基準を満たしてなく、デブリそのものが、さらに危険にさらされているということ。直ちに必要な措置をとれと倉田さんは言っていた。もう一つは「原発の運転延長」問題。いま規制庁はその問題を検討しているというが延長を前提にしている。何についても「運転制限」というきまりは、事故を防ぐために必要で、おろそかにしてはいけないのに、国、経産省、電力会社は儲けのために、そういうきまりを捨て去っている。40年を60年にするとか、さらに10年毎に検査して延長していくなどということを言っているが、とんでもないことだ。人の命、生きる権利をなんと考えているのだ。考えてないのだ。だから、経産省は亡国の省なのだと強く糾弾した。熱が入った訴えだった。

今日は第一水曜日で、東海第二と東電前の抗議行動の日で、それに参加される長老の下山さんも来られた。「9条改憲阻止の会」の人などと、いつも通りの人々が座り込みに来る。 (T・I)

◎ 盛り上がりを見せた国会前の憲法大集会 11月3日(木)

天気予報通り、快晴で暑いくらいだった。あちこちの木々が色づいてとても綺麗だ。今日は、憲法公布の日。国会前で憲法大集会が行われる。遅番のTさんは憲法大集会の手伝い、Sさんは福島へとのことで、2人お休みで、心配したが、助人に藤原節男さん、上村さんが来てくれて助かった。藤原節男さんが車で荷物を運んでくれ、いつも一人で運んでくるYさんの負担が少なくて良かった。セッテングしている途中、ヨーカンさんの知り合いが来て、座ってくれ、「ふくしまカレンダー」も買ってくれた。先週、体調を崩してお休みしていたOさんが元気な姿で現れて、少し話し込み、そのあと事務所に向かわれた。他にも国会前に行く前にMiさんや久しぶりのYmさんが来てくれて、いつもより賑やかだった。ヨーカンさんと私は、早めに失礼して国会前へと急ぐ。

今日の国会前は4500人の参加だったそうです。

福島カレンダー販売中(ぜひ購入ください) 事務所、テントひろばで (I.K)

 

=====デモ・集会のおしらせ====

★11月7日(月) 原発避難住宅追い出し訴訟(地裁606号11:30~)

★11月9日(水)  原子力規制委員会前12:00~13:00

★11月9日(水)子供甲状腺がん裁判)地裁806号  地裁前集会 9:30~

支援集会(弁護士会館)  11:10~

★11月11日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)

★11月12日(土)「子供を被ばくから守ろう」集会とデモ

新宿アルタ前 12時50分~アピール 13時30分~デモ

★11月13日(日)脱原発青空川柳句会 12時経産省前

★11月16日(水)  原子力規制委員会前12:00~13:00

★11月18日(金) 経産省前抗議行動(17時~18時)(毎週)

★11月18日(金)原発いらない金曜行動(首相官邸前)18時30分~

(転送者追記)

★11月7日 (月)11:00~

「安倍国葬違憲確認等国賠訴訟」第1回口頭弁論 @横浜地裁101号法廷(定員100人程度)JR関内駅下車6分*集合10時半。

※10:30横浜地裁前集合

★11月8日 (火)14:30~

口頭弁論期日を早く決めろ!とさいたま地裁へ抗議行動

※14:30さいたま地裁前に集合

★11月24日 (木)11:00~

「安倍国葬違憲確認等国賠訴訟」第2回口頭弁論@大阪地裁806号法廷(定員30人程度)

※岩田共同代表が、代表して傍聴支援に駆け付けます。

木村雅英 KIMURA Masahide

e-mail : kimura-m@ba2.so-net.ne.jp

携帯TEL : 080-5062-4196

Twitter :@kimuramasacl

経産省・規制委・放射線被曝の批判ページ:http://www.jca.apc.org/~kimum/

団体参加:経産省前テントひろば、再稼働阻止全国ネットワーク、原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動、原発いらない金曜行動

会議参加:さようなら原発1000万人アクション、eシフト

 

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye4977:221106〕