いますか 日本の武器輸出」特集に、インタビューをまとめた長めのコメント
が掲載されました。紙面の一番下になります。
日本は武器輸出しないことで構造的軍縮へのイニシアチブを発揮し、「良心的
 軍事拒否国家」を目指すべきだと強調しました。まだキオスクやコンビニで売
 っているところもあると思いますので、4人の投書も合わせてご一読ください。
 また、図書館でもぜひ。
——————————
2023年8月16日:朝日新聞「声」欄
 特集「どう思いますか 武器輸出」
<コメント>
 日本の外交資産 非軍事で貢献を
杉原浩司 武器取引反対ネットワーク(NAJAT)代表
年配の方の投稿では、憲法の平和主義を理由に武器輸出に反対するものが多
 くを占めたようです。確かに殺傷武器の輸出は平和主義を捨て去るものでしょ
 う。一方で私は、若い方の意見にも注目しました。憲法を根拠にするだけでな
 く、ウクライナへの軍事支援の必要性を認めた上で、熟慮しながら言葉を発し
 ているものがありました。
 私自身も、日本政府の武器輸出には反対です。日本は、武器を輸出しないこ
 とによって世界的な軍縮や緊張緩和にイニシアチブを発揮すべきです。ロシア
 が始めた侵略戦争をきっかけに世界が未曽有の軍拡に走っている今こそ、武器
 取引を規制し、構造的な軍縮を進めて、武力紛争の可能性を減らすアプローチ
 が必要です。かつての武器輸出三原則は外交的資産でもあったわけで、それを
 投げ捨てるのがいかにもったいないことであるか、何度でも指摘する必要があ
 ります。
 侵略を受けているウクライナが武器を必要としていることを否定するのは難
 しいことです。だからといって何でも輸出していいわけではなく、特に日本は
 ロシア軍を撤退させ戦争を終結させるため、外交的、経済的に最大限のエネル
 ギーを注ぐべきだと思います。
 日本は「良心的軍事拒否国家」をめざすべきです。難民受け入れや気候危機
 ・貧困の克服など、世界で命と安全を脅かす問題の解決に向け、徹底的に非軍
 事で力を尽くす。そんな国のあり方を確立するため、私たちはもう一度腹をく
 くる時です。1981年、衆参両院は武器輸出三原則の厳格な運用を政府に求め、
 全会一致で決議をあげました。最低限、今回も同じように国会決議を経るべき
 でしょう。














