経産省前脱原発テント座り込み日誌3月6日版

経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2025年3月6日は、座り込み4,926日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

◎「真の文明 山を荒らさず川を荒らさず村を破らず人を殺さざるべし」 2月28日(金) (K.M)
先週に続いて「財務省解体」を訴える行動が続き、文科省前の朝鮮学校差別反対の行動が終わる頃に、経産省前で脱原発を訴える抗議行動を開始。
Km:再稼動反対・核のゴミ増やすな・…と、ひとしきりのコールのあと、2月25日(火)の「北海道における核ごみ問題に関する関係省庁・機関との会合」院内集会から経産省・NUMOの最終処分場探しを批判、26日(水)の大間裁判と報告集会から新規制基準の甘い耐震基準を確認、マコ・ケンさん講演で福島で農業をする人の被ばく問題が隠されていることを知る。この日、28日(金)に長生炭鉱・政府交渉報告会。
Msさん:長生炭鉱の午前の政府交渉報告と午後の報告会を説明、厚労省が逃げ腰で外務省にはまだ少し脈がある、参議院議員会館講堂が一杯になり社民・立憲・共産など超党派議員が何としても日本政府が遺骨収集をすることを願った。3月、4月にも行動が予定されており、韓国と日本の両政府での実現を望む。
Wgさん:大間裁判と報告集会報告。90名が裁判を傍聴、前日の核ゴミ問題でNUMOが発言者への謝礼金の金額を明らかにしなかった。農家の人が農作業での被ばく量を図れと訴えるが、対応しない農水省、福島第一原発労働者の被ばくなど。おしどりマコ・ケンさんの話をユーチューブで観ていただきたい。核ゴミ問題について東海村でも廃液が溜っている。
Km:核燃料サイクルが破綻していて、東海で再処理し六ケ所でもアクティブ試験した為に危険な放射性廃液が溜っている、最終処分場探しもポーズだ。また東電の柏崎刈羽7号炉の再稼動不可が報道された。
Rkさん:関生コン裁判で地裁で懲役10年が高裁で無罪判決がでた。関生の闘いはみんなの問題、関心を持ってほしい。
Myさん:フクシマを忘れない・許さないと訴え「座込め、ここへ」を歌い、核と生物は共存できないと訴え「水に流すな」を歌い、原発事故を起こしても誰も責任をとれない、いい加減に目を覚まして原発無くせ。
Heさん:中東ガザの停戦の期限、イスラエルによるあらゆる破壊行為を糾弾。日本の巨大防衛費を糾弾。
Skさん:経産省に対してクリーンなエネルギーを使うように抗議行動を続けている。経産省の皆さん、首都圏から一番近い東海第二原発の写真を見て欲しい。海に面した原発、津波が来たら高波を受ける、誰でも分かる、日本が存続できるかどうかだ、手抜き防潮提工事の東海第二は動かしてはいけない。もんじゅの西村裁判を傍聴した、真理を追求しない判決だった、国家の犯罪ゆえか証拠を明らかにしないひどい裁判。前に鴨下さんの住宅追い出し訴訟の裁判での東電側の発言を話したが、そのことを「東電と共に脱原発をめざす会」で東電に訴えたと聞いた。「住宅支援を止めるな」でなく、「元に戻せ、東電の責任を償ってほしい」との訴えだ。原発の無い社会の為に共に頑張ろう。
Km:今のお話のとおり、裁判の被害者に対する東電側の質問を責めた時、東電は反論できなかった。また、経産省への毎月の抗議・申入れ書提出を2月は乱さんが担当、田中正造の「真の文明山を荒らさず川を荒らさず村を破らず人を殺さざるべしデンキ開ケテ世見暗夜となれり…」を資源エネルギー庁に郵送した。3月以降も引き続き提出していこう。
Yzさん:2月24日に浦和でクルドの音楽家のコンサートが妨害を受けた、クルドの方を支援している。匿名で「出ていけ」の年賀状、年間に20回も「出ていけ」の郵便、怒りが沸く。民族差別を許してはいけない。在日コリアンへの差別も同様。自分たちのアイデンティティや文化を残して生きている人への差別はいけない。
Km:地球上の一人一人が対等である平等であると思う。
Bdさん:能登半島地震と柏崎刈羽原発の関係を論じる山崎久隆ゼミを4月5日に開催する。
Km:柏崎刈羽再稼動反対、東海第二再稼動反対、核のゴミ増やすな、命を守れ、地球を守れ、未来を守れ、…のコールで終了。

3月1日 (土)    (O・O)
◯ウクライナ
武力による侵略の次は、惨事に便乗した経済的侵略。ウクライナは二つの大国の、政治的属国と経済的属国にされてしまうのだろうか? トランプとプーチンの利害が一致するのは、ウクライナ大統領選挙の実施だろう。そのためには戦争を終結させて戒厳令を解除させる必要がある。
◯力を持つ者の自制こそが民主主義の真髄
勿論、彼等は自制などしない。富と権力を求めるなら「差別」が一番の近道、欲しているのは力の無制限な濫用だ。「俺様の、俺様による、俺様のための・・・」。
◯生きる手立てを取るのは命を取るってことだ
シェイクスピア作「ヴェニスの商人」の第四幕 第一場で、ユダヤ人のシャイロックが自身の境遇を嘆く台詞だ。 それは皮肉にも、イスラエルがパレスチナ人に、80年近くも続けてきたことでもある。ガザでも、西岸地区でも。
◯ノ-・アザ-・ランド
座り込みが終わってからドキュメンタリ-映画を見た。活字の情報でしか知らなかったことを初めて映像で見た。 突然、西岸地区のその村はイスラエル軍の訓練場とされ、家々は違法建築物とみなされた。兵士に護衛されたブルド-ザ-が次々と破壊してゆく。小学校もだ。 井戸には大量の生コンが放り込まれ、電線が破壊され、発電機は没収。 自動車を没収されたため、イスラエル兵に撃たれて四肢不随となった息子を病院に連れていけない母親。 イスラエルの入植者に銃で撃たれたパレスチナの若者が倒れるシ-ンも見た。 シャイロック。貴方ならパレスチナ人に共感できるかな?

3月3日 (月)    (保)
 きょうは、朝から土砂降りで、座り込みも、これとの闘いであった。 きょうはミスの連続で事務所に着いたのが11時分前。一つ目のミスはバスの中に下に置いたリュックサックをバスの中に置き忘れた事。傘は何回かあるが、リュックサックを忘れた事はこれまでに、なかった。降りてすぐに気付いたのであるが、バスは発車していた。二つ目の終点で止まっていたバスに追い付いて、運転手さんからリュックサックを受け取って、事務所に行こうとしたが、曲がる道を間違えて迷ってしまった。仕方ないので日比谷通りに出た所で運良くタクシーが来たので、事務所の住所を伝えて事務所に着くことができた。
 まだ30分あるので、ヤカンでお湯を沸かしている間に、雨対策をした座り込みグッズを台車に積み込むことができた。
 11時5分、相棒のSaさんと経産省前で落ち合い、土砂降りの雨の中、バナーとのぼり旗をセッティング。時間が無いので、のぼり旗5本とバナーは、牛と鶏と「原発汚染水で海を汚すな!」だけにした。 きょうは
①「東電刑事裁判」での有罪判決を求めて原告団が朝の10時半から最高裁に要請行動
②澤地久枝さんが呼びかけた「安倍政治を許さない」抗議行動が行われるので楽しみにしていたが、土砂降りの雨なのでどうなるか心配でした。
 12時半過ぎに㈭担当のIさんが来てくださった。東電刑事裁判の最高裁前の要請行動に参加されていて、午後から文科省の上にある会場で集会があるので、それに参加されるということであった。それから5分後に同じく㈭担当のÙさんがⅠさん同じ目的で通られた。
 午後1時半過ぎに乱さんが来られた。「安倍政治を許さない!」抗議行動に参加された後に報告を兼ねて寄ってくださったのだ。誠に有り難い。 この土砂降りの雨の中を沢地さんはタクシーで駆けつけられて、ひと言述べられて、急いで帰られ、同じく駆けつけられた人々も地下鉄で帰られたとのことであった。この雨の中では仕方ない!経産省前の座り込み者としては残念でしたが。
 その後は寒さに耐えるのみ。熱いコーヒーを飲みながら過ごしていたが、突如、突風が吹いてきてパラソルがお猪口になってしまったので、予定より1時間早かったが、午後3時に2人で撤収した。寒さで、手がかじかんで、時間がかかってしまった。事務所で濡れたバナーとのぼり旗を干したあと、冷えた体を温めて帰途に就いた。

3月4日〈火〉 (旭凡太郎)
  曇、やや寒く、終わりの旗、椅子の畳み、積み込みころから雨が降り出したが、座り込み最中は雨もなく、なんとかなった。 座り込みは6~7人、一時期のように一人になることはなかった。 やはり反原発の気運は、衰えることなく続いているということだろう。
 原発事故、テント開始から14年になる。あの原発事故の衝撃は大きかった。その衝撃のもと、渕上氏はじめ70年安保の残滓を引きずってテントを張り、経産省前、霞が関の一角を占拠した。第二次世界大戦を引き起こし、広島、長崎の原爆被害の当事国でもある日本で、われわれは福島事故から即時、経産省前に、テントを張り、霞が関の一角を占拠した。それから14年、テントは2016年撤去されたが、座り込みは一日も休まず続いている。
 これは、戦争・被爆を経た日本人民の潜在的“変革意志”の表現である。 座り込みの背後の反原発を訴える少女、動物の描かれている旗はわれわれの意欲を表している。 この座り込みをいつまで続けるか―脱原発まで。
 本当に日本から原発を一掃する日は来るのだろうか。我々は一掃するまで闘い続けるだろう。

3月5日(水) (IT)
雨の日で寒かった。10℃そこそこで、風もあった。セッティングは幟5本とバナーは牛とニワトリ2枚にした。セッティングが終わってからすぐ、ヨーカンさんが規制庁抗議から回ってきた。本の貸し借りをした後、ヨーカンさんは「311子ども甲状腺がん第13回口頭弁論」の裁判に行った。こんな日だから傍聴者も少ないかもしれないと。
そのあと、この裁判をいつも傍聴している自転車おじさんがいつものように「テントニュース」をとっていってくれた。そのあと、乾さんが寄ってくれた。(「こども甲状腺がん」の裁判は200人も傍聴抽選になったそうだ。)さすがに今日は、あとは当番と雀、鳩、ヒヨドリだけ。
3.11が近づいて原発報道が増えている。今朝の「朝日」は「廃炉の道 ここから最難関」というタイトルで、1~3号機のデブリについて、どこにどんな状態であるのかわからない。取り出したのは「全体880トンの12億分の1(0.7g)」と書いてあった。NHKの報道では東電は「撤去の方針はまったく立たない」と言っているようだ。それなのに、撤去したデブリの作業をするために、タンクを撤去して空間をつくる。そのためと言って、タンクの汚染水を海に流した。本当に許せない。デブリはどうやっても取り出せないだろう。
Wさんが田舎に帰ったお土産のお菓子を配ってくれて、おいしく食べた。

3月6日(木) (M.U)
Yoさん、Inさんと3人で設営。曇り空で風があり肌寒く、小雨がぱらつく。通りかかった3人組の少年少女にYoさんが「見学?」と声をかけると、都内の小学5年生で、クラスで来て、この近辺を見学して歩いているという。「原発のこと知ってる?」と聞くと「黒い雨が降ったんですよね」と少女が答えたので、それは原爆で、原発は電気を起こすもの、でも基本は同じものだと説明した。「原発のこと考えてね」と言ってチラシセットを渡すと、素直に「はい」と言って受け取って行った。そのあと一人の青年が「雨の中、大変ですね」と声をかけて来た。聞くと東京の大学を出て起業し、今31歳で福岡で5,000人の従業員を抱える事業と島根県で農業振興のための社会活動をしており、帰郷の折、財務相解体デモの様子が気になって見に来たという。私たちの座り込みの主旨を話すと共感してくれた。チラシセットを渡し、「お互い頑張りましょう」と言って別れた。13:30 労組の春闘デモが国会方面に進んで行くのが見えたので、私は交差点に行って3.11東電前集会のビラを配った。13:50  Okさん参加、続いてTaさんが到着。15:15 反軍拡行動に来たという男性が立ち寄りカンパしてくださった。15:20  Suさん到着。スーツ姿の若者4人組が「何してるんですか?」と声をかけてきた。聞くと食品関係の商社に就職が決まった大学生で、会社の研修の帰りだという。私たちの活動の主旨を説明すると、熱心に耳を傾けてくれた。チラシセットを渡し、「また寄ってくださいね。」と言って別れた。今日はたくさんのよい「出会い」のあった1日だった。Taさん、Suさんと3人で撤収し、4926日目の抗議を終えた。

=====添付資料======
・原発週報2025.2.26-3.4.docx 編集:漆原牧久
・テントひろばニュース308号.doc

=========今後の集会・行動等==========
◆3月11日(火)
脱原発・経産省前大集会

【オープニング】13時45分~ 音楽:朴保さん
【開会挨拶】 14時 主催者:経産省前テントひろばより
【ゲスト発言】 河合弘之弁護士、鎌田慧さん、落合恵子さん
【国会議員発言】立憲民主党 山崎誠議員、社会民主党 大椿ゆうこ議員、れいわ新選組 佐原若子議員
【音楽演奏】 朴保さん
【テントはかく闘う】 15時~ 座り込み者の発言、詩の朗読、テント裁判弁護団
【請戸テント報告】 【経産省請願・申入れ報告】 
【カンパ要請】アピール15時45分~
【オープンマイク】
【エンディング音楽】守屋真実さん
16:30~  日本原電本店抗議行動
18:45~19:45  東電本店前抗議行動
◆3月12日(水)12時~13時
原子力規制委員会前抗議行動(毎週水曜)
同日 15時30分~ 東京地裁にて「国葬裁判」
◆3月14日(金) 17時~18時
経産省前抗議集会
主催:経産省前テントひろば 経産省正門前
◎ 経産省前の座り込み行動は、平日:12~16時(月~木)、13~17時(金)、土・日・休日:12 ~15時◎
◆3月15日(土) 14:00-16:45 小平中央公民館にて(オンライン開催も)
武藤類子講演会:『核融合・新型炉を考える-その実像・展望・課題』

========【書籍紹介1】========
◎渕上太郎遺稿集 発売中
経産省前テントひろばで販売しています。
書名:「脱原発 経産省前テント ここに在り!」
発売元:情況出版 価格:1500円のところを500円

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5911:250311〕