「敵基地攻撃能力」を保有する、新島ー小笠原での長射程地対艦ミサイルの発射試験を中止せよ!

「島々シンポジウム」(軍事ジャーナリスト)の小西誠です。

*昨年暮れに、SNSに投稿した記事ですが、今日の南西シフト下のミサイル戦争態勢づくりに反対するために重要なので、ここに投稿します。

*DPRK(北朝鮮)のミサイル発射には大騒ぎするが、自国のミサイル発射にはほとんど沈黙するメディア!

防衛省・自衛隊は、2024年10月から11月にかけて、東京都・新島の自衛隊ミサイル試射場で、開発中の長射程12式地対艦ミサイルの試射を行ったことを発表した。

この新島試射場は、1960年代以来、自衛隊がミサイルの試射・発射を行っている国内唯一の試射場であるが、この実態は、メディアの報道規制の中、国民にはまったく知らされていない。

筆者は、2021年8月、これらの実態を把握するために同島での調査を行った。そして、新島では1960年代以来、毎年定期的に自衛隊のミサイル試射が行われていることを確認した。

(小西誠著『ミサイル攻撃基地と化す琉球列島―日米共同作戦下の南西シフト』参照)。https://www.hanmoto.com/bd/isbn/9784907127282

防衛省・自衛隊は、南西シフトを強化し、対中国戦争態勢づくりを急ぐために、急ピッチで長射程(千キロ以上)の地対艦ミサイル開発を行っている。その配備先が、2025年度内の第8ミサイル連隊新編であり、陸自・大分湯布院駐屯地への配備である。

この湯布院駐屯地においては、2024年3月、第2特科団が新編・編成されたが、この特科団こそ、第5地対艦ミサイル連隊(熊本)、第7地対艦ミサイル連隊、第8地対艦ミサイル連隊の全てを指揮・統制する部隊である。つまり、九州・大分が、対中国戦争の攻撃拠点であり、指揮統制拠点となったということだ。

この凄まじい勢いで進行する、沖縄ー琉球列島から九州ー西日本に至る、対中国戦争態勢づくりについて、私たちはしっかりと認識し、これに抗する運動を緊急に創りださねばならない。

(なお、24年7月、防衛省は、南鳥島での長射程12式地対艦ミサイル、極超音速ミサイル、高速滑空弾の射爆場化を発表した。小笠原方向に向けて発射される、この一大ミサイル演習場についても、反対の声を上げねばならない。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240725/k10014522921000.html

この新島ミサイル試射場の詳細は、下記のリンク「報じられない、自衛隊の唯一の国内ミサイル試射場・新島!」を参照されたい。

●この防衛省発表の、「新島でのミサイル試射」についての詳細は、リンクの「Note」をご覧下さい。
https://note.com/makoto03/n/nc54b4013ca40

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
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