経産省前脱原発テント座り込み日誌7月10日版

経産省前テントひろば、脱原発テント設置日(2011年9月11日)から1807日目(2016年8月21日)にテント強制撤去。2025年7月10日は、座り込み5,052日目。これは、マハトマ・ガンディー「非暴力、不服従」の実践です。

参議院選挙では、より大きな議論をせよ、東電に原発動かす資格無し7月4日(金)(Km)
Emさんと、半世紀前の大阪・京都や家族の話のあと、文科省前の朝鮮学校差別反対の声を聞きながら、17時からSsさんの「原発じゃ明日はない」と「原子力発電NO!」で経産省への抗議行動を開始。
Km:イラン大使館への弔問、規制委抗議、日本原電抗議、東電抗議、参議院選挙開始の一週間。
Heさん:参議院選挙開始、日本のそして東アジアの歴史を決めることになる選挙。日本が戦前の過ちを繰り返さない。原子力発電を始めた経産省に抗議しよう。
久方Ktさん:イランの話から、若いころペルシャ語を習っていた。いきなり爆撃し甚大な被害を与え、報復した方がけしからんとの言い草も、また西側諸国の報道も、ひどい。イスラエルの暴虐に不快感。武器取引の最前線に立っているのが経産省。武器を輸出入するな。コール<経産省恥を知れ、すべては東電のオウンゴール、IDの貸し借り当たり前、7号機動かせない、それで今度は6号機、フクイチ事故はどうなってる、どの面下げての再稼動、原子力亡者恥を知れ、戦争反対、原発反対、…>
Skさん:暑いですね、経産省の皆さん聞いていますか? 原発は必要ありません。この国を滅ぼしかねません。この暑い夏も節電は一切呼びかけられていません。2日の裁判の本人尋問を聞いた。3.11事故後すぐに避難しなかった、危険を知らされていなかったから、今も放射線量が高いから帰りません、と。償えないことをやろうとする自体が罪。
Km:東電に原発を動かす資格は無いぞコール。週刊金曜日記事紹介:早尾貴紀<イスラエルが仕掛けるイラン侵略戦争が意味するもの~欧米・植民地主義の「尖兵」によるガザ・ジェノサイドの隠れ蓑だ>
Myさん:原発をこれ以上動かすのは絶対におかしいと訴え、「座込め、ここへ」と「水に流すな」を歌う。
Rnさん:選挙が始まったが、大きな議論が余りにも少ない。野党も含めて水準が低い、日本の農業政策は破綻している、放射能を無害化する技術があるのか? 巨大なおかしさがまかり通っている。
Hoさん:暑い夏をこれから過ごさなくてはいけない。国の基本的な問題を議論しているのか? 反原発の闘いが難しいところ、最後まで一緒に頑張ろう。
Wkさん:100mSvが安全ということは全く科学的根拠がない。こういうことを言っているのは日本だけ。例えば10mSvの被ばくで小児がんが多発。山下教授の言には何の根拠もない。
Km:大切なことは、しきい値無しLNTモデルですね。100mSvで安全、20mSvで帰還も間違い。
コール:脱原発、再稼動反対、柏崎刈羽動かすな、命を守れ、地球を守れ、未来を守れ、NONukes、NOWar、NOBase、殺すな、殺されるな。

7月5日 (土) (O・O)
◯今そこにある危機
「違法外国人ゼロ」「優遇の見直し」「迷惑外国人を排除」「過度な外国人政策の見直し」等々、参院選に向けて主張する首相やら候補者たちがいる。それらの公約が真っ先に、そして間違いなく該当するのは「日米地位協定」だ。それは日本による手厚く思いやり溢れる「アメリカファ-スト」だ。誰もそんな公約を掲げていないようだ。米軍人による犯罪・事故の被害をゼロにしたくはないのか。
◯私が間近に見た在日米軍
横須賀米海軍基地の外にある観光名所「どぶ板通り」を二人のSP(米海軍の憲兵)が拳銃(357マグナム?)を携行して歩いていた。恐らく公務中。19歳のとき目撃した。赤坂プレスセンタ-を離陸した米海軍のヘリコプタ-が、乃木坂にある国立新美術館に恐ろしいほど接近してから、右旋回して上昇してゆく。次々とやって来る。美術館のテラスにいた私にはヘリの機体番号が大きくはっきりと見えた。野球選手ならボールを投げれば当たる距離だろう。驚くことに、横須賀でも乃木坂でも、私以外は誰も気にもしていなかった。とりわけ国立新美術館では、南側が総ガラス張りの館内にあるカフェ、外のテラスにいた数十人の人たちは、ヘリコプタ-の超接近に気づく筈なのに。見慣れた光景ということか。

7月6日(日) (M島)
(参加者:藤原、遠藤、寺崎、峯島)
M島11:45着。F原さん、E藤さんが設営中。Tシャツを汗で濡らしながら12:15設営完了。横断幕を車道側3枚、歩道側6枚、のぼり旗を歩道側に6本立てる。記念撮影し、冷水飲み、プラタナス日陰で座り込む。水蒸気で霞んだ空に、もくもくと雲が湧く。梅雨が明けないと、スッキリ青空にはならないのか。ようやくセミが出始めたが、霞ヶ関辺りでは、まだ声が聞こえず、時々、参院選の選挙カーの声聞こえる。F食は、酢飯おにぎり、ふかしジャガイモ、ゆで卵、乳酸菌飲料。
12:30 F原さんがハト、スズメに、ふかしジャガイモや、おにぎりの米粒をくれてやる。ハトが11羽、スズメが10羽集まる。雑誌ニュートン2025年6月号に鳥の食性についての記事。鳥は甘味受容体が壊れており、甘さをを感じないそうだ。ただし、ハチドリやスズメは、うま味受容体が甘味を感じるように変化しており、甘さを感じるそうだ。同じ米粒でもハトとスズメでは味が違うのかも知れない。また、トウガラシの辛味成分カプサイシンを鳥は感じないそうだ。一説には鳥は種を噛まずに丸飲みするので、鳥だけに食べられるようトウガラシが進化したとも。なるほど鳥は柿の種を平気で食べるわけだ。
12:50 E藤さんが帰る。E藤さん、今は車で来ているが、以前は、S藤さんと2人でサイクリングの途中、テントに立ち寄り設営を手伝ってくれた。その相方のS藤さんは食道がんで胃ろうの手術を受けたが、この数ヶ月、E藤さんはS藤さんと連絡が取れないという。身の上が案じられる。
13:05 T崎さんが来る。13:30経産省関係者が敷地内の消火栓を点検。13:35 F原さんが、330mlビール瓶拾って来る。未開封で賞味期限は約2年前。テントがあった場所の植え込みの中に落ちていたそうだ。中身が濁っており、M島は飲む気になれない。13:45 T崎さんが、買い出しに行き、14:10高級アイスを差し入れてくれる。
テント運営会議では土日の座り込みをやめるか議論中。平日は一部のメンバーに負担が偏る。一方、土日は通行人少なくアピール効果が低い。土日の人員を平日に集中すべきというのが理由。
キリスト教宣伝車のT葉さんは、来なかった。1455撤収開始。15:15撤収完了。座り込み参加者4人。片付け終わったところに、さすらいのアコーディオン弾きK峰さんが来る。座り込みに間に合わず残念。

7月7日 (月) (保)
 きょうは世間的には「七夕(たなばた)」祭り。しかし、JKS47日本祈禱團四十七士による月例祈禱会も行われると、3日前に知った。このクソ暑さの中、幾人の方が参加できるのか、曜日担当者としては頭の痛いところであった。
 いつものように氷水を用意して、経産省前に着いたのが11時20分過ぎ。いつもなら着いているはずのMiさんの姿がない。この暑さで体調不良で来られなくなったのか。一抹の不安の中、グッズを降ろして、のぼり旗をセットしていたら、Miさんが来られた。ホっとする。「電車を乗り過ごして、駅についても道を間違えて、あちこち迷って遅くなってしまった」とのこと。体調不良でなくてよかった。
 湿度が高く汗を拭きふきしながらのセッティングだったので、作業が遅くなってしまった。終えたのは12時10分過ぎ。直ぐに反原発ソングを掛けてから、氷水を紙コップ2杯飲んで、ひと息ついた。
  いつの間にか「転寝(うたた寝)」をしていたようで、午後1時過ぎに、誰かに肩を叩かれた。見ると裁判ウオッチャーのOnさんだった。しばらく顔を見ていなかったので、心配していた。聞いてみたら、幾つものガンに罹って治療中とのこと。普通に話しているので、外観からは判らない! 今月末に手術して、1ヶ月の入院治療。上手くいけば、秋にテントひろばに来られるとのこと。30分ほど話して帰られた。
  午後1時半にJKS47の方が来られた。金一封を頂戴した。有り難い。その直後にMiさん、Ýrさんが早めに来られた。参加者が少ないだろうと危惧されて早めに来て下さったとのこと。一安心しました。
  月例祈禱会は予定の時刻に始まった。「鎮魂」の祈りは、1937年7月7日の日本軍による中国への全面的侵略から、1945年8月15日の全面降伏までの経過を、丁寧に掘り起こして日本軍によるアジア侵略を糾弾した。そして「二度と戦争をしない社会を作っていこう」という敗戦後の誓いを思い起こさせた。しかし、今また「台湾有事は日本有事」を標榜する勢力が勢いを増してきている。参議院選挙で押し返そう!
 祈禱会の趣旨に賛同した青年が、パレスチナ・ガザの虐殺に憤って立ち上がり、イスラエル・アメリカ合衆国及びこれに媚びを売る日本を厳しく糾弾するシュプレヒコールを披露してくれた。鳥肌が立つほど、素晴らしかった。大いに見習わなければならないと思った。
この他に参加してくださったのは、第一月曜日に必ず来てくれる岩田さんだ。押し車を押して来られた。初めて祈禱会に参加されて、興味深そうに見ておられた。祈禱会配布資料の中に「般若心経」が入っているので、読んでもらえたらと思う。
 祈禱会が終わったのが午後3時40分過ぎ。皆で片付けて撤収した。

7月8日 (火) (石上)
 14時前10分頃、到着。Edさん、Ogwさん、Yamさん、それに電動車のAさんが座り込み中。プラタナスの木陰に4人、輪になって集まっている。34℃はあると思われるこの日、一番のすずしい場所だ。間に入って歓談。Aさんは参院選に詳しい。14時、Ashさん到着。Oogさん現れ、直ぐにYamさんの自転車を借りて事務所に行き、印刷の仕事。15時、Aさん、Edさん、Ogwさん帰路に。その後は、特に何もなし。Oogさんが16時前に戻って来て、片付けを助けてくれた。Ashさんと事務所に向かう。暑い。非常に暑い。荷物を上げ終ってから、少し休んで帰路に。
 ガザの休戦、気になる記事あり。ガザ住民を強制収容か。イスラエルが計画表明
 【エルサレム共同2025/07/08】イスラエルのカッツ国防相は7月7日、パレスチナ自治区ガザ最南部ラファの廃虚に「人道地帯」を建設し、ガザ住民を収容する計画があると明らかにした。軍に建設の準備を指示した。イスラエル紙ハーレツが報じた、住民を強制的に1カ所に収容する計画で、国際社会の批判を招く可能性がある。
  カッツ氏によると、当初は約60万人の住民を、安全面の検査後に、この人道地帯に移住させる計画。この地帯に一度入ると、出ることは認めない。最終的には、全ての住民の収容を目指すとしている。
 交渉中の60日間の停戦案にイスラム組織ハマスが合意することを想定した計画で、停戦中に建設に着手するとしている。


7月9日(水) (高木)
朝から猛烈暑い。多分、今日はテントひろばは当番だけだろうと思う。当番のIさんと参院選挙について話す。
際立った特徴は参政党神谷の発言、保守党、N党等々の発言の排外主義のすさまじさだ。「日本第一主義」「日本のトランプの自称」「外国人を入れるな、雇うな」「外国人を優遇するな」「不法滞在者は強制送還しろ」などと言う。差別排外主義の全展開だ。さらに驚くべきことに、比例区投票先の世論調査では、参政党は自民に次いで2位だという。今日の「東京新聞」の21面でも「排外主義 ここまで来たか」「日本で暮らす外国人の不安」という見出しで、この問題を載せていた。「移住連」などが「デマをやめろ」の緊急声明を出したという。Iさんは「実際、街頭演説の場では、すごい」と言っていた。遅番当番の保っちゃんとも同じことを話した。「差別を煽って戦争するな」「差別・排外主義は戦争と一体」。まさにその通りだ。
女性がカンパをしてくださった。女性はパレスチナの旗を刺繍したバッグを持っていて、「毎週水曜日の昼に、外務省前でガザへのホロコーストをやめろ」の抗議行動をしていて、その帰りだと言われた。お互いにエールを交換した。
経産省前は気温36℃、湿度35%。木村ゲタさんが規制庁抗議の帰りに寄ってくれた。アメリカ大使館のところで、「アメリカ・イスラエルはガザ攻撃をやめよ」と 抗議の声を上げたら、警察官10名くらいに取り囲まれて移動させられたと言っていた。午後3時にAnさんが来る。やせていて、この暑さで大丈夫か。

7月10日(木) (M.U)
Inさんと、お休みのYoさんの代わりに駆け付けてくださったKoさんと3人で設営。うだるような暑さだ。設営を終えると、男性が立ち寄り、カンパをしてくださった。この男性は、先週も、裁判の帰りに来られた。今日は、自衛隊セクハラ裁判の帰りだという。私はKoさんと、「再エネ100%」の問題点について話す。「再エネ100%」の問題点は、以前、Koさんが金曜官邸行動のチラシのスローガンとして提案していた。「再エネ100%」は、気候グループがよく使うスローガンで、一見、よい主張に思えるが、実は危険だ。このスローガンの根底には「脱炭素」を至上命題とする発想がある。「脱炭素のために再エネ100%にすべきだ。しかし、今すぐには100%移行は難しい。だから、当面、CO2を出さない原発を使い続けることはやむを得ない」という方向に持って行かれてしまう。現に、朝日新聞などは、そうした論調の記事を繰り返し掲載している。以上の私の説明を聞いたKoさんは「私もまだまだわからない点が多いです」と、悩まし気に、頷いた。14:00 Okさん到着。通りかかった女性がテーブルの上を覗き込み、チラシセットを手に取ったので、私が近寄ると「どこのグループがやっているんですか?」と聞く。私は「経産省前テントひろばですよ」と言い、これまでのテントの活動経緯を説明し、改めてチラシセットを渡そうとすると「いえ、持ち帰れません」と言って立ち去ってしまった。どういう考えをされているのか、もう少し話してみたいところだった。14:15 Taさん到着。15:40 男性が「暑いですね。気をつけてくださいね」と言ってカンパを入れて下さり、Taさんとひとしきり参院選をめぐる状況などを話して行った。時間になりTaさんと2人で撤収し、5052日目の抗議を終えた。

=====添付資料======
・原発週報2025.7.2-7.8.docx 編集:漆原牧久
・テントひろばニュース316号.pdf
(注)テントひろばニュース316号の内容は以下の通り。
1. 参加の呼びかけ サマーキャンプin請戸川河口テントひろば
2. 台湾は非核家園の実現へ 環境団体は No Nukes TAIWAN と訴える
3. 7/21(月・祝)【Future Dialogue】第11回 〜東アジアにおける脱原発と気候正
義の最前線〜
4. テント座り込み日誌 2025年7月3日版(週報)より
5.本格焼酎「脱原発no nukes」を販売します!
6. 集会・行動予定
紙面に関してご意見などあればお報せください。次号のニュース317号は7月22日発行の予定です。
ニュース編集委員会:大賀

=====今後の集会・行動等==========

◆7月16日(水)原子力規制委員会毎水曜昼休み抗議行動  12:00~13:00
◆7月18日(金)経産省前抗議行動    17:00~18:00
◆7月18日(金)原発いらない金曜行動   18:30~19:45
◎ 経産省前の座り込み行動は、月~木:12時~16時、金:13時~17時、土・日・休日:12時 ~15時
≪経産省前テントひろば≫ ℡ 070-6473-1947 〒105-0003 港区西新橋 1-21-8 新虎ビル

 
========【書籍紹介1】========
◎渕上太郎遺稿集 発売中
経産省前テントひろばで販売しています。
書名:「脱原発 経産省前テント ここに在り!」
発売元:情況出版 価格:1500円のところを500円

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座http://www.chikyuza.net/
〔eye5989:250713〕