軍事ジャーナリスト・小西誠です。
8/1付共同通信の報道にありました、米国シンクタンク・戦略国際問題研究所(CSIS)の中国による台湾経済封鎖=「台湾海峡有事」の図上演習について、要約ノートを作りました。
シナリオの一つでは、自衛隊員4,662人が戦死するという恐るべき演習です。
ぜひ、Noteを含む全文をご覧下さい・
●中国による台湾封鎖のシミュレーション――中国の台湾封鎖をウォーゲームで分析(JULY 2025・略国際問題研究所・CSIS)
戦略国際問題研究所(CSIS)は、2023年1月、『次なる戦争の最初の戦い:台湾への中国侵攻の戦争ゲーム』を発表した。しかし、この図上演習は、いきなり中国軍による「台湾上陸侵攻」を想定した、荒唐無稽な演習であった。
今回、2025年7月のCSIS図上演習は、「台湾海峡有事」で現実性の高い中国による台湾の「経済封鎖」を軸にしたシナリオ(26通り)が設定されており、この経済封鎖から本格的な武力衝突に発展していく戦争様相が想定されている。
だが、経済封鎖から通常型戦争にエスカレートしていった場合、その犠牲は凄まじいものになることも示されている。例えば、シナリオ「反復19:中国の大規模戦争対米国的大規模戦争」では、米軍14,123人、中国軍19,207人、台湾軍8,118人、自衛隊4,662人の戦死者が想定されているのだ。
しかし、この自衛隊の大量の戦死者がでる戦争に、自衛隊がどのように参戦することになるのか――この実態は、全く提示されていない。日本民衆の激しい反応を恐れているからだろう! シナリオの全てが、在日米軍基地と日本の動向が台湾有事事態を決するといいながらー。
――そして、決定的に重要な問題は、米中台軍の戦死者もそうだが、この自衛隊の膨大な戦死者が生じる「台湾海峡有事」について、政府・自衛隊の首脳は、本当に遂行しようとするのか? できると思っているのか? 日本の市民たちは、この恐るべき戦争の実態を知っているのか?
私たちは、今こそ「台湾海峡有事」への日本の参戦に対し、NO!と言える世論・運動を創りださねばならない。日米の南西シフトによる、琉球列島ー九州へのミサイル配備(「敵基地攻撃能力」の長射程地対艦ミサイル配備)に反対の声を上げねばならない。
以下は、CSIS報告の「要約ノート」である。ぜひ全文を参照されたい。
https://note.com/makoto03/n/n72b89f51230b
*原文「Wargaming a Chinese Blockade of Taiwan」
250730_Cancian_Taiwan_Blockade.pdf
〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 https://chikyuza.net/
〔opinion14358:250804〕