福島第1原発:貯蔵タンクの汚染水、トリチウム800兆ベクレル―ALPS性能不良、稼働のメド立たず…福島第一

 これを海洋放出?:福島第1原発:貯蔵タンクの汚染水、トリチウム800兆ベクレル

毎日新聞 2014年01月16日 東京朝刊
http://mainichi.jp/shimen/news/m20140116ddm008040046000c.html

東京電力福島第1原発の汚染水問題で、東電は15日、貯蔵タンクに保管している汚染水に含まれる放射性トリチウム(三重水素)が、800兆ベクレル以上に上るとの試算を明らかにした。国が定める1基当たりの年間放出基準(3・7兆ベクレル)の200倍以上に相当する。

東電は政府のトリチウム対策を考える部会で、敷地内に設置された貯蔵タンクに現在、汚染水約40万トンが保管され、この汚染水中に817兆ベクレルのトリチウムが含まれると説明した。福島第1原発では、原子炉建屋やタービン建屋内にも汚染水が残されており、タンク以外にも58兆ベクレル存在すると試算した。

東電は、多核種除去装置「ALPS(アルプス)」などを使い、2015年4月までにタンク内の汚染水を全て浄化する計画だが、トリチウムは取り除けない。【鳥井真平】

 

 

 「ALPS4月中にも本格稼働へ 海洋放出で汚染水問題前進」?:「汚染水の海洋放出への道も開ける。原子力規制委員会は「(基準値以下に薄めて)海に放水することは避けられない」(田中俊一委員長)としており前提条件が整う。」

「汚染水の海洋放出への道も開ける。原子力規制委員会は「(基準値以下に薄めて)海に放水することは避けられない」(田中俊一委員長)としており前提条件が整う。」

ALPS4月中にも本格稼働へ 海洋放出で汚染水問題前進
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/140112/dst14011209220000-n1.htm

2014.1.12 09:18

東京電力福島第1原発の汚染水処理の中核として試験運転が進められている多核種除去装置(ALPS(アルプス))の本格稼働が、早ければ4月中に行われることが11日、分かった。汚染水対策の切り札とされたが、トラブルが続き稼働が延期されていた。ALPSの本格稼働で汚染水を処理した水が海洋放出できれば汚染水問題は大きく前進する。(原子力取材班)

ALPSはA~Cの3系統があり、昨年11月に3系統を同時に動かす試験運転に入った。現在は、コバルトなどを除去する3系統共用の前処理設備が長期運転に耐えるかの確認などを進めている。

1系統で最大1日250トンの汚染水を処理でき、3系統同時にフル稼働すれば1日750トンの処理が可能となる。だが、本格稼働後は1系統が吸着材の交換など整備による停止を余儀なくされるため、常時2系統で処理を進める方針だ。

政府と東電は、本格稼働により平成27年4月までに原発構内の計1千基の地上タンクに保管している水の処理を終える計画だ。主な放射性物質を除去した水を保管できるようになれば、漏洩(ろうえい)があった場合にも汚染を大幅に抑えられる。

さらに、汚染水の海洋放出への道も開ける。原子力規制委員会は「(基準値以下に薄めて)海に放水することは避けられない」(田中俊一委員長)としており前提条件が整う。

福島第1原発では、1~4号機の原子炉建屋に地下水が流れ込み1日約400トンの汚染水を生んでいる。建屋の周辺土壌を凍らせ、地下水流入を防ぐ「凍土遮水壁」は年内に完成する予定。9月には、政府と東電がそれぞれ整備を進める高性能多核種除去装置(新ALPS)が完成、建屋周辺の地下水をくみ上げる「サブドレン」と呼ばれる大型井戸の運用も始まる。

しかし、ALPSの試験運転では停止が昨年以降相次ぎ、今月7日にもクレーンの不具合で運転が中断するなど、本格稼働に向けた安定化が課題となる。

■多核種除去装置(ALPS) 汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうちトリチウムを除く62種類を除去できる。前処理設備と16基の吸着塔(タンク)からなり、活性炭など7種類の吸着材で放射性物質をこし取る仕組み。1リットル当たり1億5千ベクレルだったストロンチウム90を処理後、同0・1ベクレル以下にまで低減させるなど、試験運転で浄化能力が証明されている。

 

 

 

 ALPS性能不良、稼働のメド立たず…福島第一:「新型浄化装置「ALPS(アルプス)」について、原子力規制庁は14日の記者会見で、目標通りの性能が出ておらず、いつ本格稼働できるか分からないことを明らかにした。」

ALPS性能不良、稼働のメド立たず…福島第一
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20140114-OYT1T01083.htm

東京電力が福島第一原子力発電所で試験運転中の新型浄化装置「ALPS(アルプス)」について、原子力規制庁は14日の記者会見で、目標通りの性能が出ておらず、いつ本格稼働できるか分からないことを明らかにした。

汚染水に含まれる63種類の放射性物質のうち、62種類をほぼ完全に除去できるはずだったが、ヨウ素など一部の物質の除去性能が目標を下回り、改良を加えているという。

同庁はまた、汚染水タンクから出るエックス線によって、敷地境界の放射線量が基準を大幅に超えている問題について、当面はタンクの設計変更などを求めずに増設を認める姿勢を示した。同庁の担当者は、設計変更の具体案がまだないとして、「(アルプスで汚染水中の)ストロンチウムなどを除去するのが一番」と説明した。

(2014年1月14日21時08分 読売新聞)